井戸川射子のレビュー一覧
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ネタバレ表題作は、スーパーの喪服売り場で働く中年女性が、いつもフードコートにいる中学生と話をするようになる様子を、同じスーパーで働く人たちとの交流を交えて描くお話
何か大きな事件があったり、決定的に悲しい出来事があるわけではないのだけど、日常を送る中で孤独を募らせている中年女性が、自らの子育てが終わりを迎えようとしている中で、中学生に心を開こうとするというような内容で、読んでいて切ない気分になる作品でした。
二人称で書かれているのが特徴的だけど、過去を振り返ってやさしく自分に語りかけているように感じたけれど、二人称は同時にその語りかけが読者にも向けられるように感じられるから、情報の処理のプロセスが -
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音声で聴いていたので、この小説のすごさがわかるほどのレベルに達してはいないのだが、淡々とした描写のまま何事もなく、小説は閉じられる。表現方法が特徴的とのこと。芥川賞受賞時の選評を引いておく。
平野啓一郎
「V・ウルフ風の「意識の流れ」を二人称で描くという難しい挑戦が成功している。」「「あなた」という穂賀への語りかけは、ヤング・ケアラーの少女への「あなた」へと転ずる最後の場面で、彼女の子育てを否定する、唯一の真の他者へと開かれる筈だったが、その対立性は曖昧に呑み込まれ、結局、全篇を貫く自己承認回路へと吸収されてしまう。」
小川洋子
「(引用者注:「荒地の家族」と共に)丸をつけた。」「特異なの -
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二作品収録の細くて薄いそれでいて濃いまるでカルピスの原液のような作品。
まずはじめに、ここはとても速い川ですが、これだけならよかった。少年期の目まぐるしいほど環境の移り変わりが速いなかで彼らはあまり変わることなく過ごしている感じが流されてくように感じて文学としての表現が素晴らしいと思いました。その刹那さに心がグッときます。
ただ最後の膨張に関して言えばなんだかよくわからない、どう消化すればいいのか、あるいは噛み砕けばいいのか、終わり方もパッとしません。共感が持てないのも原因かもしれませんが、おそらく概念にない話なので僕は読んでも何も思いませんでした。ただよく書けている。と言った具合です。文学と -
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児童養護施設に暮らす小学5年生の集(しゅう)。園での年下の親友・ひじりとの楽しみは、近くの淀川にいる亀たちを見に行くことだった。
▽感想
子どものような日記で、何となく句読点や文章が幼く感じる。子ども目線で物事がかかれており、慣れるまで読みにくさが多少あった。
話の道すじもまっすぐではなく、あっちにいったり、こっちにいったり。
モツモツと集とひじりで紫色の花の世話をしたり、養護施設の中の様子を話す様子も全部、愛しい子どもたちの目線だった。
子どもならではの狭くて、だけどいろんなところを見てる独特な視点をよくここまで書き込んだなと思った。 -
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ネタバレモツモツのアパートから集やひじりが移動させた紫色の花が、まるで集たち自信を表しているようでなんとも言えない気持ちになった。
どこから来たのかも分からない、なぜそこにあるのかも。
まるで孤児である集なようで、
また、
おばあちゃんの家に移された花も一見育ちやすい、幸せそうな環境になったようには見えたが、
おばあちゃんに掘り返されたかどうかは謎なまま。
まるで、
お父さんの元へ帰ったひじりのようだった。
なにが本当の幸せなのか考えさせらる本だった。
P48
浅いところは石で痛くて、深いところは怖いんやった。注がれてくる水が水をまたいで、川は群れでめっちゃ飲んでしまう。勢い、流れ落ちひ