デイビッド・モントゴメリーのレビュー一覧

  • 土の文明史

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    ネタバレ

    面白かったけど、後半に向かうにつれてちょっとタレた。先に『文明崩壊』を読んでいて、巻末の参考文献リストから飛んできて手に取った本でしたが、この本における主要なエッセンスはがっつり『文明崩壊』の方で要約されてしまっていたということが読み進めるごとに明らかに。

    つまるところ、程度の差こそあれ、過去に崩壊した様々な文明や、現在進行形で消滅の危機にある地域の疲弊の原因は良質な土壌の流出によるものなんですよ、ということを一冊を費やして何度も何度も繰り返し論じている、というのがこの本の軸です。中盤あたりでそれが読み取れてしまうので、あとは章ごとに新たに出てくる各地の事例を各論として読むだけ、となってしま

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    2017年04月23日
  • 土と内臓

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    そこ(大腸)では数多くの微生物が生態系を築き、人体と共生して、食物を分解し人間に必要な栄養素や化学物質を作り、病原体から守っている。それと同じことが、土壌環境でも起きている。腸では内側が環境だったが、根では裏返って外部が環境となる。そこに棲息する微生物は植物の根と共生して、病原体を撃退したり栄養分を吸収できる形に変えたりしている。

    病原体としての微生物という考え(細菌論)にもとづいてさまざまなワクチンや抗生物質耐性遺伝子が作られ、おかげで多くの人の命が救われたことも確かだ。しかし抗生物質の乱用は薬剤耐性菌を生み、また体内の微生物相を改変して免疫系を乱して、慢性疾患の原因になっている。

    同じ

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    2018年10月23日
  • 土の文明史

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    これからの農業は不耕起農法によって土壌の肥沃度を回復するとともに地球温暖化の抑止にもつながっていく方向に進むべきであると主張している。『究極の田んぼ』の著者も自ら不耕起農法と冬には田んぼに水を張ってみみずの糞を肥料として米を作るようです。考え方は同じなんだ!

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    2010年07月17日
  • 土と内臓

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    土が好き。だから、土という言葉が入ってるこの本を書棚で見つけ、つい手に取った。学生時代、土壌微生物の授業を受けてたから、新しい知識ではない。

    庭づくりと土壌微生物との関係、我々の体と体内の免疫と微生物の関係、そして土と植物と栄養素の関係。

    読んで、すぐにベランダの、毎年ゴーヤを育てているプランターの土づくりに着手。

    身体も、免疫性の皮膚炎を持ってるから、色々納得しつつ読み進め、納豆とヨーグルトの食べる頻度を増やしたり…。すぐに行動変容が起きる本。

    ただ、ちょっとくどいところもあり、読むのがストレスに感じるところも多く、そして同じことの繰り返しだったりで、読み飛ばしも多め。

    このシリー

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    2025年05月21日
  • 土の文明史

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    非常に面白いテーマだが、古代帝国から近代国家まで、土壌の侵食が進んだ経緯や斜面耕作地や限界地まで切り詰めて行った流れが繰り返し同じであり、読み物として退屈させる内容だった。
    シュメールやローマ、帝国時代の欧米など、根本を辿れば侵食で土壌喪失したことが文明崩壊や人口破綻の原因となった印象を受ける。
    共通して言えるのは侵食の進行はある程度時間を伴うため、どの社会も目先の利益を優先させてしまう点。 これからの人口を養うための取り組みとして、小規模で有機・不耕作のシステムを提唱している

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    2021年06月30日
  • 土と内臓

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    堅めだがロングセラーということで読んでみたが、植物や微生物に興味がないと科学系読み物をたまに読む人には辛いかもしれない。
    化学肥料はステロイドなど、興味をひく項目もあった。

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    2020年06月30日
  • 土の文明史

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    『銃・病原菌・鉄』を補完するという評もあったので読んでみた。さすがに、ずーーーーーーーーと土の話で、まいった。途中からはとばし読み。もっと土が好きになったら読み返す。

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    2018年11月06日
  • 土の文明史

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    面白いんだけど、ちょっと眠かった。
    文明史と言うより土・土壌の保全についての本。
    タイトルと副題は売らんがための意訳かな?

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    2012年06月05日
  • 土の文明史

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    ネタバレ

    銃、病原菌、鉄、さらに土。「文明崩壊」にも記述される、土壌劣化による文明崩壊の例示が、古代ギリシャ、ローマから現代アメリカ、ハイチまでこれでもかとばかりに示される。見落としがち、というか、逆に誰でも思いつくがゆえに深く考えてこなかった当たり前の要素。インテリの思想がここに至った時に、計画生産という結論に飛びつきたくなるのもわかる。しかし、解法はおそらく、個々の人々の知性に委ねられるのだろう。間に合うかどうかは別として。

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    2011年09月15日
  • 土の文明史

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    内容は★5つレベル。しかし、翻訳がカタイため、非常に読みにくい。そのため★3つ。
    土壌の大切さが身にしみる。土壌は胎盤、という考え方にとても共鳴。

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    2011年09月06日