小野寺拓也のレビュー一覧

  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチを語るときって、どうしてもポリコレ的な空気を避けられなくて、部分的な肯定も否定もそこから自由ではいられないんだよね。その窮屈さがまずあって、この本もどこか粗を拾って否定の方向に持っていこうとする力が働いてる感じがしてそこが気になった。ミクロに見ればそれが良いことだったかどうかなんて本来は個人の価値観次第なんだよな。

    ただ、その価値観に他者の合意を得ようとした瞬間にポリコレが関わってきて、そこで合意が得られないのが現代のナチズムに対する評価なんだと思う。

    政党の施策なんだから政治的意図があるのは当たり前で、純粋な善意だったのかどうかを問う意味はあまりない。俺が知りたいのは「それを歓迎して

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    2025年12月17日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチ党のことをあまり無知な方でも勉強になる。
    ブロック構成も非常に理解しやすかった、これまで「ホロコースト」といったイメージしかなかったが、
    経済政策(アウトバーン、軍事拡大(による搾取))
    労働者政策(歓喜力行団、安価ラジオ、フォルクスワーゲン)
    家族政策(少子化対策、母の日)
    環境政策(自然保護、動物保護)
    健康政策(たばこ、アルコール)
    などなど、多面的な視点で、ナチの推し進めたことを理解することができた。

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    2025年12月12日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    タイトルとテーマの着眼点が秀逸。
    巷にはびこるナチズムへの俗説の否定を固い意志を持って推敲してやるという心意気に感銘を受ける。

    局所的に見れば肯定的に見えるナチスの製作も、「民族共同体」というイデオロギー確立の道具にすぎずその背景にはおぞましい略奪や差別・ホロコーストに代表される大領虐殺がある。その前提をもって、「良いこと」であるとは到底断言できるものはない。

    あとがきに著者が述べている、ではなぜこのような謬説が流布してしまうのか。社会からある種押し付けれられる「ポリコレ」へのバックラッシュであると。あまりにも正論を振りかざされるとなんでもいいから反動したくなる衝動が背後にあるのである。

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    2025年10月25日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチスの政策の中で「それでもこれは良いことだった」と言う人のいるもの(経済、家族、環境、健康政策など)について考察を加えた本。それらについても、ナチスの大目的である「戦争による国土の拡大」「選ばれた民族だけによる共同体の構築」に特化された歪んだものだったことがわかる。そして「おわりに」が必読。人々が「良いこともあった」と言いたくなるのはなぜか、それに対して専門家はどう関わるべきか、について書いている。これはすべての学問分野について深く考えるべき話。
    その上で、この本のタイトルは「良いこともしたのか? いや、していない」という意味だと解釈されるのが普通で(実際そういう内容)、そうやって全否定され

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    2025年08月13日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ブックレットなので読みやすいが、ナチズムに関する骨太な研究が背後に横たわっている。
    なぜ「ナチスは良いこともした」と言いたがる人が跡を絶たないのか?実態を調べたのか?調べもせず「信じたい」気持ちだけで「良いこともした」と言いたがるのは知的怠慢である。
    これもバックラッシュの一種なのだろうか。

    ナチズムを擁護する、自分の頭で考えない、歴史的事実や背景との関連を調べようとしない、そんな人間が日本でも増えている。それで何を得たいのか?かりそめの安心感か?よく考えろ、ナチズムの名の下に行われた残虐な行為の数々を。そして実際に「良いこともした」とされたそれぞれの事柄について検証された本書を読め。せめて

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    2025年08月03日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ネタバレ

     ナチスという国家が行った政策を徹底的に分析した一冊。読めば読むほど、ナチスは恐ろしい国家だと思った。病的なほどの純血主義。全ては戦争に勝利するため、労働階級への福利厚生は手厚く、純血の子どもを産んだ女性は表彰した。一方でドイツ人以外、ユダヤ人は家畜以下の扱いを行い、所有物は捨て値で売り払う。民族の繁栄のためには手段を選ばない国、それがナチスである。

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    2025年05月17日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    経済政策
    →アウトバーン建設自体の経済効果は1935年までに50万人の雇用を生み出すにとどまるなど限定的。
    短期間で失業問題を解消したとされるが、ヴァイマール共和政末期の景気浮揚策が効果を上げつつあったこと、女性や若者を労働市場から退場させたこと、歳入を大幅に上回る財政支出と空前の規模の公債・手形の発行を行ったが、その埋め合わせは戦争による他国からの収奪により行う前提だった。

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    2025年01月27日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    しばしば見かける「ナチスは良いこともしていた」論に対して、歴史学の観点から検証を行う。①オリジナルの政策なのか(ナチスだからこそできたことなのか)②政策の目的は何だったか③成果を上げていたのか、の3点から成果として主張されることの多い経済政策、労働政策、家族支援、環境保護政策などを簡易で明快な論理で否定していく。要はオリジナルは無いし、目的は排除を前提とした包摂と戦争に帰結し、成果も大きく評価できるものはない。「良い面もあれば悪い面もある」という一見中立や公平を装った態度は歴史解釈に限らずさまざまな分野で見られるが、本当に中立や公平な態度であるのか、をどのように受け止め考えれば良いかということ

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    2025年01月15日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ネットでもたまに見る「ナチスの政策にも良い部分はあった」という言説を検証・否定する本。

    その言説を発信する人たちがことごとくアレなので特に信じてもいなかったんだけど、調べもせずに否定していたら調べもせず肯定しているのと変わらないかなと思って読んた。これで堂々と否定できる。

    そもそもナチスの細かい政策を調べたことがなかったので、ナチスに関する書籍の入門編としても分かりやすくて良かった。

    結局こういうことを言い出す人って、中二病とか反対思想への反発が根底にあるんじゃないかな。中高生くらいなら教師や親の綺麗事への反発心からそういう考えに傾倒することもあると思うけど、いい大人が言ってるのは危険だ

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    2024年11月16日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    読みやすく端的でわかりやすい。「ナチスはいいこともした」とされることのある政策に対して、ひとつひとつ根拠を提示してそれは違うと解説されている。はっきりと否定されていて気持ちがいい。参考文献も丁寧に載せてくれている。

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    2024年10月08日
  • 第三帝国 ある独裁の歴史

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    第一次大戦後、ナチが政権をとり、敗戦するまでを、権力掌握やユダヤ人迫害の過程、経済や社会の状況から戦争まで、コンパクトに幅広く網羅している。

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    2022年01月09日
  • 第三帝国 ある独裁の歴史

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    ナチ体制の最新の研究がコンパクトにまとまっている。細かく章で区切りがなされていてテンポ良く読める。

    個人的にはポーランド人の「ドイツ化」はあまり目を向けてこなかったので、10章「暴力の爆発」はかなり勉強になった。ナチスによる迫害はユダヤ人のみならず、ポーランド人に対しても残虐な行為をしており、対ポーランド戦は悲惨な結果となった(開戦〜1945年までに3500万人中の6分の1が命を失っている)

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    2021年08月04日
  • 第三帝国 ある独裁の歴史

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    ナチズム研究の大家である著者が、平易かつ短いページ数でナチズムの最新の研究成果を語る入門書の翻訳版。たまたま手に取ったのはTwitterの「その道の専門家が選ぶ優れた入門書」的なハッシュタグで話題になっていたからなのだが、内容は非常に平易で大学1年生レベルの予備知識がなくても十分に読み進められるものとなっている。

    もちろん入門書とはいえ、現代に出版する以上、最新の研究成果の盛り込みが求められる。本書で特に重視されているのは、植民地経済の延長線上にポーランドなどの東欧の占領を位置付ける、という視点である。植民地というと、どうしても欧州の列強がアフリカやアジアに対して行ったこと、というのが通説で

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    2021年03月14日
  • 第三帝国 ある独裁の歴史

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     新書版で250ページという中で、第三帝国の歴史をコンパクトにまとめている。
     もちろんどういった史実を重視し取り上げるかについて著者の考え方はある訳だが、ナチ支配確立以降の、ポーランド、ソ連の占領地域の植民地化の問題、またユダヤ人政策の経緯について比較的詳しく叙述がされている。


     個人的に興味があるのは、なぜナチスが政権を取れたのかということだが、著書は2つの要因が決定的だったとする。1つは、大統領始め国民保守派の指導的グループが、権威主義的で議会に拘束されない統治システムを確立することを目指しており、そこでは左派自由主義政党や社会民主党、労働組合の影響力は排除されることとされていたが、

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    2021年02月15日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチス政策について平易に解説していく本。
    ナチスは「良いこと」をしたのか?
    確かに国民に利益も与えていたが、それは「国民」の選別とユダヤ人弾圧によって成し遂げていたトレードオフであるというのは納得。

    しかし、「ナチスオリジナルではない」という指摘が何度か出てくるのだが、政策がオリジナルではないから「良いこと」ではないこともないのではとは引っかかった。

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    2025年12月31日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチス研究を20年以上やってきた著者がナチスが行った行為に対してダメ出ししている感じがする。一部の人が「良いこと」として評価していることも「自分たちのために行なった行為が、結局的に良いことに見えるだけ」と言っているだけで相手に歩み寄る感じは受けなかった

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    2025年08月12日
  • 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?

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    ナチスを肯定しようとする一部の風潮を真っ向から批判する内容。「良いこと」として挙げられるナチスの政策を専門家の視点から1つ1つ切り捨てていく。実際に本書では99%は「良いことでもなんでもない」という主張であったように感じる(1%分は筆者の主張を踏まえて私の主観)。ゴリゴリの社会派な内容なため、読みづらさが各所にあった。

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    2024年09月29日