小野寺拓也の作品一覧 「小野寺拓也」の「検証 ナチスは「良いこと」もしたのか?」「第三帝国 ある独裁の歴史」ほか、ユーザーレビューをお届けします! 作者をフォローする フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
作品一覧 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 新着順 新着順 人気順 評価高い順 価格安い順 価格高い順 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 4.2 学術・語学 / 教育 1巻902円 (税込) 「ナチスは良いこともした」という言説は,国内外で定期的に議論の的になり続けている.アウトバーンを建設した,失業率を低下させた,福祉政策を行った――功績とされがちな事象をとりあげ,ナチズム研究の蓄積をもとに事実性や文脈を検証.歴史修正主義が影響力を持つなか,多角的な視点で歴史を考察することの大切さを訴える. 試し読み フォロー 野戦郵便から読み解く「ふつうのドイツ兵」 5.0 学術・語学 / 教育 1巻1,540円 (税込) 敗色濃厚な大戦末期にあって、なぜドイツ兵たちは戦い続けたのか。兵士の手紙5477通からその心性に迫る、エゴ・ドキュメントの歴史学。 第二次世界大戦ではあわせて約1800万人がドイツ国防軍に所属し、前線と「銃後」の間を約300億から400億通の手紙が行き来した。本書が分析するのはそのうち約四分の一を占める、兵士から家族などへと送られた手紙(野戦郵便)である。手紙(や日記)の特徴は、出来事と記録の間に時間的な差が少ないという点にある。戦場や軍隊生活で体験したこと感じたことが、それほど間をおかずに記されるために、後付けの知識によって受ける修正が自叙伝や聞き取り調査などと比べると非常に小さい。試行錯誤や行き当たりばったりも含めて、個人のあり方をより深く知ることのできる貴重な史料である。 だが手紙と日記には大きな違いもある。誰に対して書くのか、という点だ。日記は基本的に自分自身に対して書くものだが、手紙には必ず宛先がある。手紙の内容も、何を書くべきか、書くべきでないかも相手によって変わってくる。しかも第二次世界大戦中のドイツでは、野戦郵便への検閲が行われていた。 けれどもこうした制約こそが、野戦郵便の興味深いところなのだ。本書で紹介される数多くの手紙が示すように、検閲があるにもかかわらず兵士たちは、政治・軍事指導部に対する批判のような、率直で大胆な手紙を書いている。また現地からの収奪などについても、兵士たちは家族へと報告している。そのような記述をしても故郷の家族は理解し、受け入れてくれるだろうと兵士たちは判断したのだ。その意味で、野戦郵便というエゴ・ドキュメントは単なるプライベートな文書ではない。当時の社会において何が共通了解になっていたのか、どのような言説ならば受け入れることが可能だったかを知る、貴重な手がかりでもあるのだ。 本書はその野戦郵便を史料として用いながら、「ふつうの兵士たち」が最後まで戦い続けた理由は何であるのか、そして兵士たちにはどこまで「行動可能性」があったのか、もしあったのだとすれば、それはどのような意味であったと言えるのかを考察する。確信的なナチスならともかく、一般の兵士たちであればナチスの宣伝するイデオロギー(反ユダヤ主義や人種主義)などは内心あまり受け入れていなかっただろうし、大戦末期のような敗勢局面になれば彼らに行動可能性などほとんどなく、命じられたことをただ実行していたにすぎないと考える方は少なくないだろう。本書はそうした見方が本当に正しいのか、「戦友意識・男らしさ」「暴力経験・被害者意識」「他者・自己イメージ」という三つの軸から考察する。そこから得られる知見は、2022年2月以降のロシアによるウクライナ侵攻や、戦場に身を投じている兵士たちについて考えるうえでも有益なヒントを与えてくれるだろう。 本書は、2012年刊行の同書を一般読者向けに改稿し、章ごとに「本章全体の問い」「内容確認のための問い」を設け、高校・大学などで史料を用いた学習を支援するよう編まれた新装版である。 試し読み フォロー 第三帝国 ある独裁の歴史 4.3 学術・語学 / 教育 1巻1,100円 (税込) 統治の全貌が明らかに。 世界最高峰、最新研究を踏まえた入門書、ついに邦訳! 国民懐柔のために東欧は生贄にされた。 第二次世界大戦の最中、金と資源の確保に追われたドイツ帝国は、植民地を徹底的に収奪し、捕虜の労働力利用も進める。 ドイツ本国で760万人の外国人労働者は差別的待遇を受け、共同体維持のガス抜きにもされた。 ヒトラーは領土を、国民をいかに支配したのか? その統治の手法と欠陥を白日の下に晒す。 ・ポーランドを蹂躙し、全土を軍需物資と食糧の生産場とした。 ・数百万人のポーランド人をドイツ本国へ移送し、底辺労働者として工場や農場で使役した。 ・巨額の国民貯蓄を秘密裏に活用したが、戦争末期には正規国家財源で歳出の10%しかまかなえなかった。 試し読み フォロー 1~3件目 / 3件<<<1・・・・・・・・・>>> 小野寺拓也の詳細検索へ
ユーザーレビュー 一覧 >> 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 学術・語学 / 教育 4.2 (31) カート 試し読み Posted by ブクログ 読み終わってみて、「ナチスは良いこともした」ではなくて「背景・文脈から切り離して考えてみればナチスの進めていた政策には参考になるものもある」という言い方で言えたりは出来ないか?と考えてみたものの、そもそも前政権や他諸外国から引き継いだ政策ばかりだから、ナチスを引き合いに出す必要は全く無いという事でした。 歴史学における事実⇒解釈⇒意見というステップを踏む重要性、過去の研究結果を踏まえた解釈を省略する危険性、という最初に触れられる基本を、何度も再認識させられる構成で身に染みた。 0 2025年12月06日 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 学術・語学 / 教育 4.2 (31) カート 試し読み Posted by ブクログ 面白い本ではあった。ただナチスを否定したくて否定したくての内容になっている気がする。ナチスについて簡易な知識を持ち、ナチスを否定している人だと刺さる気がする。本に書いてあったが、確かにこの本の内容が粗探しになっているところがある。 0 2025年08月14日 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 学術・語学 / 教育 4.2 (31) カート 試し読み Posted by ブクログ 良いことだけを書き出してみてから反証するという形、確かに良いことだけを書き連ねたら知識がなければそうなんだ!で済ませてしまいそう。実際オリジナルなものはなく(でも、オリジナル=良いものか?という問いもあって深い)、その多くが民族、排除、の論理と結びついていて、表面だけを見てもね…なもの。 きちんと自分で考えることは大切だなと改めて思う。 自分の言葉にできるように、きちんと読み込む。考える。 1 2025年06月19日 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 学術・語学 / 教育 4.2 (31) カート 試し読み Posted by ブクログ ナチスの政策は戦争のために民族共同体を強固にすると言う目的のための手段であり、また言われるほど成果を上げていないと言う事が、それぞれの章から理解できました。 本書のはじめにも書いてある通り、歴史を考える時に我々は個人の立場とは無縁では居られませんが、事実と解釈と意見のそれぞれの立場はちゃんと分けて考えなければなりません。 世の中に氾濫する意見を、事実や解釈と間違ってしまわないように、これからも本を読み続けたいと思いました。 0 2025年05月20日 検証 ナチスは「良いこと」もしたのか? 学術・語学 / 教育 4.2 (31) カート 試し読み Posted by ブクログ SNS上等でしばしば語られる「ナチスは良いこともした」論を丁寧に分かりやすく論破していて、ある意味痛快。 最後の最後(おわりに)まで、沢山の人に読んで欲しいと思った。 0 2025年02月15日