西川清史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
臭そうなタイトルだが、中身は大真面目。うんち周辺の歴史や衛生、下水環境、トイレの技術の進化、排泄の仕方など奥が深くて面白い。毎日の糞便に興味を持とう。それは生活の一部であり、生きる上での大きなテーマだ。
先ずはうんちの構成成分。大便の7、8割は水分。残りのうち、半分は腸内細菌でもう半分が繊維質を始めとする消化されなかった食べ物。大便の匂いは大腸で食べ物が分解された時の消化酵素の中にあるインドール、スカトール、硫化水素、アンモニアという物質による。便の色は、胆汁に含まれているビリルビンと言う色素。歴史上のトイレ、糞尿処理所を断定する際、そこに有機物としての大便は当然分解されて残ってはいないが、 -
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Posted by ブクログ
一言結論:行政資料としてではなく、興味から始まるうんちの行方を知ることで沢山のことに感謝できるようになります。エッセイ調なのも読みやすい。
感想:視界から消えればもうその行方など気にもとめない、と本文でも指摘されていますが確かにそうです。文字通りにも意識の中からも水に流してしまっていたうんちがどうやって処理されているのか、どんな苦労があるのか、その歴史はどうだったのか、1度に学べる教科書みたいな本でした。
改めて考えてみると排泄はどの時代でもどんな国の人でも行っている行為であり、その時々や場所によって色んな考え方や対処法があるはずで、こんなにも身近な現象なのに詳しくは知らないって不自然なこと -