レナード・ムロディナウのレビュー一覧
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ネタバレ
・人間の思考パターンが形作られる上で、科学が重要な役割を果たしていると同時に、
科学理論を作る上で人間の思考パターンが重要な役割を果たしている。
・型にはまった考え方は、科学者や革新を目指す人にとって好ましい態度ではない。
科学は、先入観や権威の天敵だ。
革新的なブレークスルーを起こすには、誰もが真実だと信じている事柄に逆らって、
古い考え方を新しい信頼できる考え方に、置き換えようとする意欲がどうしても必要である。
科学の歴史および人間の思考全般の歴史に立ちふさがる、前進を妨げる障壁が一つあるとしたら、
それは過去や現在の考え方に対して、必要以上に忠実であることだ。
かつて、古 -
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Posted by ブクログ
この本を再読しました。この本の素晴らしさは、歴史学と物理学を統合的に語ってくれるところです。物理学的な観点からだと「これこそ正しい」というニュアンスの書き方になってしまいます。
「どんな時代に生きているにせよ、我々人間は、自分たちは知識の頂点に立っていると信じたがる」のだ。「かつての人々の考え方は間違っていたが、自分たちの答えは正しく、今後もそれが覆されることはないだろうと信じる」のである。
ニュートンの運動法則は宇宙の果てどころか、未来の予測さえ確実に可能とする確信を私たちに与えてくれていたが、これは単にその対象が大きくて、私たちに明瞭に見える世界だけで通用する法則だった。アインシュタ -
Posted by ブクログ
理性とは異なる情動が、怒りや悲しみのなどネガティヴな感情だけでなく、やる気や共感などポジティブな感情にも影響を与えていると言うことですが、目に見えない頭や心の中の事だけになかなか理解が難しかったです。
理性と本能が並びたっている状態を御者が本能側をコントロールして理性的にしていると言うプラトンの馬車と言う考えではなく、外部からの反応に対して情動が起こり、情動により感情が湧き上がる、と言う玉突きのような関係なのでしょうか?
何か嫌な事があってムッとしても我慢してグッと堪えると言う考えだと本能と理性の関係に近いですが、ムッとした事に対して受容や再評価など自分の情動を認識して手懐けるやり方の方が -
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