ハンス・ペーター・リヒターのレビュー一覧

  • あのころはフリードリヒがいた

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    戦争をほとんど描かない、日常の悲劇です。

    第二次世界大戦、とりわけユダヤ人の迫害をテーマにした本と聞くと、読まずにはいられません。特に今回は大学時代の先輩のおすすめの一冊とのこと。すぐに手に入れて読んでしまいました。

    歴史的に言えば、ある民族の迫害は枚挙に暇がありません。チェコスロバキア、フィリピン、インド。世界中で似たような出来事が起こっています。
    その中でもドイツ、ユダヤ人差別に目が向いてしまう理由は、その悪行がポピュリズムに直接起因するのではなく、ひとりの独裁者による扇動だったこと。また、その恐るべき用意周到さに驚かされるからです。
    悪意とはここまで人を不幸にできるのです。

    今回の

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    2021年12月05日
  • あのころはフリードリヒがいた

    購入済み

    何時でも起こり得ること

    最近の国際情勢を見るにつけ、いつでも長い時間をかけて築かれた平和な安定した状況は短期間で暴力的に崩壊するということを、作者は時系列と事実のみを淡々と描くことによりその不変性のある事実がこれからも起こり得るという事を身近に感じさせられる。

    #タメになる #深い #怖い

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    2021年08月27日
  • 若い兵士のとき

    Posted by ブクログ

    訳者のあとがきにもあるように、前二作とは形式が異なり、日記の様な断片的な話の羅列になっている。ほとんど年齢のかわらない「ぼく」と私の、なんと遠いことだろう。生まれた時代の差はこんなにも。

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    2011年02月11日
  • ぼくたちもそこにいた

    Posted by ブクログ

    あの頃はフリードリヒがいた、と同時期に進む物語。「ぼく」がフリードリヒのときの「ぼく」なのか、はじめはわからなかった。もうちょっと交じっていて欲しかったのかもしれない。
    ぼくは本当にあの頃のドイツの少年で、隔たれた世界にいた。善悪よりも、場に流されてしまう少年である。
    熱狂的なヒトラー派のハインツと共産党派の父をもつギュンター、ぼくの目線から見たこのふたりの友情と言うのは、一応ぼくも交えているが、ぼくとは一線はなれた堅い結びつきになっている。物語の最後に何もいえなくなる。

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    2009年11月01日