十三不塔のレビュー一覧

  • 日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白

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    1作め、あまりにも好きすぎて。

    灰都とおりさんの『西域神怪録異聞』
    歴史の行間にかき消されてしまった人々を描く物語が好きだ。愛おしむべき小さな人々。歴史にかききえる私たちの姿。それを丹念に、愛しむように愛情深く描く作家さんだ、と思った。何故旅に出るのか?作者は問う。(チートすぎる)

    玄奘三蔵の旅をほんの少しだけ、なぞったことがある。本当にほんの少しだけ。
    クルズスタン(キルギス)のアクべシム遺跡。本当に広々とした荒野、朽ち果てた夢のあと。建物の壁だった部分を歩いたり、飛んだりはねたり。舞い上がる砂埃。空がものすごく広くて、太陽は地平線に沈んで、真っ暗になる。あの土地は、星が雨上がりの蜘蛛の

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    2025年09月29日
  • ラブ・アセンション

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    最高〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!
    なんですかねこの疾走感は。勢いがいい。駆け抜ける物語をしっかりとした土台と現実味が支えているから、多少のお馬鹿もなんのその、一緒に走っていけるんですよね。

    どの女も魅力的だからきっとあなたの推しも見つかることでしょう。
    ここは恋愛だけが支配する宇宙で、だけど、支配されなくても人は落ちるように恋ができる。
    私はそれを教えてくれた彼女がやっぱり一番好きですね。
    自分の力で恋に溺れることができて、向き合う強さがあって、なんてかっこいいんだろう。

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    2025年07月19日
  • ヴィンダウス・エンジン

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     久々に熱くなれるSFを読んだ気がする。最近読んでいたものは、『星を継ぐもの』を筆頭に、短編を含めても知的好奇心が刺激されるという意味で面白いものが多かったように思う。それだって良いものだけど、そういう面白さの上にエンタメ的な面白さが乗っかった本作は、とても楽しく読めた。

     本作は、魅力的な要素をとにかくぶち込みまくった、とても豪華な小説だと思う。そのネタ一つで一本話が書けるんじゃないか、という題材を幾つも提示してくる。こっちが「美味しそうなネタだなぁ、これで最後まで持っていくのかな」と思っていると、即座に違うテーマが突きつけられるので、非常に贅沢なつくりをしているな、と思った。大きな話の流

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    2022年06月01日
  • ハヤカワSFコンテスト2020受賞作【無料試し読み版】

    購入済み

    読み応えがある作品

    最初の作品について。
    考えさせられる内容だった。
    五感の描写を脳に近付けて書いているかのよう。
    絶えず瞳がユラユラしてる知り合いがいることや、マトリックス4を観た直後だったことも合間って、比較的リアルな話にも思えた。
    瞑想のその奥の世界、サイキックと呼ばれる人たちの能力、リアルとバーチャルの境目など、本当に微細な部分を文字にしている。

    すごい作家。

    #深い #シュール

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    2022年01月07日
  • 日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白

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    タイトルのインパクトに惹かれて読みました。
    タイトルにもなっている作品が、一番印象的。作者もさることながら、これを翻訳した方が本当に凄いと思います。
    他の作品も、「…そう来たかぁ」「凄い進化の仕方する世界線だな(笑)」「これ、SF?SFかなぁ。…SFだったわ」「ここにその人を出すんだ!!」等々、色々楽しめました。
    「移動迷宮」「走る赤」も読んでみたいと思います。

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    2025年09月16日
  • ラブ・アセンション

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    ネタバレ

     軌道エレベーター上での恋愛リアリティ番組という設定が特異で興味深い一作。女性たちの欲望やドロドロの駆け引き&番組制作側の思惑という生々しいヒューマンドラマと、軌道エレベーターやエイリアンといったSFギミックが融合して、斬新なエンターテイメントに仕上がっていました。設定の多さ故に話がどう転がるのか全く予想がつかず、「キツネ狩り」はいつ出てくるのか、エイリアンが話にどんな展開をもたらすのか、最終的にクエーターが誰を選ぶのか、終始ハラハラワクワクしながら読み進められました。

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    2025年08月06日
  • ヴィンダウス・エンジン

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    面白かった!けどめちゃめちゃ消化不良だった!
    これめちゃめちゃマトリックスの影響受けてるよね?って思ったんだけど読んだ感想の中にはなかった。不思議。

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    2025年07月24日
  • ハヤカワSFコンテスト2020受賞作【無料試し読み版】

    購入済み

    結構新鮮

    コンテスト受賞作ということあって2つの作品とも結構新鮮でいきいきとしている。
    第2作目のAIを扱った作品は比較的ありふれたテーマ 展開であるが、古典的な銀行強盗と組み合わせたところに古典的なカーチェイスの面白みが加わって、古典的な面白さ ワクワク・ドキドキ感がよく出ている。

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    2024年06月02日
  • ヴィンダウス・エンジン

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    設定が分かりにくいところもあったが、読みやすかった。「変動する不平等」という考えはかなり面白いと思った。

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    2023年07月02日
  • ハヤカワSFコンテスト2020受賞作【無料試し読み版】

    購入済み

    考えさせられる

    二作品のうち、私が興味を持った十三先生のヴィンダウス・エンジンは、近未来の中国で難病から快方傾向にあった主人公が都市や社会の組織と関わりあう姿を描くフィクション作品と言え、とても考えさせられる内容でした。

    #深い

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    2022年01月01日
  • ラブ・アセンション

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    ネタバレ

    リーダビリティーというか、台詞が主でキャラクターが凄い勢いで話しながら動いて行くので、早く読めるのはメチャクチャ速く読めます。
    恋愛リアリティーショーで、サスペンスというかややミステリ要素のある、カジュアル・ポップ・ラブ。
    濃度は薄めなのでアレルギーを起こす人は少ないでしょう。
    じゃあ婚活するかあ!という人とかにオススメですかね。
    私はもっと青春か官能の方が…

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    2025年01月17日
  • 日中競作唐代SFアンソロジー 長安ラッパー李白

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    中国唐の時代の短編集8篇
    中国4人.日本4人によるアンソロジー。
    はちゃけた表題作、パンダの活躍?する「破竹」、ひらがなの元になりそうな話「仮名の児」が良かった。

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    2024年11月11日
  • ヴィンダウス・エンジン

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    十三不塔氏はハヤカワSFコンテスト出身の新人さんで、本作がその受賞作。出版された当時はスルーしていたのだけれど、最近増えたSFのアンソロジーで読んだ短編が気に入ったから手を出してみた。伴名練氏がよく編者の言葉的に書いている提言を実践したことになるのかも知れない。読後の感想は可もあり、不可もありだろうか。個人的に好きな作風で、主人公のキャラクターとか気に入った部分も多いのだけれど、筋の展開はもっさりしていて、ストーリーテリングに長けているとは正直言えない。コンテスト受賞作と言うことで、巻末にその選評が収録されているので、この感想もそれに多少影響されてるかも知れないが。

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    2022年11月10日
  • ヴィンダウス・エンジン

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    設定は面白い。動くものしか認識できない難病の克服方法が、都市を自在に動かすAIに取り込まれていく。後半のスピード感は、映画を観ているよう。余り深く考えずに楽しめばいいと思う。

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    2021年01月31日