カンザキイオリのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
現代社会で**「生きづらさ」や「孤独」**を感じているすべての人に読んでほしい物語です。
楽しいことばかりではない人生の中、どうにもならない辛さや怒り、寂しさに直面し、立ち止まってしまうことがあります。この本は、そんな息苦しい日常から一歩踏み出せずにいる読者の心に寄り添い、ちっぽけな勇気を与えてくれることでしょう。
物語のテーマは重いですが、読後には不思議と前向きな気持ちになれる温かさがあります。決して「頑張れ!」と強要するわけではなく、そっと隣に寄り添い、「もう少しだけ、生きてみよう」と背中を優しく押してくれるような、希望のメッセージに満ちています。
特に、作中のある一節が心に強く響くこ -
Posted by ブクログ
「裸の王様」「人魚姫」「赤い靴」「みにくいアヒルの子」「親指姫」…懐かしい童話と、その物語の登場人物達が出てくる。
【物語の中で不幸になった者だけ】
が、集まる世界。
彼らを幸せな結末へと導くのが、「物語管理官」の役目。
大変面白い設定と、本来の物語に主人公達が介入して結末を変えていく過程が、よく考えられていてとても面白い。「どうやって変えるのか」「どこで介入するのか」を読み手も考えながら読み進めてしまう。
…が、本来の物語の「主軸」は、そこではなく、もう一つの「軸」が用意されててあり、中盤からはそちらの謎を解いていく展開とかわっていく。
すっかりハマってしまい、Wikipediaやら -
Posted by ブクログ
カンザキイオリの「それを世界と言うんだね」が小説になってる!?しかも綾崎隼!?ということで、読みました。
表紙は音楽の方の絵に寄ってるけど、内容は童話ファンタジー。曲の方の根底にある、"創作頑張っていくんだ”という意識で本と曲が繋がっている印象です。
赤い靴の主人公らしいけど、私は記憶を亡くしています。目覚めた場所は、物語で不幸になった登場人物の運命を、物語を曲げないようにしながら救済する物語管理局。そこにいるのは全て物語の中で不幸になった者。自分の物語には入れません。
私は王子と呼ばれる素敵な人と一緒に物語に入って仕事をこなしていきます。マッチ売りの少女、裸の王様、人魚姫。そして、 -
Posted by ブクログ
中高生が抱える生きづらさや、抑えきれない衝動、そして「誰かに愛されたい」という切実な願望。本作は、あの何とも形容しがたい青臭い情熱を、これでもかというほど詰め込まれています。
物語はいくつかの視点が交錯しながら進んでいきますが、登場人物をあえて絞り込むことで、約500ページという長編ながらも物語の輪郭をしっかりと捉えながら読み進めることができます。
物語の構成は明快ですが、その反面、彼らを取り巻く関係性が非常に狭い世界で閉じており、その濃密さが時に読者の心を圧迫してくるような独特の息苦しさがありました。
「青春サスペンス」という冠がつけられていますが、時折顔を出す描写のグロテスクさは、