カンザキイオリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読み終えた。
小説の言葉を借りるなら、それは「嫉妬」。
正直、舐めていた。“カンザキイオリ”を。
この軽やかな筆致。心に沁み入る選りすぐりの言葉。そして何より物語の組み立て。
それ故に……。
僕(敢えて一人称を“僕”にする)は、「カンザキイオリ」という作家を知らない。勿論、名前ぐらい――“『命に……』の人” 程度には知っている。ただそれ以上、例えばどんな作品を書き、どのような人物なのか、その殆どを知らない。
そして今回、この作品『親愛なるあなたへ』に巡り合った。それは何の気なしに、全くもって“ノーガード”で。
「小説」と一言に言っても、そのカテゴリーは様々だ。その中で「青春」/ -
Posted by ブクログ
『あの夏が飽和する』を読んで
私はいつも、本はゆっくり読むものだという美学を大切にしてきた。ページをめくる時間の中に、余白を見つけたいと思っていた。だけど『あの夏が飽和する』は、その美学を軽々と越えてきた。気づけば3日で読み終わっていた。これは、私の中で初めての経験だった。
この物語の魅力は、千尋や瑠花という2人の関係だけにとどまらない。登場するすべての人物が、それぞれに「抱えているもの」を持って生きている。
物語が進むにつれ、それぞれの心の傷や関係性が浮かび上がってきて、最後にすべての線がつながった瞬間、私は鳥肌がたった。
最近、友人が自ら命を絶っていたことを知った。
それは、去年のこ -
Posted by ブクログ
元々歌が好きで、聴いてから読み始めたから最初はてっきり千尋と流花の逃避行の話かなと思ってたら、その話から何年も経った後の物語だった。
主な登場人物は、目の前で自殺した恋人 流花を13年経った今も引きずり続けている千尋。父子家庭で父親に甘えられない孤独をマッチングアプリで出会った男性で紛らわせている女子高生 瑠花。家庭内暴力を受けているが、笑顔を繕い1人で闇を抱える男子高校生 武命。
全員が孤独を抱えていて、それによって出来た心の穴をそれぞれ埋めようとする。創ることで埋めるか壊すことで埋めるか。
何故そのようなものが選択肢として入ってしまったのか。何故信じることを選択肢に入れることができなかった