郡司芽久のレビュー一覧

  • キリン解剖記

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    冒頭から身が引き締まる。キリンの解剖が最優先事項。連絡が入ったら、なにをおいても、すぐに駆けつけなければならない。しかも解剖はすぐには終わらない。1週間かかることもある。頭も使うが、それ以上に体力と気力の勝負だ。
    ふつうの本なら、キリンがどういう生き物かから入るはずなのに、この本はいきなり解剖の話から(解剖刀、メス、ピンセットの図まである)。読む側は、冒頭の緊張を保ったまま、本文に引き込まれてゆく。気が付くと、筆者の立場に身をおいて、東大の1年生になっている。遠藤先生とのめぐりあいも、亡くなったキリンたちとのめぐりあいも、そして動物園や博物館の人びと、遺体を移送する人々とのめぐりあいにも参加し

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    2025年05月04日
  • キリン解剖記

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    興味深い本。好きすぎるものがある人
    そのことに全力を捧られる人、すごいなぁ。なかなかみんなそこまでできなかったりするんだけどね。

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    2024年12月24日
  • ジュニア版 キリン解剖記 キリンの首の骨が教えてくれたこと

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    「キリンを研究したい」と思いついたものの、それがどんな学問分野を専攻すればできるのかすら分からなかった大学1年生の著者が、解剖学と出会う。いざキリンを研究しようと思ったものの、研究テーマが見つからなかった著者が、様々な人との出会い、研究テーマを見つけ、それを深めて成長していく様がドキュメンタリーのように読める。
    ほんの一例ではあるが、なるほど、理系の「研究者」って、こんなことをしているのか、と面白く読んだ。
    ページの下段には専門用語だけでなく、「弄ぶ」「うなじ」「礎」「苦渋の決断」のように、小中学生程度がつまずきそうな語句の意味も解説してあり、親切。また、「動物にかかわる仕事」の対談も挟まれて

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    2024年11月01日
  • キリン解剖記

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    ネタバレ

    著者がキリンの研究者になる決意をしてから、試行錯誤しながら、そして時に思い悩みながらキリン研究者として成長していく様子が紹介された自伝。著者のキリン愛があふれている。

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    2024年07月21日
  • キリンのひづめ、ヒトの指 比べてわかる生き物の進化

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    ネタバレ

    色んな動物の進化や違いについてわかりやすく説明。
    腎臓が3つのフィルターで濾過しているのは初めて知った。
    こんなに若い女性が執筆しているのは驚きだった。

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    2023年08月20日
  • ジュニア版 キリン解剖記 キリンの首の骨が教えてくれたこと

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    おもしろかった

    キリンは四種類に分けられることが分かったのはつい最近の2016年

    ほ乳類の頚椎(首の骨)はキホンテキにみんな7個で同じ

    解体と解剖は違うこと

    解剖は名前を特定することが目的化してはいけない
    構造を理解することが大事

    キリンの角は三個ある
    五個という説もあるが後ろの2個は頭の骨が変形したもので角ではない

    博物館には3つの無という理念がある
    無目的、無制限、無計画に標本を集めるということ
    いつ誰が必要とする分からないから



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    2023年06月25日
  • キリン解剖記

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    キリンのことも知れるけど、好きなことを研究する楽しさというのが読んでいてこちらまでわくわくするくらい伝わりました。子どもにおすすめしたい。

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    2023年05月26日
  • キリン解剖記

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    キリンの研究者ぐんじめぐ先生の大学入学から10年に渡る研究史です。キリンという、身近で有名だけど、よく考えたら不思議な生き物の「不思議」を大人になってもそのままの感情で観察研究解剖した著者のお話はキリンについて詳しく知らない私にもワクワクしました。

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    2023年05月19日
  • キリン解剖記

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    ネタバレ

    キリンのしかも解剖という語る範囲の非常に狭い本に見えましたが、若き学生が研究者になるまでの成長記であり、胸躍る仮説と検証の話であり、壮大な学術の視点を感じる話であり、キリン愛にも満ちていて大変よかったです。「筋がいいな!どこの園の者だ」笑った。

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    2023年04月05日
  • キリン解剖記

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    キリンの8番目の「首の骨」を発見した研究者のエッセイ?かな
    最初から最後まで知らないことばかりで、ものすごく、めっちゃくちゃに面白かった。


    「私は、母の姿を通じて、知識を身につけることの楽しさと素晴らしさを学んできたような気がする」の文に、自分もそうなりたいなと思う。

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    2023年03月22日
  • キリンのひづめ、ヒトの指 比べてわかる生き物の進化

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    半回神経の話と腎臓についての話が好き。

    テーマとなる臓器の仕組みのわかりやすい解説と、それが異なる種の間でどのように運用されているのかが多く紹介されていておもしろかった。
    ヒトを含む哺乳類より原始的な構造を持っていたり、人間からすると非合理な構造であっても、それが劣っているというわけではないことが丹念に書かれていて非常に良い本だと思った。

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    2023年02月07日
  • キリンのひづめ、ヒトの指 比べてわかる生き物の進化

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    キリンや他の生物とヒトの身体構造比較について分かりやすく解説している。

    一般的にキリンの膝関節と思われているところは実はヒトのかかとにあたる。キリンの膝関節は足の付け根付近にある。
    という話が衝撃だった。超長い足裏ですね

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    2023年01月14日
  • キリン解剖記

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    キリンの研究者が、どうやって研究を進めてきたのか。キリンの何を研究しようかを決め、仮説を立てて証明していく過程が書かれている。サクセスストーリーのようだけど、裏にはたくさんの苦労、失敗、進む道が見えない苦悩などがあったのだろうと推測する。学問の楽しさもまた伝わってきて、そのルーツが母親なのかもというのも素敵な話。お母様は専業主婦で研究者ではないが、趣味を極め職業にしていった方。
    キリンから学んだことに、『「大切なのは手段ではなく目的だよ」と言われている気がしてくる。』というのも面白い。キリンが生き延びるという目的のために、体が変化した。手持ちのカードをうまく使った。『自分の力ではどうしても変え

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    2022年08月06日
  • キリン解剖記

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    すごく素敵な小説だった。著者のキリンへのキラキラした思い、探究への熱意が感じられて、キリンのことがちょっと、結構好きになった。キリンにも解剖にも研究にも興味なかったけど、かなり興味が湧いた。最後の締めも心に響いた。すごくよかった。小説家かなってぐらい文章が整ってて気持ちもこもってて読んでてすごくキラキラしたものが伝わってきた。裏表紙が素敵すぎる…

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    2022年06月11日
  • キリン解剖記

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    キリンの解剖記というだけで興味がそそられる。一番初めの解剖では教科書に記載された筋肉を探すものの、何一つ見つけられず焦っていた著者。二度目の解剖を一緒に行った人物から、名称は分からなくてもいいから目の前にある筋肉を詳細にスケッチすればいい、とアドバイスをもらい開眼するシーンは、読み手のこちらも思わず膝を打った。本書を読んでキリンに少し詳しくなり、キリンと剥製を好きになった。

    以下、本書よりお気に入りの箇所を抜粋。

    「筋肉や骨の名前は、理解するためにあるのではない。目の前にあるものを理解した後、誰かに説明する際に使う「道具」である。そして解剖の目的は、名前を特定することではない。生き物の体の

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    2022年05月21日
  • キリン解剖記

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    筆者のキリン熱と研究者として成長していく過程、8つめの首の骨の発見について、分かりやすい解説にワクワクして一気に読み終えた。
    昔見たキリンの名前は覚えていないけれど、もしかしたらこの人が解剖したのかもと思うと、身近にも感じる。動物園にも博物館にも行くけれど、その間のことなんて考えたこともなかった。間の部分にも研究があり、発見がある。
    キリンを好きになるし、好きなことをとことんやってみることに勇気を与えてくれる。

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    2022年05月09日
  • キリンのひづめ、ヒトの指 比べてわかる生き物の進化

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    生き物を解剖することで解るのは“違い”。
    構造の違い、進化の過程で変化した違い。見た目も違う。
    だが、同じ哺乳類である共通点も存在する。
    「からだ」を題材にした動物の解剖学エッセイ。
    ・はじめに――解剖からひも解く生き物の進化
    第1章 肺 第2章 手足 第3章 首 第4章 皮膚 第5章 角
    第6章 消化器官 第7章 心臓 第8章 腎臓 第9章 呼吸器
    第10章 進化とは妥協点を探ること
    ・あとがき――自分の体を知ることは
    column、参考文献有り。

    キリン博士が語る生き物の進化論は「からだ」が題材。
    見た目は違うけど、同じ哺乳類である共通点があったり、
    魚類など異なる種族にも痕跡が残ってい

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    2025年09月06日
  • キリン解剖記

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    キリン博士の歩みは、地道な解剖。
    不可思議な身体構造を持つキリンへの、想い溢れる
    研究の日々と解体&解剖を綴った、研究者エッセイ。
    ・はじめに
    第1章 キリンを解剖するには 第2章 キリン研究者への道
    第3章 キリンの「解剖」
    第4章 キリンの「何」を研究するのか?
    第5章 第一胸椎を動かす筋肉を探して
    第6章 胸椎なのに動くのか?
    第7章 キリンの8番目の「首の骨」
    第8章 キリンから広がる世界
    ・おわりに
    コラム、参考文献有り。

    幼少時のキリンとの出会い。
    そう、子供の頃から好きだった。
    そんな子供の心を残しての「キリンの研究がしたいんです」
    そして始まるキリン博士への道のり。
    初めての

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    2025年08月24日
  • ジュニア版 キリン解剖記 キリンの首の骨が教えてくれたこと

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    ネタバレ

    読んでいてワクワクすると共に、相当の苦労もしただろうが、それでもこうやって機会に恵まれて仕事として成り立っている生き方が凄く羨ましい。
    賢い人間はこうやって選択肢を与えられて、そこも上手くいけば研究者へはそうやって繋がっていくのかという解像度が増した。

    キリンの8番目の骨の存在を解剖して発見し、発表したのが今作一番の盛り上がり。
    冒頭のキリンと人間の骨を比較してこんなにも似てるんだよという話や、3回生の時にその元ネタとなる論文が遠藤教授から送られてきた時は読んでみてもあまりよく分からなかったのが、勉強しまくって4回生になって改めて読んでみると面白いと感じるほど内容が分かった、論文は知識があっ

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    2025年06月01日
  • キリン解剖記

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    多分世界一キリンの首を解剖しているだろうというキリンの研究者による研究過程をつづったエッセイ。
    どんな風に興味を持ちどのように調べてどんな発見をしたか一般向けの読みやすさで語る。
    キリンにも学術にも興味を持たせてくれてワクワクする良書。入口として最適。

    「はじめに」にこの本は研究や自分の話であるだけでなくキリンたちの死後の物語でもある、とあった。
    解剖の予定が入ることを素材の入手ではなく訃報と表現したりもする。
    著者は知るために解剖のチャンスをガンガン取りに行くけどキリンをただモノとして見るわけじゃない。敬意を持って研究する姿勢がとても良かった。

    この本自体はずっとキリンの首の構造だけを話

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    2024年11月10日