ミン・ジン・リーのレビュー一覧

  • パチンコ 下
    朝鮮をルーツに持つというだけで、日本ではこんなにも生きづらいとは想像以上だった。
    日本で生まれ育ち朝鮮語も話せないのに、両親だって日本で生まれ育ってるのに、パスポートは韓国発行のものを持つらしい。14歳以降は定期的に外国人登録をしなければいけないらしい。20世紀の後半になっても日本の公務員にはなれな...続きを読む
  • パチンコ 上
    日韓併合下の朝鮮で生まれ、貧困の中で育ち、ハンスと恋に落ち息子を授かり、イサクの愛に守られながら大阪へ渡る。
    今の私たちには想像もできないような貧困と差別の中、控えめに誠実にたくましく、愛する家族のためだけに生きる女性ソンジャ。

    在日韓国人を韓国人の視点から書かれているが、日本を糾弾する内容ではな...続きを読む
  • パチンコ 下
    親子三世代に渡る在日コリアンの一大叙事詩。
    "人が何者かであるかを決めるのは血だけではない"
    理不尽な差別に人生を狂わされながらも、逞しく生き抜いた人間の言葉に心打たれる。
    ソンジャにあなたの人生は幸せだったと言ってあげたい。

    Black Lives Matterなんてよその国の話と思っていたけど...続きを読む
  • パチンコ 上
    鶴橋駅はよく行くので、猪飼野の在日コリアンの住宅街から鶴橋駅のキムチ売り商店街までの土地風景はよくイメージでき馴染みやすかった。
    戦時中の在日コリアンの、生きるために不遇な環境に争う姿を描いたストーリーで終始弾かれました。
    まだ上巻読後ですが、、
  • パチンコ 下
    この小説は誰かを糾弾するような物語ではない。過去はかえられないけど、学んで受け止めることはできる。そうしたいと思えるような物語でした。
  • パチンコ 上
    まず思ったのが、私は歴史を知らなさすぎる。戦中戦後の在日コリアンの立場や生活を生々しく知ることができた。その上で戦後80年の現代を生きている私はどう生きるべきなのだろうか。
  • パチンコ 上
    朝鮮に生まれながら、時代の流れの中で日本に来て、必死に生きていくソンジヤ。ハンスとの出会いで、息子を授かり、イサクの愛に包まれて日本へと辿り着く。賢く世の中の流れを読み取り、戦争を乗り越えて、陰で彼女と家族を支えるハンス。家族への愛を、それぞれに抱きながら、日々を懸命に生きていくソンジヤとその家族。...続きを読む
  • パチンコ 上

    素晴らしい内容。 
    日本人が知らなかった、知ろうとしなかった在日コリアンの話し。
    ここ何年間かで一番胸を打たれた本に巡りあえたことに感謝。
  • パチンコ 下
    在日、コリアン、ってその単語自体がなんとなく蔑称のように思ってた。当時日本が、日本人が、その人たちにしたこと、その事実を変えることは出来ないけど、その事実をしっかり受け止めて考えることは出来る。そうすることが、今の私たちの義務だと思う。
    私の周りにも、半島出身の人たちになんとなくの嫌悪感を抱いている...続きを読む
  • パチンコ 下
    作者は構想に30年を費やし、リサーチの上にリサーチを重ねた力作。飾らない文章が切れ味よく、ソンジャの内面の美しさを引き立てます。
    ソンジャと「おしん」の姿を重ねてしまうのは私だけだろうか❓
    ぜひ、ソロモンを主人公とした続編を❗️
  • パチンコ 上
    凄え色々な大事な事が詰め込まれてるのに面白い。。。!

    上巻の最後で一気に青春モノの香りがしてすぐに下巻読みたくなった。


    歴史の上に立っている僕らは産まれた瞬間から罪を背負っているのかもしれません。
    というか、自分は歴史を知らなすぎる。

    国とはなんなのか、制度とはなんなのか、金とはなんなのか、...続きを読む
  • パチンコ 下
    家族の物語。登場人物がみんな魅力的で、もっと読んでいたいと思った。山崎豊子ばりの読み応えでとにかく面白かった。(山崎豊子さんが好きなので)
  • パチンコ 下
    アメリカの作者が、よくここまで調べて執筆したものだ、と驚き。訳も素晴らしい。もともと日本語で日本の作者が書いたと言われても違和感はない。
    ストーリー自体も面白いが、史実としても知っておくべき(作品自体は創作)。
    アメリカのKorea系が、生活や食、価値観を維持せず、言葉を維持している一方、日本のKo...続きを読む
  • パチンコ 下
    上巻より下巻の方がページをめくる手が早かった。
    それだけ話の展開が早かったのだが、原爆被害の苦しみ、出自の苦しみ、そして大切な家族の死など胸が痛むシーンも多かった。パチンコ業界は、朝鮮系が多いと聞いていたが、こういう歴史があって成り立っているんだと改めて知った。でもタイトルは、そういう意味でのパチン...続きを読む
  • パチンコ 下
    苦労しながらも、自分の生き方に誇りを持っていて、背筋がのびていた人物の描き方が、平坦になり、特にハンスは、賢くて、自分なりに愛を貫いていたのに、完全にヤクザになっていてとても残念。

    波のような歴史の中で、二、三、四代目となってもなっても、在日であるが故の苦悩と葛藤が、とてもしんどかった。 アメリ...続きを読む
  • パチンコ 下
    さまざまな事情が絡まり合い、期待しているようには全く進まない人生の数々。貧困、日本人による朝鮮人差別、アメリカ人によるアジア人差別、歯がゆい思いをしながら物語に引き込まれた。上巻の途中からページをめくる手が止まらなくなったが、下巻の途中からの話の展開の速さとあまりにも多い死に残念な気持ちはあった。
  • パチンコ 下
    親子3世代(4世代?)を描くとなると、
    間伸びするのはしょうがないとは思うんですが、
    やっぱり上巻がピークで、下巻は少し間伸びしてしまった印象でした。

    内容は誠実かつ公平に描かれていて、
    在日コリアンの貧困や差別、裏社会との繋がりや
    2世3世の苦労など、興味深く読ませていただきました。
  • パチンコ 上
    著者が韓国系アメリカ人ということもあり、日本人の視点とは違う日本の過去を書き表している。ほんの70〜80年前の話なのに、今では考えられない差別、貧困が描かれている。その辛い生活の中で、必死に生きていく主人公ソンジャの心の動きに、読み手も心を動かされる。
  • パチンコ 上
    戦前〜戦中〜戦後にかけての朝鮮人一家の話し。

    戦後の混乱と貧困や差別など、複雑な社会情勢の中での人生観や倫理観をテーマにした大河小説なんだけど、三浦綾子の様にもう少しテンポが良いといいかなあ。

    内容は面白いけど、会話文よりも説明文が多い印象。

    でも表紙のデザインが凄く好き
  • パチンコ 下

    日本人の視点は無視

    あとがきまで全て読んだ上での感想です。
    本編は非常に興味深く、翻訳家の文章も巧みでした。一気に読みすすめられます。
    ただ所々、日本人として非常に複雑になる表現があります。
    ルーツが朝鮮半島であっても、日本国籍を持っていれば日本人という認識です。
    「コリアン系日本人」が在日朝鮮・韓国人を指すと言うので...続きを読む