ミン・ジン・リーのレビュー一覧
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在日の友達がいる。在日3世の彼女は頭がよくてものすごく優しく、しかも美人、その上とっても面白い。今から30年くらい前、出会って数か月経った頃に、日本国籍ではないと知らされて、びっくりし、しかも反応に迷ったことを覚えている。「日本人じゃないんだ」「日本人だと思った」というのは失礼だし、「そうなんだ」だけだと冷たいかな…等々一瞬のうちに色々頭をよぎり、結局、「韓国語も話せるの?」と聞いた。当時は韓国についての情報もほとんどなく、私自身も無知だったけれど、在日の人を偏見の目で見て差別する人もいるということは知っていたので、ただ、私自身はそうではないということだけ伝えられたら良いなと思った。
彼女の実 -
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ネタバレ《あらすじ》
第二部 母国 1939〜1962(承前)
勤勉なノアとは対照的に喧嘩っぱやく学校が嫌いなモーザスは、靴下屋での警察沙汰をきっかけに後藤のパチンコ屋で働き出し、順調に出世していく。後藤懇意の仕立て屋はモーザスの学生時代唯一の友人春樹の実家であり、2人は後にモーザス退学以来の再会を果たす。また、モーザスは仕立て屋の従業員裕美と恋仲になり結婚する。
ノアは浪人の末無事念願の早稲田大学に合格し、ハンスの金銭的援助の元大学生活を送る。そこで晶子という聡明で蓮っ葉な美人の恋人を得るが、ある日晶子がノアの了承を得ずハンスとの会合に顔を出したことがきっかけで喧嘩が勃発。ノアは彼女のうちに秘めた差 -
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ネタバレ⭐︎感想は下巻に
《あらすじ》
第一部 故郷 1910〜1933
釜山の影島にて生まれたフニは、口唇裂と内反足という障害を抱えていたが、聡明な働き者であったため気立の良い娘ヤンジンとの良縁に恵まれる。
2人の間には結婚後すぐ幾人かの子どもが生まれたが、元気に成長したのは女の子のソンジャだけだった。2人はソンジャに愛情をかけ、大切に育てる。
彼女がこの物語の主人公である。
ソンジャが13歳の時、フニは結核で命を落とし、その後母娘は2人で精一杯下宿屋を切り盛りして生計を立てていく。
17歳になったソンジャは市場で一人の身なりのいい男と出会う。名はコ・ハンス。ある日、ソンジャが日本人の学生に陵辱さ