ミン・ジン・リーのレビュー一覧

  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    在日の友達がいる。在日3世の彼女は頭がよくてものすごく優しく、しかも美人、その上とっても面白い。今から30年くらい前、出会って数か月経った頃に、日本国籍ではないと知らされて、びっくりし、しかも反応に迷ったことを覚えている。「日本人じゃないんだ」「日本人だと思った」というのは失礼だし、「そうなんだ」だけだと冷たいかな…等々一瞬のうちに色々頭をよぎり、結局、「韓国語も話せるの?」と聞いた。当時は韓国についての情報もほとんどなく、私自身も無知だったけれど、在日の人を偏見の目で見て差別する人もいるということは知っていたので、ただ、私自身はそうではないということだけ伝えられたら良いなと思った。
    彼女の実

    0
    2024年09月05日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    家族の物語。登場人物がみんな魅力的で、もっと読んでいたいと思った。山崎豊子ばりの読み応えでとにかく面白かった。(山崎豊子さんが好きなので)

    0
    2024年04月13日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    アメリカの作者が、よくここまで調べて執筆したものだ、と驚き。訳も素晴らしい。もともと日本語で日本の作者が書いたと言われても違和感はない。
    ストーリー自体も面白いが、史実としても知っておくべき(作品自体は創作)。
    アメリカのKorea系が、生活や食、価値観を維持せず、言葉を維持している一方、日本のKorea系の維持するものが逆であることに関心を持った。どちらが幸せなのか。日本人による酷い差別、アジアの特性なども関係するのだろう。

    0
    2024年02月17日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    上巻より下巻の方がページをめくる手が早かった。
    それだけ話の展開が早かったのだが、原爆被害の苦しみ、出自の苦しみ、そして大切な家族の死など胸が痛むシーンも多かった。パチンコ業界は、朝鮮系が多いと聞いていたが、こういう歴史があって成り立っているんだと改めて知った。でもタイトルは、そういう意味でのパチンコではなく、人生に例えておりとても納得感があった。それにしてもノアの人生は辛すぎた。

    0
    2023年10月17日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    苦労しながらも、自分の生き方に誇りを持っていて、背筋がのびていた人物の描き方が、平坦になり、特にハンスは、賢くて、自分なりに愛を貫いていたのに、完全にヤクザになっていてとても残念。

    波のような歴史の中で、二、三、四代目となってもなっても、在日であるが故の苦悩と葛藤が、とてもしんどかった。 アメリカで暮らした筆者が、在日と呼ばれる多くの人に思いを馳せ、この本が、アメリカて注目を浴びたということを知った時、同じように移民として苦労してきた多くの祖先たちのいる彼らにとつて、心を通わす小説だということに思いが至った。

    0
    2024年03月05日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    さまざまな事情が絡まり合い、期待しているようには全く進まない人生の数々。貧困、日本人による朝鮮人差別、アメリカ人によるアジア人差別、歯がゆい思いをしながら物語に引き込まれた。上巻の途中からページをめくる手が止まらなくなったが、下巻の途中からの話の展開の速さとあまりにも多い死に残念な気持ちはあった。

    0
    2023年08月16日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    親子3世代(4世代?)を描くとなると、
    間伸びするのはしょうがないとは思うんですが、
    やっぱり上巻がピークで、下巻は少し間伸びしてしまった印象でした。

    内容は誠実かつ公平に描かれていて、
    在日コリアンの貧困や差別、裏社会との繋がりや
    2世3世の苦労など、興味深く読ませていただきました。

    0
    2023年08月15日
  • パチンコ 上

    Posted by ブクログ

    著者が韓国系アメリカ人ということもあり、日本人の視点とは違う日本の過去を書き表している。ほんの70〜80年前の話なのに、今では考えられない差別、貧困が描かれている。その辛い生活の中で、必死に生きていく主人公ソンジャの心の動きに、読み手も心を動かされる。

    0
    2023年08月13日
  • パチンコ 上

    Posted by ブクログ

    戦前〜戦中〜戦後にかけての朝鮮人一家の話し。

    戦後の混乱と貧困や差別など、複雑な社会情勢の中での人生観や倫理観をテーマにした大河小説なんだけど、三浦綾子の様にもう少しテンポが良いといいかなあ。

    内容は面白いけど、会話文よりも説明文が多い印象。

    でも表紙のデザインが凄く好き

    0
    2023年07月18日
  • パチンコ 下

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    《あらすじ》
    第二部 母国 1939〜1962(承前)
    勤勉なノアとは対照的に喧嘩っぱやく学校が嫌いなモーザスは、靴下屋での警察沙汰をきっかけに後藤のパチンコ屋で働き出し、順調に出世していく。後藤懇意の仕立て屋はモーザスの学生時代唯一の友人春樹の実家であり、2人は後にモーザス退学以来の再会を果たす。また、モーザスは仕立て屋の従業員裕美と恋仲になり結婚する。
    ノアは浪人の末無事念願の早稲田大学に合格し、ハンスの金銭的援助の元大学生活を送る。そこで晶子という聡明で蓮っ葉な美人の恋人を得るが、ある日晶子がノアの了承を得ずハンスとの会合に顔を出したことがきっかけで喧嘩が勃発。ノアは彼女のうちに秘めた差

    0
    2025年08月23日
  • パチンコ 上

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    ⭐︎感想は下巻に

    《あらすじ》
    第一部 故郷 1910〜1933
    釜山の影島にて生まれたフニは、口唇裂と内反足という障害を抱えていたが、聡明な働き者であったため気立の良い娘ヤンジンとの良縁に恵まれる。
    2人の間には結婚後すぐ幾人かの子どもが生まれたが、元気に成長したのは女の子のソンジャだけだった。2人はソンジャに愛情をかけ、大切に育てる。
    彼女がこの物語の主人公である。
    ソンジャが13歳の時、フニは結核で命を落とし、その後母娘は2人で精一杯下宿屋を切り盛りして生計を立てていく。
    17歳になったソンジャは市場で一人の身なりのいい男と出会う。名はコ・ハンス。ある日、ソンジャが日本人の学生に陵辱さ

    0
    2025年08月22日
  • パチンコ 上

    Posted by ブクログ

    年代記もので、とても読みやすい文章と展開です。日本人が読むと歴史認識に違和感があるかもしれないと思ってましたが、著者は原稿を書き直すくらいに調査を徹底されたようで、違和感なく最後まで読めて、歴史の勉強にもなりました。

    0
    2025年08月11日