ミン・ジン・リーのレビュー一覧

  • パチンコ 上

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    朝鮮に生まれながら、時代の流れの中で日本に来て、必死に生きていくソンジヤ。ハンスとの出会いで、息子を授かり、イサクの愛に包まれて日本へと辿り着く。賢く世の中の流れを読み取り、戦争を乗り越えて、陰で彼女と家族を支えるハンス。家族への愛を、それぞれに抱きながら、日々を懸命に生きていくソンジヤとその家族。戦前戦後なので、過酷な運命ながら、一人一人への作者の温かい描き方がとても良い。訳者の方の文章が巧みで、最初から好感を持って、話にグイグイ引き込まれていった。

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    2023年09月12日
  • パチンコ 上

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    素晴らしい内容。 
    日本人が知らなかった、知ろうとしなかった在日コリアンの話し。
    ここ何年間かで一番胸を打たれた本に巡りあえたことに感謝。

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    2023年08月16日
  • パチンコ 下

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    在日、コリアン、ってその単語自体がなんとなく蔑称のように思ってた。当時日本が、日本人が、その人たちにしたこと、その事実を変えることは出来ないけど、その事実をしっかり受け止めて考えることは出来る。そうすることが、今の私たちの義務だと思う。
    私の周りにも、半島出身の人たちになんとなくの嫌悪感を抱いている人たちがいるけど、そういう人にこそ読んで欲しい作品。
    隣の人に優しくする、シンプルだけど意外と難しいのかもしれない、そのことだけはきちんと忘れないようにしようと思った。

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    2023年08月08日
  • パチンコ 上

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    ミン・ジン・リー『パチンコ 上』文春文庫。

    祖国から日本に渡った韓国人の数奇な人生を描いた大河小説。韓国版の『おしん』という感じのストーリーである。噂通り面白い。

    激動の時代の中で祖国に別れを告げ、日本という異国の地で逞しく活きる韓国人。戦時中は日本人も韓国人に負けず劣らず逞しかった。今の時代、軟弱な多くの日本人は言葉もままならない異国で暮らすなど不可能だろう。


    日韓併合下の釜山沖に浮かぶ小さな島、影島で下宿屋を営むキム・フニはヤンジャを嫁に迎え、ソンジャという娘をもうける。しかし、ソンジャが13歳の時にフニは結核で静かに息を引き取る。その後もヤンジャは娘のソンジャの手を借りながら、下

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    2023年07月28日
  • パチンコ 上

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    ネタバレ

    凄え色々な大事な事が詰め込まれてるのに面白い。。。!

    上巻の最後で一気に青春モノの香りがしてすぐに下巻読みたくなった。


    歴史の上に立っている僕らは産まれた瞬間から罪を背負っているのかもしれません。
    というか、自分は歴史を知らなすぎる。

    国とはなんなのか、制度とはなんなのか、金とはなんなのか、土地とは、故郷とはなんなのか、人間とはなんなのか、生きるってなんなんでしょうか。

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    2023年07月18日
  • パチンコ 下

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    ネタバレ

    ノア衝撃。
    現代では少なくなってきたと思うが、ちょっと昔はかなり、出生に関係したいざこざが絶えなかったんだな。悲しい
    ノアの決断が哀しい。
    しょうがないよなとも思える。
    主人公が変わりすぎてちょっと味気なくもあるが、面白かった。だからパチンコかー。

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    2025年11月08日
  • パチンコ 上

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    ネタバレ

    イサク、あっという間に・・・
    もっと知りたかった。
    本当に悲痛なんだが。涙でるとこだった。
    ソンジャも最後お母さんに会えて良かった!ハンスは良い人なん?
    昔と今では考え方が違うのか? いや妻がいるのにおかしいよな。ソンジャ幸せになってほしい。下巻はどうかな。楽しみ。

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    2025年11月06日
  • パチンコ 下

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    ネタバレ

    祖国にとどまるのも、出ていくのも。
    祖国に戻るのも、戻れないのも。
    生まれる国は選べないのに、どちらも、貧しく困難な道のりとなる。
    それでも彼らは、誠実に生き抜いていく。

    ソンジャの母ヤンジンも辛抱の人だ。でも、最後に抱えていた内面を吐露してしまう。そんな親娘の感情のぶつけ合いが印象に残った。

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    2025年10月26日
  • パチンコ 下

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    ネタバレ

    夫ではない男の子どもを宿し、ソンジャは日本に渡ってきた…4世代に渡る在日コリアン一家の過酷な物語。 

    大好きな韓国と日本との関係を考えさせられるという意味ではモヤモヤ感がありますが…

    とても読みやすく…壮大で救いの物語面白いかったです。

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    2025年10月17日
  • パチンコ 上

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    ネタバレ

    夫ではない男の子どもを宿し、ソンジャは日本に渡ってきた…4世代に渡る在日コリアン一家の過酷な物語。 

    大好きな韓国と日本との関係を考えさせられるという意味ではモヤモヤ感がありますが…

    とても読みやすく…壮大で救いの物語面白いかったです。

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    2025年10月17日
  • パチンコ 上

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    朝鮮人の戦前、戦中史。今の時代からすれば、容赦のないほど過酷だ。その過酷さを生きる姿に、ページをめくる手がとまらない。

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    2025年08月18日
  • パチンコ 下

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    「在日韓国人」というテーマや「人生をパチンコになぞらえた解釈」などはおもしろく読めたが、それよりも韓国ドラマのお約束感が非常に目立つ。例えば、正反対の性格を持つ異父兄弟(もちろん成績はトップクラス)、飛ぶように過ぎてゆく年数、重要人物たちの突然の死、不動産業界での土地をめぐる問題、そして裏切り…。上巻はともかく、下巻では韓国ドラマでよく見かける内容がぎっしり詰まっていた。

    ハンスがソンジャを庇護し、生涯その存在を求め続けていたのは、おそらくソンジャが唯一手に入らない存在だったからだと推測する。常にビシッと決まった身なりで紳士的なハンスが、若く綺麗でわがままな日本人女性をボコボコに殴ったことが

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    2025年07月29日
  • パチンコ 上

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    グイグイ引き込まれてしまう。シドニィ・シェルダン氏の作品に出てくるような女性の強さと、裕福で権力のある男性から好意を持たれて庇護されるという韓国ドラマのような要素を併せ持った小説。ヨンジャの両親から注がれる愛情、ヨンジャの素直さと素朴さ、ハンスのスマートさ、すべての登場人物が魅力的。戦後の韓国人がどのように暮らしていたのかがわかる。

    以外、本書より抜粋。

    「本物の悪人がどういうやつか知りたいか。平凡な男を捕まえて、本人も夢見たことがないほどの成功を与えてやるだけでいい。どんなことでもできる立場になった時、その人間の本性が現れる。」

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    2025年07月26日
  • パチンコ 上

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    本当面白い

    何世代もの話がドラマチックに進む

    ただ、全体を通して最初の人が忘れられない…みたいのはなんか2人目の人が可哀想だな、と思ったがそれも人生か、、

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    2025年05月21日
  • パチンコ 下

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    在日家族のヒストリー。私は想像もできてなかったんだと反省。登場する韓国人に対しても日本人に対しても感じる作者の愛。

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    2025年04月29日
  • パチンコ 下

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    ネタバレ

    子の世代ではなんとかこの窮状から抜け出してほしいという親世代の強い願いが何度も書かれていて、子にとっては重責だろうなと思った。そして願いを叶えるのは簡単なことではないのだと、物語の中で示されることになる。どれだけ真面目で優秀であっても、在日コリアンというだけで日本では差別され職がなく、さまざまな場面で理不尽な目に遭ってきたということを、リアルな視点で読むことができた。知らなければ想像もできないことだ。
    人種や生まれに関係なく良い人もいれば悪い人もいて、どの国にも色んな面があることが丁寧に描かれていた。一方的に善悪を決めつける書き方はされておらず、登場人物たちがそれぞれの立場でものを考えている。

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    2024年11月28日
  • パチンコ 上

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    ネタバレ

    健康に育つことが難しい時代に、影島に生を受け真面目に働きながらたくましく生きているソンジャという女性。最初は彼女の言動のひとつひとつにハラハラしたり心を持っていかれたけれど、次第に感情移入というよりも、これは一族の歴史を見ているのだという意識に変化していった。同時に国同士の歴史でもあり、これまでさまざまな立場の人々の生活を、具体的に想像したことがなかったことに気づいた。貧しさのなかで家族みんなで助け合って、家族を何よりも大切にしている姿が描かれていて心を打たれる。ソンジャの正しくあろうとする姿勢にホッとする自分がいる。

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    2024年11月24日
  • パチンコ 下

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    下巻は1955年から1989年までの話。
    二人の男の子を抱え、お菓子を作って屋台で売る生活。相変わらず忙しくて生活に追われているソンジャ。
    夫の兄ヨセプは長崎で被爆して寝たきり。
    でも子供たちも大きくなり、長男は学問、次男は商売の道に進み始め、明るい兆しが見え始めてきたが、その間もずっと長男の父親ハンスの援助が見えないところで行われていた。
    やがて長男はその父親の存在を知ることとなり、ソンジャはまた奈落に突き落とされるごとく絶望の淵に立たされる。
    次男はパチンコ業界で、誠実にコツコツと努力を重ね順調に業績を伸ばしていくが、在日=パチンコという図式は日本人には色眼鏡で見られてしまう。
    どんなに謙

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    2024年11月16日
  • パチンコ 下

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    三世代に渡る在日コリアン一家の話で、物語が終わる年に生まれたのは縁を感じます。実際的に知りたかった両親や祖父母のこと、全然違う経緯ではあるけど同じく過ぎた時間について学べました。ノアの終わり方に驚きすぎて、え、え、え、え、と声に出して動揺したけど追いつかなかった。そしてそれからのことも。ただとても楽しく読めました。

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    2024年09月22日
  • パチンコ 下

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    「1910年日本が大韓帝国を併合した。」
    貧しい漁師夫婦に生まれた一人息子。年頃になり嫁に迎えた働き者のヤンジン。その一人娘ソンジャが主人公。

    ソンジャが未婚の母になりかけた時に、結婚し救いだした牧師の夫イサク。二人はイサクの兄ヨセプを頼り大阪に渡る。

    ソンジャの息子、ノアとモーザス。ヨセプの妻キョンヒ。そしてノアの実父コ・ハンス。
    ソンジャと彼ら、4世代にわたる在日コリアンの家族の物語。

    懸命に働きに働いても楽にならない生活。差別と偏見。子供たちが生まれて幸せになったかと思うと、イサクの逮捕やヨセプの悲劇など、次々にどん底に落とされる。ソンジャの人生に入り込む形で喜んだり悲しんだりしつ

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    2024年09月16日