樋口耕太郎のレビュー一覧
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沖縄が抱える問題の本質を知るための必読書。そして、その解決策とは・・沖縄観光前に読んでおいて欲しい一冊です。
沖縄社会が貧困なのは、貧困であることに(経済)合理性が存在するからだ。沖縄の社会構造の中では、(悪意なく)変化を止め、(無意識のうちに)仲間の足を引っ張り、個性を殺し、成長を避けることが「経済合理的」だったのだ。(その合理性に反旗を翻すことが沖縄の貧困問題を解決できる糸口となる。)(P130)
沖縄社会には、頑張る人材、個性的な人材をことごとく排除する社会的構造(出る杭は打たれる)が存在するため、(本来必要とされる)自尊心の高い人材が重用されにくい。(沖縄社会では)大きな変化をもたらしそうな自尊心の高い人材は必要とされていない。このことが、沖縄で有能な人材が育ちにくい理由ではないか。(P159)
*()は私の勝手な補足。 -
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ネタバレ観光地として大好きな沖縄のリアルな姿を知ってビックリ。しかし、これは、著者が書いてるように沖縄だけの話ではなくて日本全体に言える話なのだと感じた。
自分を信じてない人にこの国を任せてはいけない。
人の関心に関心を持つこと。
沖縄の話ではなくなるが、
著者が記述していた、「自分の関心のパズルに妻の人生をはめ込んでいた。実のところ、彼女が本当はどんな人間か真剣に彼女の関心に関心を持って向き合ってなかった…」
これは、多くの人に当てはまることだと感じたし、実際、私の両親はお互いの関心はないのではないか、と感じた。
自分の本心を「なんくるないさ」と自ら麻痺させずに、自分と自分の大切な人への関心の関心を向き合いたいと感じた。 -
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人を動かすなどの名著をベースにした自己啓発本だったが、ウォルシュの神との対話や仏教の教えなどを引用しているのがすごく印象的だった。株式市場などの話から始まるところや、ダイヤモンド出版から出ていることなどを考えて、大方サラリーマン向けの一般的な自己啓発本なのかなと思っていたけど、読むにつれて仏教からの引用などスピリチュアルな話が増えていった。
恐怖から決断をしないこと。ロープを手放すことを恐れないこと。メンタルが参って休職中のわたしにはすごく響いた。人は与えられるより与えることに幸福を感じるようにできていて、お互いが支え合えば世界はもっとよくなるし、ホテルに時給の何倍もの利益をもたらしたおばちゃんみたいに、人を愛すると自然に利益がついてくるんだろう。エネルギー危機に直面して、働いても働いても幸せを感じにくい現代社会において、さらに支え合いや相互扶助の考え方は重要になっていくと思う。
ただ!奥さんのことを愛してなかった、自分はパートナーに出会うまで本物の愛を知らなかったんだ……とか、時期はずれてる!不倫ではない!みたいなムーブは気になった。。。飲み屋に通ってたのは離婚する前だよね?そういうの、時代は許しても個人的にはちょっと引っかかるな。。。 -
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新書はあんまり読まないけど、後輩に勧められたので読んだ。
文章は読みやすく面白いが、序盤はタイトル通り沖縄の問題について、さまざまな角度から似たような事例を挙げながら書いていくので、飽きてくるな〜と思っていた。四章辺りから別の方向に舵をきり始め、筆者がこの本で述べたかったであろう「愛の経営」について描かれていく。
最後の方の日本全体を世界と比較した時に劣っているとして提出されたデータは、やや作者の恣意的な側面が感じられたが、それを考慮したとしても「人と真剣に向き合うことが結果的にいい運営へと繋がる」といった結論は嫌いではない。
とはいえ、部下が上司のためにではなく、部下のために仕事するのって難しい〜とも思う。良い本です。 -
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ネタバレ沖縄は謎が多い。
経済成長が続き、活況。しかし県民所得は最下位。
沖縄人は優しい。しかし自殺率、依存症、教員の鬱、不登校は全国の中でも多い。
基地依存度は5%の嘘。軍用地料、軍雇用者所得、米軍への財サービスの提供、の合計は5%だが、沖縄への新興予算、税制優遇、など基地があるゆえの援助は算定外。
オリオンビール、泡盛の税率は安い。オリオンビールの県内シェアは44%。しかし以前は90%だった。泡盛の売上も下がっている。
1995年の米兵少女暴行事件を境に、基地問題が浮き彫りになり、援助が増えた。
1997年に観光振興のために、那覇空港の使用料などが下げられた。第2滑走路の建設、など。
基地依存度は25%~50%にもなる。
所得の低さは非正規の多さによる。43%が非正規。
沖縄は、でき混率、若年出産率、離婚率が全国一。
シングルマザーは若く、賃金が低い非正規にならざるを得ない。那覇の繁華街には、一晩数千円で子供を預かる無認可保育園がたくさんある。
沖縄のコールセンターは、人件費が安い。非正規雇用率が高い。
対症療法は問題解決にはならない。正しく問う。
やる気にさせるのはどうするか、は正しくない。本来はやる気があるはずだ。それを削いでいるのは何か、を考える。
沖縄の根本原因は、日本の根本原因でもある。
クラクションを鳴らせない状態=同調圧力が強い。鳴らすと加害者になる。出る杭の存在を許せない。
お誘いを断れない。模合という頼母子講が残っている。
昇進昇級を望まない労働者=同僚から浮き出たくない。
弱い者いじめではなく、できる者いじめ。なにもしないほうがいい。文句を言う人がいない=優しい社会、に見える。リーダーシップを発揮することの難しさを身に染みている。何もしない部下の方が強い。
定番商品が売れる=選んでいない。自己主張しない。
最上級ではなく、次のクラスの車を買う。
外食は知人の店。昔からの付き合いのある店。地元や知り合いの店を優先する。
不良品でも文句を言わない。
競争が少ないから、他の店に行けない。商品やサービスで差をつけても結果に繋がらない。一流を目指す人は力を発揮しにくい。補助金でスポイルされる=生産性が低いまま。
貧困に支えられている。
イオンは、地場スーパーサンエーに勝てない。メガバンクは琉球銀行に勝てない。4大紙は、沖縄タイムスに勝てない。日経新聞は0.88%。JTBは沖縄ツーリストに勝てない。スカイマークは南西航空に勝てない。キリンはオリオンビールに勝てない。
変わらないことの合理性=保守的な消費者、良い商品でも価格を上げられない。労働生産性は最低水準。人件費を削るが、それに怒らない。低い人件費が企業利益の源泉。身内優先。
経営革新は至難の業。出る杭になる経済合理性が乏しい。有能な人材を排除する仕組み。
都会から帰ってきた沖縄出身者が活躍しにくい。
昇給を望まない、イノベーションに乏しい、現状維持、更なる低賃金を生む。
貧困であることに合理性がある。
自尊心の低さ。利己主義とは違う。できるものいじめによって、能力がある人も発揮できない。部下は上司の呼びかけに対して無意識で無視する。自殺率の高さの原因になる。
「なんくるないさ」は人事を尽くして天命を待つ、の意味から、何もしなくてもOkという意味になった。現状維持が麻薬。
長男問題。失敗が許されない。現状を変えようとしない。沖縄の男性は働かない。長男がダメにしている。女性がクラクションを鳴らせない。
2代目の試練。Bクラス人材は、Cクラス人材を採用しAクラス人材を遠ざける。
男性の未婚率は収入に反比例する。女性は比例する。
サーカスの小象と同じ。抑圧されて表面的には従順だが自己権をを抱えたまま大人になる=自尊心の低さ。
人に関心をもつ、のは、人の関心に関心をもつ、こと。
社会変革はキャンドルサービスのようなもの。一回に付けられるのは一つだが、そのチャンスはたくさんある。
学生が薄暗い教室で電気をつけないのは、とびぬけるのがいやだから。全国的な現象。余計なことはし内容がいい。
沖縄と日本と世界は入れ込構造。沖縄問題は濃縮された日本問題。
労働者の波=労働力不足によって変化が起きる。静かな大津波。
情報の流れが自由になった=2010年頃を境に、沖縄の欠点が浮き彫りになった。
本土化する沖縄経済=経営者が変わってきた。沖縄の既得権者のために獲得した経済援助は、沖縄社会を分解酢つつある。トロイの木馬現象。 -
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地元の読者として、著者の言いたいことは分かる反面、本書後半でも出てくるように、「今」の沖縄の分析としては主観的・悲観的な分析を強く出し過ぎているように感じる。私自身、人と接する機会が多いが、本書に出てくるようなウチナーンチュは、少なくはないが社会の雰囲気を決めるほど多くはないというのが個人的な感想。これを持って、沖縄の人の特性を論ずるのは乱暴だと思う。
ただ、外から来た人から見て、同調圧力に屈して現状維持を選択してしまう集団と見られてしまうことに関しては、県民として真摯に受け止めないといけないと感じた。また、地元を良くしたいという想いのある人たちも多いなかで、目に見える形で沖縄社会が劇的に変わるような変化が生まれていないことも事実としてあるように感じる。
重ねて沖縄県民の心理分析には、疑問に思うことも多くはあったが、沖縄社会の内部に焦点を合わせて、沖縄社会のあり方ひいては日本社会のあり方について問うて、それを考えるきっかけを作ってくれる本であった。 -
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沖縄のイメージというと明るい太陽と美しい海。そして「なんくるないさあ」などのおおらかな人々のイメージが強かったのですが、そのイメージの裏にあるあまりにも日本的な闇を思わされた一冊です。
美しくおおらかなイメージのある沖縄ですが、貧困率や教育の指標についてはがんばしくありません。産業構造やいわゆる子どもの貧困など表層的な面だけでなく、それ以外の問題点を著者は一章から三章にかけて指摘します。
政府からの補助金によって競争原理が働かず、保守的な営業計画を立てるようになった沖縄の企業。また政府からの補助も、長期的な視野に欠けた対症療法的なものばかり。
そしてその沖縄の企業を支える沖縄の人々は、別に地元の企業だから商品を買うわけではない。そこにあるのは同調圧力。「シマ社会」という閉鎖された環境ゆえ、変わったこと、いつもと違う選択をすると後ろ指をさされてしまう。
それは商品の選択だけにとどまらず人間関係や教育の面でも現れ、上司に意見したり、部下に注意をしたり、学校で勉強を頑張ったり、それだけでも周りと違う人と認識され、周囲から浮いてしまう。
だから沖縄の人々は周りから浮かないようおとなしく過ごさざるを得ず、そのため新たな革新的な動きが生まれない。
沖縄という外界からの影響を受けにくい、特殊環境ゆえの問題点。
その解決策として著者の体験からの提言が4章、5章で語られます。個人的にここは著者がやや独善的というかスピリチュアル的な部分が強くて、問題点とのつながりがあまりピンとこなかった。
しかし1~3章の指摘については日本についてもあてはまるし、そして自分個人にもあてはまると感じました。
社会保障も国債も、エネルギーも国防も具体的な見通しを立てない日本政府。テクノロジーや新たなデジタル産業でも、同性婚、男女別姓、移民、技能実習生など女性、マイノリティー、外国人問題に関してもあまりに動きが鈍い。こうした面がこの本で語られた沖縄の諸問題と被る。
そして同僚圧力、波風を立てたくない、目立ちたくないゆえ口を閉ざす個人というのは、自分にもまるまるあてはまってしまい、心が少しヒヤリとしてしまいました。政府や政治家に求めるだけでなく、自分も改めるべきところがあるのだと感じ入ってしまいます。
沖縄について書かれた本ですが、最終的には日本という国において、そして自分という人間においても考えさせられる一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレあまり鵜呑みにしてほしくない。
私の立場は沖縄生まれのナイチャー。
産まれてすぐ内地に来ているので沖縄文化には染まっていない。
親戚付き合いがあり、頻繁に遊びにいくレベル。
その自分から見たこの本の感想は・・・・
100%信じないでほしい。
あくまでもナイチャー(作者の)目線でみた沖縄。
そうなんだ・・・と思うことも、納得する部分もかなり多いが、自分の親戚などをみると全く違う。
・ブランド品を好まず横並び
これに関して、私の親戚①であるウチナーは大のブランド好きである。
親戚②の両親は沖縄で1台も走っていない車をわざわざ内地まで買いにきた。
親戚③スポーツで誰よりも一番になりたいので頑張って一番になっている。
はっきりいってイメージはガメついです。
貸しをつくるといつまでもグダグダ言うし
「やってやったさ~」と恩着せがましい。
ただ、ナイチャー、ウチナー関係なくどこにでもそういう人はいる。
お金に無頓着とかありえないし、人より目立たず生きる、なんて考えてもいない。
そこらへんの人と同じように穏便に周りに合わせるのは沖縄もナイチャーも変わらない。
この本を読んだ結論は、沖縄は日本の縮図である。