樋口耕太郎のレビュー一覧
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沖縄が抱える問題の本質を知るための必読書。そして、その解決策とは・・沖縄観光前に読んでおいて欲しい一冊です。
沖縄社会が貧困なのは、貧困であることに(経済)合理性が存在するからだ。沖縄の社会構造の中では、(悪意なく)変化を止め、(無意識のうちに)仲間の足を引っ張り、個性を殺し、成長を避けることが「経済合理的」だったのだ。(その合理性に反旗を翻すことが沖縄の貧困問題を解決できる糸口となる。)(P130)
沖縄社会には、頑張る人材、個性的な人材をことごとく排除する社会的構造(出る杭は打たれる)が存在するため、(本来必要とされる)自尊心の高い人材が重用されにくい。(沖縄社会では)大きな変化をもた -
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ネタバレ観光地として大好きな沖縄のリアルな姿を知ってビックリ。しかし、これは、著者が書いてるように沖縄だけの話ではなくて日本全体に言える話なのだと感じた。
自分を信じてない人にこの国を任せてはいけない。
人の関心に関心を持つこと。
沖縄の話ではなくなるが、
著者が記述していた、「自分の関心のパズルに妻の人生をはめ込んでいた。実のところ、彼女が本当はどんな人間か真剣に彼女の関心に関心を持って向き合ってなかった…」
これは、多くの人に当てはまることだと感じたし、実際、私の両親はお互いの関心はないのではないか、と感じた。
自分の本心を「なんくるないさ」と自ら麻痺させずに、自分と自分の大切な人への関心の関 -
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非常に面白かった。
沖縄に滞在して1ヶ月目になるのもあるが、それでなくとも興味深く読める一冊。また、沖縄は顕著でわかりやすいだけで、題材とされていることは、日本の他の地方にも通じていたり、後半の他人の関心の話などは普遍的ですらあった。人や世の中の構造に興味がある人は読んでおいて損はない。とくに今の環境に息苦しさを感じていたり、これから教育に携わる人はぜひ。
わりとじっくり目で2時間ちょっとで読める。
いわゆる経営者が書いた本という感じ。筆者の実体験といくつかの有名な理論を組み合わせたタイプ。
最初は貧困を始めとする沖縄のネガティブな実データの紹介、そして筆者の推測を交えながら沖縄の構造を紐 -
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ネタバレ沖縄は謎が多い。
経済成長が続き、活況。しかし県民所得は最下位。
沖縄人は優しい。しかし自殺率、依存症、教員の鬱、不登校は全国の中でも多い。
基地依存度は5%の嘘。軍用地料、軍雇用者所得、米軍への財サービスの提供、の合計は5%だが、沖縄への新興予算、税制優遇、など基地があるゆえの援助は算定外。
オリオンビール、泡盛の税率は安い。オリオンビールの県内シェアは44%。しかし以前は90%だった。泡盛の売上も下がっている。
1995年の米兵少女暴行事件を境に、基地問題が浮き彫りになり、援助が増えた。
1997年に観光振興のために、那覇空港の使用料などが下げられた。第2滑走路の建設、など。
基地依存 -
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地元の読者として、著者の言いたいことは分かる反面、本書後半でも出てくるように、「今」の沖縄の分析としては主観的・悲観的な分析を強く出し過ぎているように感じる。私自身、人と接する機会が多いが、本書に出てくるようなウチナーンチュは、少なくはないが社会の雰囲気を決めるほど多くはないというのが個人的な感想。これを持って、沖縄の人の特性を論ずるのは乱暴だと思う。
ただ、外から来た人から見て、同調圧力に屈して現状維持を選択してしまう集団と見られてしまうことに関しては、県民として真摯に受け止めないといけないと感じた。また、地元を良くしたいという想いのある人たちも多いなかで、目に見える形で沖縄社会が劇的に変 -
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沖縄のイメージというと明るい太陽と美しい海。そして「なんくるないさあ」などのおおらかな人々のイメージが強かったのですが、そのイメージの裏にあるあまりにも日本的な闇を思わされた一冊です。
美しくおおらかなイメージのある沖縄ですが、貧困率や教育の指標についてはがんばしくありません。産業構造やいわゆる子どもの貧困など表層的な面だけでなく、それ以外の問題点を著者は一章から三章にかけて指摘します。
政府からの補助金によって競争原理が働かず、保守的な営業計画を立てるようになった沖縄の企業。また政府からの補助も、長期的な視野に欠けた対症療法的なものばかり。
そしてその沖縄の企業を支える沖縄の人々は、別 -
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ネタバレあまり鵜呑みにしてほしくない。
私の立場は沖縄生まれのナイチャー。
産まれてすぐ内地に来ているので沖縄文化には染まっていない。
親戚付き合いがあり、頻繁に遊びにいくレベル。
その自分から見たこの本の感想は・・・・
100%信じないでほしい。
あくまでもナイチャー(作者の)目線でみた沖縄。
そうなんだ・・・と思うことも、納得する部分もかなり多いが、自分の親戚などをみると全く違う。
・ブランド品を好まず横並び
これに関して、私の親戚①であるウチナーは大のブランド好きである。
親戚②の両親は沖縄で1台も走っていない車をわざわざ内地まで買いにきた。
親戚③スポーツで誰よりも一番になりたい -
購入済み
残念
結論から言うと非常に残念な本。「本当の理由」が結局、本当の理由という論証なく著者の主観で貫かれているので、非常にモヤモヤ。ある側面からの沖縄県民の特徴は描けているとは思うが、それは一面的である。典型的な木を見て森を見ずである。そもそも主題が沖縄の経済問題を論じたいのか、社会論なのか、文化論なのかがよく分からず、厳しい評価にならざるを得ない。在籍する沖縄大学のHPに書かれた「モットー: いま、愛なら何をするだろうか?」を参考にされたい。