P.G. ウッドハウスのレビュー一覧

  • それゆけ、ジーヴス

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    時系列(原著刊行順)に読みたいので、シリーズ2冊目はこちらに。正確には冒頭話「ジーヴス登場」~5話までが「比類なき・・」の前だけど。金のハートの持ち主バーティは、ニューヨークだってロンドンだって、どこだろうと厄介な人たちと事件に巻き込まれたり飛び込んだり。だけど何といってもこの巻は、シリーズ唯一のジーヴス視点の「バーティー考えを改める」がいっとう楽しい。コミック版のジーヴスのあのドS全開のお顔を思い出し、くすくすプププにやにやが止まらない(笑)雇用主とは馬のごときもので調教が必要だそうで……おおぅ、ジーヴス恐るべし。

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    2017年10月02日
  • 比類なきジーヴス

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    コミカライズでハマったので原作を読んでみるチャレンジ。18の章は2つくらいでひとつのエピソードとなっており、短編集?長編?と不思議な構成。訳者あとがきに「本来短編小説として書かれたものを編集、加筆して長編小説の体裁にしたもの」とあり、ほうほうなるほど、と。帯に書かれているような「抱腹絶倒」モノというよりは、じわじわーっと面白くてクスクス笑ってしまう読み心地。少しばかりおバカだけど愛すべきご主人様・バーティの語り口とも相まって、ほのぼのユーモアといった感。恋多きお騒がせ男ビンゴと友達でいられるバーティもすごいけれど、彼に運命を感じたロージーがもしかして一番すごいのかも。

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    2017年10月02日
  • 比類なきジーヴス

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    シャーロック・ホームズものと同時代の作品らしいが、今でも充分通用する読み物だ。
    ネットで紹介されているものを偶然見つけて、読んでみたのだが、確かに面白い。
    主人公バーティーのみせる引用なんかは、英米知識人の教養があるとさらに奥深い意味合いを汲み取れるのだろうが、いかんせん平均的日本人の教養を持つ自分には、さっぱりわからないことだらけで、そこが唯一本書を楽しめない部分である。
    執事のジーヴスが様々な問題を、時にはブラックなユーモア交えて解決していくという話の進行は、「謎解きはディナーのあとで」を思わせるものがある。もっともこちらの方が100年ほど前に創られているのだが。

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    2016年04月19日
  • よしきた、ジーヴス

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    ジーヴスシリーズでは初の長編。
    短編で起こるような事件を長編にしてるので、中だるみやしつこさを感じてしまう人もいるかもしれないですが、気楽に読めてくすっと笑えるし私は楽しめました。とはいっても途中で一旦休んじゃったんですけどね…。
    最後はバーティーがいつもよりちょっと大変な目に合いましたがまぁ丸く収まったということで。
    ジーヴスはそういう腹黒いとこもあるけど、ぜひともうちにも一人いてほしい。

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    2015年01月12日
  • 比類なきジーヴス

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    やっぱりこの主従が好きだ。
    漫画版や、文春文庫の『ジーヴズの事件簿』とかぶってるものがだいたいなので、それらを先に読んでる人はあまり新鮮味はないかもしれない。
    けどこのドタバタと緩い感じのユーモアがくすっと笑わせてくれて癒やされる。

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    2014年11月04日
  • 比類なきジーヴス

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    英国ユーモアってこういうのか、と言いたくなるような、このおバカさんっぷり。
    執事・ジーヴスがスーパーなのか、主人・バーティがおバカさん過ぎるのか…
    なんてことのない出来事がなぜか大騒動に。
    テンポのよさと場面設定の変化のバランスがよく、あくせくしないで読み進められる。
    がつがつハマりこんで読む、というより、ちょっとした息抜きに暢気に読む、という、ゆるゆるな感じで読める。
    文春版もでているが、国書の森村さんの訳が個人的には好み☆

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    2014年08月02日
  • でかした、ジーヴス!

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    ジーヴスシリーズの短編集。
    くすっと笑える話がそろってます。
    頭脳明晰なジーヴスと、お騒がせなウースター家の面々のやりとりは、いつだって秀逸ですね。

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    2014年06月07日
  • 比類なきジーヴス

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    お金持ちだけど、愛すべきおバカさんな主人公バーティーと、どこをとっても完全無欠な天才執事ジーヴスの物語。静穏な暮らしを望むバーティーですが、そのお人よしが災いしてか、恋愛体質の親友や、何かと口うるさい伯母、愉快な双子などが次々とトラブルを運んできます(笑)そのトラブルひとつひとつは本当にくだらなく些細な事ですが、その可笑しさが愉快でいいです!読めば読むほど好きになり、今度は何が起こるの?と最後までわくわくしながら読めます。もうおしまいだ!と思われるトラブルも、最後はあっさり綺麗にジーヴスが解決してくれます。
    日本人には馴染みのない比喩や引用なども一部ありますが、話が理解できないほどではないです

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    2013年09月13日
  • ウースター家の掟

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    バーティーは頑張りすぎ。バーティーが頑張れば頑張るほど、張り切れば張り切るほど、事態はひどい方向に。もちろんそれが読者の望むところだけど。
    バーティーのおかげでちんぷんかんぷんになっていることが多いが、古典的な英文学作品からの引用が随所にみられるのもこのシリーズの面白いところ。

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    2013年09月09日
  • ウースター家の掟

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    トラブルに巻き込まれ、有能な執事ジーヴスの助けで乗り越えてゆく、というお決まりの展開をたどる長編。ただしおもしろい。

    要所要所でくすくす笑いながら、今回はやけに激しくトラブルに見舞われるバーティーがかわいそうに・・・・
    でも最後、バーティーはちゃんと愛されていたんだということが分かり、なんだかほっとするやら嬉しいやら。感動の締めくくりでした。

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    2013年07月21日
  • ジーヴスと朝のよろこび

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    お馴染みジーヴスものの長編。仮面舞踏会の場を想像するとおかしい。でもやっぱりこのシリーズは短編の方が好きだな。

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    2013年01月14日
  • それゆけ、ジーヴス

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    とにかく最初の願望通りのハッピーエンド、というのではなく、現状とりうる最高の策で大団円という流れなので、気持ちよく読み終われました。
    原文との比較はしていないので無責任なことは言えませんが、こちらの本の訳文は他本よりユーモアを文脈に即して日本語に引き付けている(ので読みやすい)ように感じました。

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    2012年09月15日
  • それゆけ、ジーヴス

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    ちょっと間抜けな有閑紳士バーティに、次々と難題が降りかかる。一生懸命やればやるほどドツボにはまるバーティー、しかし万事休すと思われた瞬間に、従僕(本書では執事)ジーブスが鮮やかな手並みで解決する。長短編とりまぜたシリーズの一冊で、本国では百年のベストセラー。書かれた時期がミステリ黄金時代と重なっているため、時代背景に心地よい懐かしさがある。
    最初読んだときはどうということもないと思ったが、水戸黄門的ワンパターンと、独特の牧歌的な雰囲気にひかれて、立て続けに何冊も読んでしまった。今後も読みそうだ。順番に読んだ方がシリーズキャラクターなどわかりやすいが、わからなくても全然大丈夫。

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    2012年08月31日
  • よしきた、ジーヴス

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    ネタバレ

    ジーヴス二冊目です。
    今回は一冊通して可愛い従妹の婚約を建て直し、自分に降りかかりそうなメルヘン史女との縁談を他所に落ち着けて大立ち回りをしています。
    面白かったけどジーヴスで長編はもういいや。

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    2014年08月20日
  • 比類なきジーヴス

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    ネタバレ

    バーンズが面白いと言っていたら友達に勧められた。バーンズとはあまり似た雰囲気ではないけどなかなか面白かったです。

    最初バートラム(貴族)を書いてある通りのどうしようもない馬鹿だと思って読んでいて、ついつい風采の上がらない道楽息子を思い浮かべてたんだけど、途中で間違いに気づいた。
    馬鹿ってこれ、頭の出来ではなくてばか騒ぎとかの馬鹿だよね。
    というわけで思考を切り替えて、まず顔は可愛い系のハンサムで、お洒落好きで優雅で執事には劣るものの教養と知性を身に付けた人物像にしてみたら急に面白くなった。いやはや、貴族だしね!
    ちなみに恋多きビンゴ氏もセクシー系の美青年だと想定してます。たぶんそれで正解なの

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    2014年08月20日
  • サンキュー、ジーヴス

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    バーティーとジーヴスの絆が覗き見える本書。
    辞職した後も何だかんだでバーティーを気にかけてくれるジーヴス。独身紳士の下で働くのを望むジーヴスは、現時点の雇用主が妻を娶らんと奮闘中であるのを見て、御しやすいバーティーに再び雇われるのが最善、と考えて行動したんだろうけど…バーティーを「黄金のハートの持ち主」と称するあたり、若主人に好感を持ってるには違いない。馬鹿にもしているわけだが…。

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    2012年05月02日
  • でかした、ジーヴス!

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    バーティーは何度逃亡すれば済むんだと突っ込みたくなる短編集。
    森村たまき翻訳のジーヴスシリーズではこの本が最後の短編集ということで、寂しいような気もする。

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    2012年04月30日
  • サンキュー、ジーヴス

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    ネタバレ

    そもそもの発端はバンジョレレ(バンジョーとウクレレの間の子といわれる楽器)から。
    ロンドンのタウンハウスでバーティーが掻き鳴らすバンジョレレの音色は、周辺住民だけでなくジーヴスにも不評で、ついにはジーヴスがバーティーの元を去ることに…。
    ジーヴス無しでやっていけるのか?バーティー?
    いやぁ、いいね。この後の展開が。
    バーティーの元を去りバーティーの友人チャフネル卿に仕えることになったものの、バーティーのことを常に案じているとしか思えないジーヴスの言動が。
    ある災難から逃れるために顔に靴墨を塗っちゃって、難を逃れたものの今度はそれを落とすためのバターを得ようとするのに中々入手できず、真っ黒な顔の

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    2012年04月04日
  • よしきた、ジーヴス

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    ネタバレ

     オチのジーヴスの計略がドSすぎて笑った。ご主人を夜通し走らせるってひどすぎるだろ!しかもバーティーが笑いものになることで皆丸く収まって…。ジーブスは本当に心理学者か総理大臣になったほうがいい。バーティーは結果的に困るだろうけど。

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    2012年03月09日
  • ウースター家の掟

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    ネタバレ

    銀製うし型クリーマー奪還、親友と従姉妹、二組のカップルのゴールインとの使命を帯びたバーティーは、かつて自分を裁いた判事の大邸宅に乗り込むと…。有閑貴族青年バーティー・ウースターと完全無欠執事ジーヴスの非凡な日常を描くシリーズ、長編。ウースター家の掟「友を落胆させるべからず」「女性の求愛を拒絶するなかれ」のために、伯母に親友に従姉妹に次々難題を吹っかけられると知らぬ顔できず、どっぷり胸までスープに浸ることに(笑)。その度にジーヴスの的確な助言が役立って狙った通りには事が運ぶんだけど、結局バーディーがいつも損な役回りをする…この愛すべきマンネリパターンがたまらなく好きだ!今回はジーヴスの(ご主人様

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    2012年03月05日