P.G. ウッドハウスのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
英文を翻訳しているため、表現や文法が日本語の表現とは違うので、慣れないと感じる人も少なからずいると思います。
しかし、この表現方法が日本では無い様なものばかりで、そこが翻訳の面白い部分であり、著者のウッドハウスさんのユーモアが活きていると感じる部分であると思います。
最終的に全てを丸く収めてしまう執事のジーヴスと、絶望的なファッションセンスでお人好しの貴族のウースター、伯父さんに小遣いをせびることと恋をすることしか頭にないウースターの親友のビンゴ、その他ウースター家の親戚たちが織りなす人間活劇が面白い作品です。
米澤穂信さんの本の本の一部に出てきて興味を持って読み始めましたが、非常に面白く、 -
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Posted by ブクログ
ネタバレメインの『お呼びだ、ジーヴス』の他に作者の覚書と短編小説が二つ収録されている。
今回はバーティーが職業訓練学校に通っているため登場せず、バーティーの友人で零落貴族のビルにジーヴスがつかえている話。
いつもどおりのドタバタ劇でありながら、バーティーといるときよりジーヴスがのびのびとしているように感じるのは気のせい?
ミスしたり動揺したりいつもより親しみやすいジーヴスな気がする。
それでも、「ウースター様がわたくしをご必要とされておいでなのでございます」や、「わたくしのいるべき場所は、あのお方のお側であると存じております」などと言ってるジーヴスにほっこりした。
やっぱバーティーを大事に想ってく -
Posted by ブクログ
訳による独特なクセのある言い回しとか、笑いどころの元ネタがわからないもどかしさとか、いろいろと読みづらい要素はあるのですが、その辺を考慮したとしてもおもしろい!
品のある笑いなんて、なりふり構わない下ネタの足元にも及ばない、という貧民センスの自分ですらニヤニヤしながら読んでしまいました。特に真っ赤なカマーバンドや紫の靴下や青いスパッツのくだりがシンプルで最高。
許しがたいファッションセンスによる奇抜なアイテムを駆逐する為にキレキレの頭を駆使するジーヴス。毎度、華麗なまでにしてやられるバーティー。大好き。「お洒落なエレベーター・ボーイ」なんて、なんとお洒落な着地でしょう。
とはいえ、強めのク -
Posted by ブクログ
「シャーデンフロイデ」(リチャード・H.スミス)の中で紹介されていたので読んでみたくなった小説。P.G.ウッドハウスは 1900年代に活躍したイリギスのユーモア作家で、この「ウースター家の掟」は 1938年の出版、貴族青年バティ・ウースターと執事ジーブスが活躍するジーブス・シリーズの一冊。翻訳は国書刊行会からウッドハウス・コレクションとして 2005年から刊行されている。
いかにもイギリス人好みの皮肉が効いた文章と、森村たまきの時代がかった訳文が絶妙で、およそ一日のできごととは思えないほどあれやこれやが詰めこまれた傑作エンターテイメント。機会があれば、他のジーブスものも読んでみよう -
Posted by ブクログ
時系列(原著刊行順)でシリーズ挑戦中。第5作目。
「《英文学史上もっとも滑稽な数十ページ》といわれたキテレツ表彰式」の帯の言葉に、あの女子校での(バーティにとっての)悪夢を思い浮かべ、期待ぱつぱつで読み始めたところ……あら、のっけからバーティとジーヴスの間に不穏な空気。
バーティったらそんなに強気でだいじょうぶ?
あ、言ったそばからまた自ら誤解を招くような言葉を!行動を!
……んもう、バーティのおバカさん♡
絡みに絡んだ(バーティが絡めた、も含む)2組の恋と、ダリア叔母さんのお悩み。アナトールの辞意まで飛び出して、事態はますます悪化の一途。
最後にすべての厄介ごとに収拾をつけるのはもちろん -
Posted by ブクログ
時系列(原著刊行順)にシリーズ挑戦中、第3作目。短編集なのに400ページ近くあるよ……となかなか手に取れず。んが、気合いを入れて読み始めたら、いやぁ今回も愉快愉快!「気合い」なんて言葉とは無縁の、ジーヴスワールド!バーティが飛び込んだり巻き込まれたりする数々の騒動と、慇懃(時折、その後に無礼と続く)な態度と言葉でもって最善の解決策を提示するジーヴス。パターンではあるものの、バーティの若主人気質ののほほんとした空気感のおかげで、いつ読んでも和やかに楽しめる。今回のお気に入りは「ジョージ伯父さんの小春日和」。いつも体調の悪い伯父さんもやるときゃやるね♡