松岡保昌のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
モチベーションを高める方法というよりは「やる気を失わせる要因を取り除くにはどうすればよいか」にフォーカスしている印象。
内容には大いに共感。特に、過度なマイクロマネジメントやトップダウンに通じるやり方が社員の主体性を奪うという指摘には納得感があります。もし自分が部下の立場だとして、仕事の目的を考えるよりも上司の正解を当てることばかり求められる職場にいたとしたら、働く意欲を保つのは難しいだろうと思います。
本書で最も印象に残ったのはワークライフバランスに関する考え方。「ワークとライフは本来分けるべきものではない」という主張には目からウロコが落ちる思いでした。仕事が充実すれば生活も豊かになり、プライベートでの新しい知識の学びや経験が仕事にも還元されていく。そもそも仕事も人生の一部なのですから、両者は対立するものではなく、相互に影響し合う関係なのだと改めて考えさせられました。
一方で、本書が主な対象としているのは、真面目で意欲はあるものの、環境によって力を発揮できていない社員のようにも感じました。実際の職場には、元から仕事への関心が薄い人や責任を避けたい人も存在します。そのようなケースに対しては、また別のアプローチが必要になるのかもしれません。 -
Posted by ブクログ
真っ先にやるべきは、モチベーションを下げている要因を取り除くこと。
企業力格差の原因は、社員のモチベーションの差にある場合が多い。社員のやる気は職場の問題。
働く質を高めるための基礎条件
1.信頼と性善説
2.権限委譲、自律性
3.心理的安全性
4.自主性、コントロール
5.関係の質
6.成果に応じた報酬
社員に当事者意識があることが分かれ道。
人は見えない報酬に突き動かされている。
仕事の目的を共有する。
承認、称賛、尊敬。が大切。
社員がやる気を失っていく上司。
1.目を見て離さない。
傾聴のスキルが大切。話を聞く姿勢、共感的理解、無条件の受容、自分が理解したと自分の言葉で伝える。最初はクローズドな質問でスタートし、最後にオープンな質問に移る。
2.理由や背景を説明しない。
ゼロベースで考えることで、本質を追求し、その本質を共有する。
3.一方通行の指示
対話を重ね、信頼感や一体感を調整する。
4.コントロールできる部分は与えない。
内発的動機付けを意識して関わり方を変える。主体性の源泉は内発的動機付けにある。
5.話を聞かずに結論を出す。
相手と自分、両方を尊重するコミュニケーションをとる。憶測や伝聞ではなく、事実をしっかり聞く。
円滑なコミュニケーションに役立つアサーションがある。
6.意見も提案も受け入れない。
1人の力の限界を知り、自分より優秀なメンバーを育てる。中間管理職が果たす役割は、メンバーのマネジメントだけでなく、自らの上司を動かして会社を変えることである。
サーバントリーダーシップと言う考え方もある。
7.言うことに一貫性がない。
シナリオ力を身に付け、ぶれない指示を出す。
シナリオは1つだけではなく、長期と短期、重要と緊急の視点から考えられることが大事。
8.感覚だけで評価する。
評価軸を明確にして、不合理な判断を極力排除する。
評価は、上司からのメッセージ評価軸を明確にする。そして納得度を高める。
重要なのは、会社の評価軸と自分の部署での評価軸を合わせながら明確にしていくこと。
認知バイアスや傾向を意識し、できるだけ排除する。
9.失敗を部下のせいにする。責任転嫁し自己保身に走る上司。
メンバーが成果を出せるようにするのが、上司の仕事。プロセスを重視した目標管理制度でメンバーをしっかり育成する。
一人ひとりが組織の目標とリンクした個人の目標を明確にし、やるべきことの納得感を高め、目標達成により組織への貢献も実感し、強い組織になる。
つまり、上司が行うのは、一人ひとりの目標設定から達成までのプロセスをしっかり本人に考えさせ、必要であれば支援をし、メンバーの育成を促すこと。
10.部下の仕事を横取りする。
部下の成熟度に応じたリーダーシップが必要。長期的に成果を出すには人の育成が不可欠。
組織が疲弊していく会社
1.個人が仕事を抱えすぎている。
情報、仕事の共有ができる仕組みを作る。上司の判断で優先度の低い仕事を止める。
2.仕事押し付け合う。
当事者意識を高めるために関係の質に注目する。
3.物事を決められない。コミニケーション機能が不全な組織のこと。
当事者意識を阻害するものを取り除く。
結論だけの言い合いになっているときは、人がなかなか自分の結論を手放せない。しかし、結論に至るまでのプロセスを丁寧に共有しようとすると、勝ち負けではなく、納得感を持って意見を受けられるようになる。
原因追求ではなく、未来に向けた視点を持つ。
4.前例と成功体験から抜けられない。
残すべきもの、変えるべきものを徹底的に議論する。
本質を考える。ゼロベースシンキングと未来からの逆算ができる組織にする。
5.理念が言葉だけの組織。
企業理念を実現する人事の仕組みを導入する。
6.言葉と中身が一致していない組織。
7.社長がめちゃくちゃ忙しい組織。
組織に必要なのは、リーダーシップとフォロワーシップ。社長と同じ視野と視座を持つようにする。そのためには、なぜその情報が欲しいのか。なぜ、それを重視するか。どのように判断したかを伝える。社員が、社長に会社をよくするための方法を建設的に提案する研修をする。こうして体感して身に付けていく。
8.管理職が逆ロールモデル。
9.いつもピリピリしている職場。
心理的安全性を高めることが大切。
10.マイナス要因の犯人探しに執心。
プラスに目を向ける文化醸成で、健全な組織を取り戻す。
11.よくわからない人事異動がある。
社員が主体的にキャリアを考える仕組みを作る。セルフキャリアドックと言う仕組みがある。この言葉は初めて聞いた。
12.いまだに長時間労働が美徳。
時代の変化についていけていない組織。
時間ではなく、付加価値で仕事を評価する。
13.女性が出世しない。
多様性を受け入れ、変化しなければ、時代に取り残される。
14.子育てや介護で働きにくい。
マネジメントにおいては、タスクだけでなく人が重要。タスクと人の両輪のマネジメントを行う。
15.長期的な展望を描けない。
個人のキャリアを支援する視点を持つ。
心理的安全性を確保する。
自分にもできる。自分ならできる。といった自己効力感を高めることが必要。そのためには成功体験を積むこと。また社内の成功体験を共有すること。そして、第三者による言葉による励ましも重要。
見えない報酬(感謝、承認)を大切に扱う。
メンバーとの対話。カウンセリング的アプローチで向き合う。まずは傾聴。
大切なのは対話によって自ら気づいてもらう。
自ら気づくためのきっかけになるような問いを投げかける。
一人一人の幸福感が職場を強くする。
自己決定が幸福感に強い影響を与えている。
幸せの4因子
1.やってみよう。自己実現と成長
2.ありがとう。繋がりと感謝
3.なんとかなる。前向きと楽観
4.ありのままに。独立とあなたらしさ。
組織を形作るのは、一人一人。
使う言葉が世界をつくる。
特にメンバーは、リーダーの言葉を通して、自社を知覚し判断している。リーダーの言葉には力からあることを忘れない。
また、間違った認識の言葉をそのままにしてはいけない。 -
Posted by ブクログ
社長の視野と視座を部下に身につけさせる
→部下を自分の「分身」にする
(同様のレベルの判断ができるように)
→まずはリーダーの自己開示
セルフキャリアドック
→同様の制度を自分の組織で実現できないか、提案可能?
ブラックボックス化で自らの”延命”を図る職員はいないか?
→全員に自分の仕事の棚卸し、マニュアル作成をさせてみてはどうか
リーダーは「人」と「事」の両方をマネジメントする
…人事管理、業務管理
自分の結論を押し付けるのではなく、問いかけて相手に考えさせて、視野と視座を合わせていく
幸せの4因子
「やってみよう¡」「ありがとう!」「なんとかなる!」「ありのままに!」
「多重役割葛藤」を理解する
→信頼関係が生じる=遠慮ではなく配慮をしたマネジメントが重要 -
Posted by ブクログ
若い頃は、自分の持つ刃を研ぎ澄ますことだけ考えていれば、それで良かった。
だがしかし、もはやそんな歳ではない。
同僚を、後輩を、上司を巻き込んで良い職場を作っていくことに何か貢献したい。
そう思いつつ、手に取った本書。
前半では、社員がやる気を失っていく上司に共通する10の問題に加えて、組織が疲弊していく会社の共通点15個についてかかれている。
もちろん、問題を投げっぱなしで終わらず、改善策にもそれぞれ触れている。
後半では、あるべきマネジメントについて、組織心理の視点に基づいて書かれている。
前半はとても読みやすく、「これは自分もやっちゃってるかも…」などと思いながら読み進めた。
後半のマネジメントについては、正直ちょっと難しかった。
後半については、またいつか読むべき時がやってくるはず。
学びのある一冊でした。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ総じてネガティブ思考が多くモチベーションが低いメンバーが多いので、この本のテーマになっている「主体性・モチベーションを下げる要因を取り除く」はドンピシャな内容でした。
基本的には他の人材マジメントやコーチングの書籍にも書かれているようなハウツー本でしたが、理論的な内容も多く書かれていたので、個人的にはなるほど~と思いながら、社内の人物に当てはめて読むこと出来ました。
自身はモチベーションを人にあげてもらうことに否定的なので、対極的な考えを持っていますが、社内マジョリティはそうした自律ができない人物が多い印象があるため、割り切った行動をしていけたらと思います。
★”企業力”は社員のモチベーションにより決まってくる。そのモチベーションを下げる要因を取り除くことが必要。そうすれば自ずと「やる気」は上がっていく
* やる気やモチベーションが下がる要因 ⇒ 人の気持ちを理解していない。
・モチベーションの低い集団=やる気に満ちた人の足を引っ張る⇒受け身の集団になる。キーワードは「充実感を如何にして得るか」。今の自分の会社・チームメンバーの状態を踏まえて、取り組む内容を考える。
★当事者意識/主体性を醸成するためには、理念・ビジョンに共感できるかが重要。自分のキャリアにとっても意味や意義があり、価値あることを行っていると思えるか。個人のニーズを会社のニーズと当てはめることができるか。働く1人ひとりの心にどう火をつけることができるかを考えよう。
★「やりがい」という”見えない報酬”が人を動かすエネルギーになる(それだけではNGだけど…)各々の業務の目的を明確にし、業務がどのような成果・貢献を生み出すのかを明確にする。
★ゼロベースシンキング(本質追及)を常に行う意識を持つ。現状維持からの脱却=継続的な進化、各メンバーの視座に置き換えたコミュニケーションが重要。
・「自分は●●ができている」という「有能感」を実感してもらう。自分で物事を動かしているという「自律性」を感じてもらう。仲間との交流や刺激しあう「関係性」を持ち、さらに有能感を深めていく。
・自身の発言に一貫性と組織・チームの使命・目標に沿っているか、シナリオ力を身に着け、ブレない判断を下すことが必要(シナリオを描く力)実行にあたってのチーム内の情報共有はメンバーここが前向きになれるように「結論⇒理由⇒具体例⇒結果どうしてほしいのか」を明確にする。
★メンバーの目標達成に向けたアクションは目標設定だけでなく、そのプロセスも考えてもらう。目標達成に向けた上司のアクションは必要最低限の支援を行うこと(受け身)。
★当事者意識を高める=会社全体でいい状態を作っていく。全体最適を前提としたミッションのアサイン。そのためにはコミュニケーションを深め、「関係の質」を高めていく。
*関係の質⇒思考の質⇒行動の質⇒結果の質
★”決めないリスク”を排除する仕組みを講じるため、「当事者意識」を阻害するものを取り除く。心理的安全性・推論のはしご(話の組み立て方)を場にセットし、会議に対する意識を変える(整理してあげる)。会議は勝ち負けを決する場ではなく、納得感を得る場とし、未来志向・解決思考を持って臨む。
・企業理念に沿った行動・コアコンピタンスに繋がる行動を特定し、推奨・評価する仕組みを構築⇒浸透。管理職の存在と行動力が重要
・ダブルバインド(相反コミュニケーション)を排除し、言行一致を徹底する。自身の言動に信念を持つ。
★リーダーシップ×フォロワーシップ=組織力強化。フォロワーシップとはリーダーを自主的な判断や行動でフォローしチームの成果を最大化すること。視野・視座の共有。
・企業や組織都合での人材育成ではなく、一人ひとりがキャリアビジョンを持ち、主体的にキャリア構築ができるようにする。「なにがしたいか?」「どうなりたいか?」「なぜここで働いているか?」仕事内容を個々人が選び、モチベーション高く成長を続けられるように!
★社外規範(会社が世の中に提供する価値)と社内規範(会社の社風や求められる働き方に共感)が自発的行動につながる。モチベーションを低下させる社内規範は変えるための行動、働き方を示すよう模範となってリードする。
★難易度の高いことへのチャレンジに必要な「自己効力感(セルフ・エフィカシー)」効力予期(うまくやることができるという自信)
結果予期(ある行動が望ましい結果をもたらすという想い)
行動と結果がむすびついていることを具体的に伝える。
・リーダーシップ行動とは、人間に対する関心が起こす。
カウンセリング的アプローチ
ー 無条件の肯定
ー 内的世界の共感と理解と伝達
ー 自己一致と誠実な態度(ありのままの姿勢)
傾聴⇒場の設定⇒関係構築⇒問題把握
相手の視座・視野に合わせたアプローチを行う。
・自分らしく働くために…
ーやってみよう!因子
ーありがとう!因子
ーなんとかなる!因子
ーありのままに!因子
⇒幸せにつながる因子であり、相手の価値観を尊重する。
★使う言葉が企業文化を作る。負の状態が蔓延しているのであれば…
社員の認知を変えるように、リーダー・上司の言葉を見つめなおす。メンバーはリーダーや上司の言葉を通じて自社を知覚し判断するため、ネガティブな言葉は回避する。間違った知覚をしていたら、事実として正す。 -
Posted by ブクログ
この本における社員側として、今の仕事のやりがいを感じないことに悩んでいたが、自分がなぜ今の仕事がつまらないと思ってしまうのかを客観的に見ることができる点で非常に有意義だった。
印象に残ったのは、以下のキャリア自律
・仕事に真剣に取り組む中で、自分自身の適性や可能性を発見する
・仕事や人生についての価値観、つまり自分が大事にしているものを発見し、自覚する
・世の中の変化を常に予測しながら、自分の価値観を実現できる仕事や人生のために常に準備を行い続ける
自分について、また自分の価値観についてよく知った上で、仕事をする中でも、その価値観の自己認識をアップデートし続けることが大事なのだと思った。