カシワイのレビュー一覧

  • ライトニング・メアリ 竜を発掘した少女

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    メアリー・アニングの話を絵本で初めて読んだとき、たしか、「なんだ化石を売っていたのか。ちょっと残念だな」という程度の認識しかなかったような気がする。

    でも、この本を読むと頭をガツンガツンなぐられるというか、「そうやっていかなきゃ、暮らして行けなかったんだよっっ!!」ということが痛いほどわかる。というかわからされる。かつてのアマチュアスポーツと同様、科学の研究にのめりこむことができたのは、アカデミズムの世界に受けいれられる家柄ももちろんだけど、何より経済的に余裕があって、困窮していないということなんだ。

    メアリは正反対で、貧しい家具職人の娘。しかも父親は化石探しの際の事故がもとで大けがをし、

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    2022年04月24日
  • 天使と悪魔のシネマ

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     10編からなるホラーファンタジー。

          * * * * *

     人の生死を司る天使と悪魔が狂言回しとして登場します。
     不必要にやり過ぎる悪魔の殺人規模を調整するのも天使の仕事とやらで、人間を介して勝負を繰り広げるという設定がおもしろい。

    全10話とも人の生死を描いているのに悲惨さや深刻さはさほど感じない。小野寺文宜さんらしく軽妙かつマイルドな作風でよみやすかったと思います。


     伊坂幸太郎作品に似ていますが、もっとほっこり感がありました。個人的には『夜の側に立つ』よりも好もしく思いました。小野寺さんならではのこのテイスト、大変気に入りました。

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    2021年10月03日
  • ひとりの夜にあなたと話したい10のこと

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    夜の空気  雰囲気

    素敵……。


    あなたはどんな一日を過ごしたのでしょうか
    名前も知らないあなたは

    同じ空を見ているかもしれないあなたと
    こんなことを話してみたいのです


    、、、心にそっと寄り添ってくれるような、詩的な文章と、軽やかで、清潔感のある、シンとした感じのイラストが、とても魅力的です。
    持っていて、嬉しい本。たびたび読み返すでしょう。



    こんばんは
    話さないけれど
    今日もどこかで息をしているあなたへ


    こんばんは
    すれ違わないけれど
    今日もどこかで息をしているあなたへ



    永遠に続くように思える夜にも
    変わらず朝は訪れます
    でも昨日とは違う新しい朝


    あなたの今日が

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    2021年08月17日
  • 光と窓

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    安房直子さんの作品「夕日の国」と「小さいやさしい右手」、好きな作品なので、雰囲気のある カシワイさんの漫画で読めて、嬉しかったです。
    草野心平の「ごびらっふの独白」も良かったです。

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    2021年10月22日
  • ひとりの夜にあなたと話したい10のこと

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    とても綺麗な世界に連れて行ってもらった。

    嫌なことがあった夜は、寂しい夜は、
    遠くのことを考えよう。

    例えば、海の底に沈む鯨の骨とか、天の川の中の一つの星のこととか。

    そう考えると自分の悩みがちっぽけなものに感じるのにでも、たしかに自分の切なさはここに間違い無くあって、それが面白い。

    名前も知らない読者たちと、作者の世界を繋げてくれる本って、やっぱりすばらしい。

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    2021年06月07日
  • ひとりの夜にあなたと話したい10のこと

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    こんな夜が私に必要なんだ。
    いつまでも読み終わりたくない、そんな本はめったにない。
    終わりは迎えたけれど、また何度でも、きっと出会うね。
    ひとまずは、おやすみ。

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    2021年04月21日
  • 光と窓

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    ネタバレ

    ・夕日の国  安房直子
    ・金の輪  小川未明
    ・「こうちゃん」へ  須賀敦子
    ・ごびらっふの独白  草野心平
    ・小さいやさしい右手  安房直子
    ・ひとつの火  新見南吉
    ・注文の多い料理店 序文  宮沢賢治

    すべて原作つきで、既読は草野新平と宮沢賢治と、たぶん小川未明だが、こういうふうに漫画になるのか! と。
    すべて悲しさと優しさが同時に感じられて。
    以下「「こうちゃん」へ」から引用。

    ああ こうちゃん ごめんなさい。
    ほんとうに うつくしいものを みていて、
    ひとにはなしかけられたときの、

    あの かなしいような
    はずかしいようなきもちを
    わたしだって
    よく知っているはずだったのですもの

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    2021年02月12日
  • 光と窓

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    安房直子が好きなので。多くを語らないけど余韻を残す感じの漫画、安房直子のお話のイメージにぴったりだった。

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    2020年07月10日
  • 花屋さんが言うことには

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    ネタバレ

    初めての作家さんだったけど、良かった
    花が嫌いな人なんていないだろうけど、それにしても登場人物が皆イイ(補佐以外)
    終盤にかけてどんどん感情移入加速してしまい、チューリップでは私までじんわりしてしまった
    続編、もうそろ出るのかな?
    楽しみ、楽しみ

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    2025年12月02日
  • 花屋さんが言うことには

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    グラフィックデザイナーを目指す紀久子が働く川原崎花店を取り巻く様々な人間模様。店主のリタさん始めみんな少し変わった?人たちと過ごすうちに自分のやりたいことはなんだった?を見直していく紀久子と、パートナーの伊福部の続編読みたい。

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    2025年11月21日
  • 花屋さんが言うことには

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    お花屋さんに行きたくなります。個々の物語で好き嫌いはありましたが、全体的には、好きなことを信じて頑張ろうと思える本でした。

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    2025年11月09日
  • 花屋さんが言うことには

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    427 audible
    24歳の紀久子がブラックな会社を辞めて、新しい世界へ。新しい仕事の話しも恋も花言葉も好き。
    花言葉はケイトウ「色あせぬ恋」赤いカーネーション「真実の愛」「熱烈な愛」印象が強かった

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    2025年11月07日
  • 花屋さんが言うことには

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    とても読みやすくスラスラ読めた!
    日常系の物語だけど、とても心温まる一作だった。
    お花や花言葉にも詳しくなるし、お花を通じて広がる人間関係も素敵。最後の花言葉にいつも鳥肌が立っちゃう。お花屋さんに行きたくなるような1冊でした。

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    2025年11月02日
  • 花屋さんが言うことには

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    花が人をつなぐ物語。
    登場人物それぞれに悩みがあり、すれ違いがあり、いいことばかりではないけれど、それを共に乗り越える人達の温かさに心が動かされた。花言葉や綺麗な情景が思い浮かぶような美しい日本語がたくさん。
    あたたかくて、やさしくて、本当に素敵な作品。
    読み終わった日の帰り道はお花を買いました。

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    2025年10月31日
  • 天使と悪魔のシネマ

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    ネタバレ

    とっても良かった。
    短編集ならではのちょっとした繋がりがあったり、幸せな物語が続いたと思ったのに、次のページでは…のような緩急があり楽しめた。全体的にサラッとしてる。

    生と死を理想やフィクションに絡めて謳う本なので好き嫌いは別れると思う。

    最後の悪魔と天使が次々に立ち替わる展開は、理解した瞬間気持ちが昂った。人間を利用した、少し人間くさい意地の張り合い。私が1番好きなキャラクター像。

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    2025年10月29日
  • 花屋さんが言うことには

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    最初から好きな仕事ができなくても、思わぬ方向からやりたい仕事が舞い込むこともあるのだなあと希望を感じるおはなしでした。

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    2025年10月24日
  • 花屋さんが言うことには

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    日常の幸せと花のメッセージ
    ゆっくり時間をかけて読みました。
    登場人物それぞれの人生や性格など絡み合って
    前に進んでいく
    読みながら花の画像見たり、花言葉が物語に添えられて緩やかな幸せな気持ちになりました
    続編が楽しみです(๑・̑◡・̑๑)

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    2025年10月13日
  • 花屋さんが言うことには

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    人生どん底でもふとした時に思わぬ縁が舞い込んできて、そこから全部がうまくいくことあるよね。
    人生ってそんなもんなのかな?
    私は今仕事が嫌で、辞めたい辞めたい消えたいって思いながら毎日生きてます。
    誰かがここから連れ出してくれないかな〜って思ったり。

    優しい物語なんだけどそれだけじゃなくて、各々色々な事情を抱えていながらも生きている人たちの話で、とても良かった。
    続編あるのかな?もしあるなら読むのが楽しみ。

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    2025年10月03日
  • 花屋さんが言うことには

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    特に大きな事件は起きないけど、自分が知らないどこかで李多さんや光代さん、キクちゃんが生活していそうな現実みがある話

    キクちゃんとちょうど同世代なので、今の自分を見直すいいきっかけにもなったし、
    知らないお花の名前や保存方法とか読みながら検索するのが楽しかった!

    デルフィニウム
    花言葉:幸福をふりまく
    がお気に入り

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    2025年10月01日
  • 花屋さんが言うことには

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    疲れてたんです。
    慣れない仕事とか、環境とか、家事とか、人間関係に。
    だから、表紙が優しい華やかさで彩られた、この本を選んだ。
    あらすじも、疲れてそうな女の子が登場人物に出てくるから、元気もらえそうかなぁ?と。

    タイトルから想像するよりも、
    深い物語だったな、と思う。
    一軒の花屋さんを囲う従業員一人一人、お客さんも
    みんな、表には出したり出さなかったりだけどうちに秘める人生の物語が交錯し合って、それがみんな信頼と、尊敬に満ちている。
    こんな人間関係を築けたら、幸せだよなぁって思えた。

    そして、身を置く環境と自らの行いが良き方向に回れば、人はいくらでも成長できる。
    頑張れる。

    暖かくて、実

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    2025年09月23日