カシワイのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
メアリー・アニングの話を絵本で初めて読んだとき、たしか、「なんだ化石を売っていたのか。ちょっと残念だな」という程度の認識しかなかったような気がする。
でも、この本を読むと頭をガツンガツンなぐられるというか、「そうやっていかなきゃ、暮らして行けなかったんだよっっ!!」ということが痛いほどわかる。というかわからされる。かつてのアマチュアスポーツと同様、科学の研究にのめりこむことができたのは、アカデミズムの世界に受けいれられる家柄ももちろんだけど、何より経済的に余裕があって、困窮していないということなんだ。
メアリは正反対で、貧しい家具職人の娘。しかも父親は化石探しの際の事故がもとで大けがをし、 -
Posted by ブクログ
夜の空気 雰囲気
素敵……。
あなたはどんな一日を過ごしたのでしょうか
名前も知らないあなたは
同じ空を見ているかもしれないあなたと
こんなことを話してみたいのです
、、、心にそっと寄り添ってくれるような、詩的な文章と、軽やかで、清潔感のある、シンとした感じのイラストが、とても魅力的です。
持っていて、嬉しい本。たびたび読み返すでしょう。
こんばんは
話さないけれど
今日もどこかで息をしているあなたへ
こんばんは
すれ違わないけれど
今日もどこかで息をしているあなたへ
永遠に続くように思える夜にも
変わらず朝は訪れます
でも昨日とは違う新しい朝
あなたの今日が -
Posted by ブクログ
ネタバレ・夕日の国 安房直子
・金の輪 小川未明
・「こうちゃん」へ 須賀敦子
・ごびらっふの独白 草野心平
・小さいやさしい右手 安房直子
・ひとつの火 新見南吉
・注文の多い料理店 序文 宮沢賢治
すべて原作つきで、既読は草野新平と宮沢賢治と、たぶん小川未明だが、こういうふうに漫画になるのか! と。
すべて悲しさと優しさが同時に感じられて。
以下「「こうちゃん」へ」から引用。
ああ こうちゃん ごめんなさい。
ほんとうに うつくしいものを みていて、
ひとにはなしかけられたときの、
あの かなしいような
はずかしいようなきもちを
わたしだって
よく知っているはずだったのですもの -
Posted by ブクログ
疲れてたんです。
慣れない仕事とか、環境とか、家事とか、人間関係に。
だから、表紙が優しい華やかさで彩られた、この本を選んだ。
あらすじも、疲れてそうな女の子が登場人物に出てくるから、元気もらえそうかなぁ?と。
タイトルから想像するよりも、
深い物語だったな、と思う。
一軒の花屋さんを囲う従業員一人一人、お客さんも
みんな、表には出したり出さなかったりだけどうちに秘める人生の物語が交錯し合って、それがみんな信頼と、尊敬に満ちている。
こんな人間関係を築けたら、幸せだよなぁって思えた。
そして、身を置く環境と自らの行いが良き方向に回れば、人はいくらでも成長できる。
頑張れる。
暖かくて、実