ウリケ・シェーデのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
日本はその特性から、アメリカと違って、ゆっくり変化しようとしているのだ。
悲観的になることはない!
というのがドイツ出身のカリフォルニア大教授がいいたいこと。
確かに、もちろん、日本の優れたところはある。
この本でも取り上げられているキーエンスやファナックは素晴らしい企業。
技術に関するポテンシャルは相当にある。それは知っている。
技のデパート「舞の海戦略」で巨漢に勝つ、というのもわからないではない。
でも舞の海は横綱にはなれなかったので、、ケガもあって小結どまり。
変革が遅いのは日本がタイトな国で、なかなか変わることが容易ではないから、
アメリカはルーズな国で、どんどん新しいものが生まれる。
一方リスクも伴っている。どちらがいい、というものではない、と。
うーん。
頭がこんがらがる。
確かに日本の風土は、変化を恐れる、拒むところが大きい。
でもその理由がわからん。農耕民族だから?どんな国も農耕から入るよ。
稲作だから?それはあるのかもしれないが、よくわからない。
地震や台風、豪雪といった自然災害が多いから?四季が厳しいから?
わからん、、、
日立は変われたが東芝は変わってない。
トップ次第なのか?
残念だが著者の言いたいことを理解することができなかった。
-
Posted by ブクログ
AGCの事例ベースに既存事業の深掘と新規事業の探索をどううまいこと両立させるかを論じている。新規事業と既存事業はアラインメントが全く異なるから両立が難しい。(まして同じ部内で同じ人が両方やろうとするなど最初から無理筋なのでは…と思った)マネージャと現業の技術者たち両方がこの理念を腹落ちさせて、自社の場合に落とし込んで行動・マインドセットを変革させないとなあ…
組織経営陣トップへの無理な提言とかは、トップが自分の人格を否定されている気がして受け入れ難い、というのは、人間である以上そうなのだろうなと思った。ビッグピクチャーを提示することから始めると。組織で何か変えたり新規に始める場合は、レジスタンスの承認欲求をうまく満たしながら進めないといけない。 -
Posted by ブクログ
大企業病に悩む日本企業が両利きの経営に踏み出す第一歩
今や多くの企業や組織で、イノベーションやデジタルトランスフォーメーションが求められている。特に国内では市場の成長は頭打ち、生産性も伸び悩む中で多様な働き方が求められる。今までどおりのやり方では、売れないし人も集まらず、淘汰されていくことが必至である。
だが、クリステンセン教授の「イノベーションのジレンマ」で知られるように、ある程度の成功、成長した組織にとってイノベーションの実行は困難が多い。
そこで少し前から話題になっているのがオライリー教授の「両利きの経営」である。本書では、このオライリー教授の元で学んだことのある組織開発コンサルタントの著者が、国内でのさまざまな組織開発の経験を「両利きの経営」他いくつかの理論を使って解説するものである。
中心となる事例は、一時テレビCMでよく出たAGC(旭硝子)である。ガラス業界におけるコモディティ化、中国などの新規参入、選択と集中への圧力の中で、既存事業の継続と新規市場の開発を実現しつつあるグローバル企業だ。こういうビジネスケースではよくあることだが、経営者層が両利きの経営を知っていたわけではない。著者が話を聞いて、かつて学んだ組織開発の理論をもとに解釈した結果、両利きの経営の実践として整理したものだ。
とはいうものの、後付けのこじつけという展開ではなく、理論だけでは不足する実践上の課題、それも単純に不安や抵抗など個人個人の心理的問題として扱うのではなく、組織能力の問題としての捉え方(コングルエンス・モデル)をしている。そして実践上の課題は、このモデルの各要素のアラインメントにあり、それには組織の各マネージャーの心理(適応課題)に対応する必要があるという構成である。
両利きの経営、コングルエンス・モデル、そして適応課題というトップダウンとミドル・ボトムアップの両面からの攻め方が実践的であり、大企業がイノベーションを実現するための課題、解決方法、ステップを感得できる。 -
Posted by ブクログ
組織開発の実践家である加藤氏、加藤氏のMBA時代の恩師で「両利きの経営」の著者オライリー氏、日本企業論の専門家であるシェーデ氏の3氏による著書。
日本企業が「両利きの経営」(※)を実現するための組織開発のアプローチを、事例(AGCの組織変革)・理論(オライリー氏の理論)・実践(加藤氏の経験)の3つを軸に解説している。
※「既存事業を深掘りする能力」(exploit)と「新規事業を探索する脳力」(explore)という2つの相矛盾する能力を同時に追求できる組織能力の獲得を目指すもの。「同時に」というのが本理論のポイント。
デジタルを起点に引き起こされる創造的破壊(ディスラプション)に対して、硬直しがちな大企業がどうすれば適応できるか、というのが本書の提起する課題意識であり、その実現のためには「両利きの経営」が必要である、というのが本書の主張となっている。
著者らは、「両利きの経営」とは本質的には(戦略論や知識想像論ではなく)組織進化論であるとした上で、以下の2点について詳述している。
・日本企業に求められる組織進化の方向感(=両利きの経営)と具体的なアプローチ
・そういった組織を開発するにあたり必要となる経営者の役割
具体的には、以下のような具合だ。
・新規事業の探索組織と既存事業の深掘り組織を、レポートライン上分離するとともに、新規事業探索において既存アセットを使えるような「統合」の仕組みも具備する。
・新規・既存それぞれの組織において、「アラインメント(※)が取れている」状態に整備する。
※組織を4要素「KSF」「人材」「公式の組織」「組織カルチャー」が整合していること。新規・既存で各要素の中身は(当然ながら)異なり、それらが併存できるように差配することが重要な点
・経営者の役割は、既存の組織力学の均衡状態(既存のアラインメント)を、新しい均衡状態(=新しいアラインメント)に置き換えること(=「組織を変えること」)
抽象的になりがちな組織論のテーマを、具体的な事例も用いながら、キーとなる主張は適宜繰り返しつつ分かりやすく示した良書と感じた。実は「両利きの経営」自体は未読なので、近いうちに読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
1.両利き経営とは何かを知りたくなった。チラッと見たときに、著者から3つの課題が与えられたので、自分なりに考えてみようと思って読みました。
2.複雑化、高速化する世界の中で、会社が生き抜くためには何が必要なのかを説いた本です。本書では、両利き経営によって変化に適応していくことが重要であると述べています。両利き経営とは、新規事業で稼ぐ攻めと既存事業を深堀する守りの2つから成り立っています。攻めについては長期的に生き残りができるようにビジネスチャンスを探索すること、守りについては既存事業にメスを入れ、脱皮を図っていくことです。
これらの能力を最大限に発揮するためには「組織カルチャー」の改革が必然だと述べています。組織カルチャーとは、仕事のやり方・姿勢という観察できる部分を意味しています。本書では、なぜ日本企業の組織カルチャーが変わらず会社が衰退していくのか、AGCを事例に述べられています。
3.
①組織が機能するとは?
社員が自身の役割を認識し、どうしたら会社が存続できるかを考えていくこと
現状維持のマインドを捨て、常に不安を乗り越えられるよう努力し続けられること
②組織が変わるとは?
成功体験に縛られず、変化するために組織カルチャーを改善できること
社員が変化に適応したビジネスを創造できること
③経営者の役割は?
社員が変化を恐れないように支援していくこと。
社員の現状維持マインドを打破するように語りかけること
会社のビジョンを社員と共有すること -
Posted by ブクログ
仕事柄、会社内のトップからボトムまでの人の話を聞くことが多く、経営者と労働者の思いのすれ違いに歯痒い思いをすることが多かった。
結局は対話が必要だと思っていたけれど、この本を読んでその意識がさらに強くなった。
結局全員で対話することはできないけれど、トップが思いを伝えて、それに呼応するミドル層や若手が反応して組織カルチャーを作り替えていく流れが、一つの道筋になるようだ。
組織を変えようと意気込んでいた僕にとって、下の言葉は心に響いた。
『組織開発は組織を「変える」のではなく、組織が「変わる」を支援する取り組み』
また、組織開発の話は、経営者の防衛反応を引き起こすとも書かれてあり、経営者と話する時も自分の思いを前面に出しすぎないことを肝に銘じた。
-
Posted by ブクログ
両利きの経営とは、「既存事業を深掘りする」と「新しい事業機会の探索する」こと、そしてこれらの相矛盾するものを成立させるという3つの「組織能力」の獲得を目指すこと。
ということで、組織に関して書かれている本。
そして、この組織に関して、経営者によるトップダウンとミドル・若手からのボトムアップがミートするところで組織カルチャーを変えていくことが大切とのこと。
つまり経営層だけでなく、現場の人間も組織の問題意識を持つ(経営層に持たせる)必要があるので、経営者だけでなく、現場の人も一読の価値あるかと。
下記のメモにあるアラインメントの意識を持つことが本書で学んだ1番のこと。
以下メモ:
「アラインメント(結合)」という言葉。
事業を進めるにも、組織形成をするにも、アラインメントが必要であるということ。
こんな当たり前のことが、大企業でも(だからこそ?)できていないということ
量産化に必要な3C(Customer,Capacity,Capability)
1.顧客 顧客へのアクセス
2.既存の経営資源 生産技術、生産設備、物流、サービス
3.新しい組織能力 人材、スキル、ノウハウ、カルチャー
経営が意思表示(存在目的:WHY)を明確に示し(示すことでフォローワーができる)、そのWHYに従った戦略(何をするのか:WHAT)と組織(どうするのか:HOW)を決める。そして適切なタイミングで価値判断を行うことで組織変革は定着する。
脱皮できない蛇は滅びる、意見を脱皮してゆくことを妨げられた精神も同じことである。 byニーチェ -
Posted by ブクログ
ネタバレ企業が長期的な生き残りのために獲得するべき組織能力について、AGCを例に取りながら解説した本。「両利き」とは、「既存事業を深堀する能力」と「新規事業を探索する能力」。この異なる能力が進化するためには必要だと説く。
・両利きの経営では、既存事業と新規事業がそれぞれの事業に適したアライメントを形成し、それらが同じ屋根の下で併存できるようにする必要がある。新規事業は既存事業の組織カルチャーに駆逐されないように保護をする必要があるが、孤立させてはいけない。同じ組織の中で、異なる組織カルチャーを併存するバランス感覚が「両利き」の核心。
・組織が変わることに共通のイメージを持つこと。「私たちの問題」と認識すること。そのために経営者には、未来に対して明確な意思表示をし、二律背反するテーマにも迷い無き価値判断を行うリーダーシップが必要。
・P.172「組織改革はトップダウンで始まり、ボトムアップとミートすることで実を結ぶ。」