三好昌子のレビュー一覧

  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    縁見屋(いわゆる仕事の紹介屋)の娘は祟りつきで、男子が生まれず娘は二十六歳で死ぬ言う事を一人娘のお輪が知り、自分の運命に不安を募らせている所へ帰燕と言う名の修行者が現れ、秘術によりその呪われた呪縛と悪縁を断ち切れると言うのだが・・・

    その呪縛の始まりや、この謎の帰燕と言う修行者との繋がりなどが後になる程どんどん明かされていき、それとともに物語も京全土を巻き込んだ壮大なものになって、ラストまでずっと引込まれるように読めました。

    始めは時代物のような少し固い感じかなって思ったのですが、そんなことはなく、帰燕への恋心や(幼馴染みの徳次はちょっと可哀想に感じたけど) 天狗伝説になぞられたような話し

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    2019年01月06日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    楽しめた。
    ちよっと切なくも最後にみんなが幸せになれる物語
    ミステリ感はないけど、いいお話でした

    2017.10.14

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    2017年10月14日
  • 群青の闇 薄明の絵師

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    狩野派の絵師諒を主人公としたお話。自殺した妻・音衣が実の妹だのいや貰われっ子だのぐずぐず諒が悩む前半がだるかったが、後半はそこそこ面白かったかな。深い青色を出すというらびす瑠璃をめぐり音衣がいつまでも関わってくるが、そのぶん夜湖がかわいそうかな。

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    2025年04月11日
  • 京の縁結び 縁見屋と運命の子

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    縁見屋シリーズ 第2弾
    今回は貴和ちゃんがメイン
    前作の、縁見屋の輪ちゃんの息子
    燕児くんもかなり重要な役どころ。。

    こちらもサクサク
    読めました
    面白かった

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    2024年11月23日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    【祟り】ではなく【呪縛】
    その呪縛を解くことができる、と帰燕。
    
    その帰燕の正体はだいぶ前半でわかったけど
    普通に面白かった!!
    そして徳次!!
    一途にずっとお輪ちゃんを想う徳次、
    なんかカッコイイ❀.(*´▽`*)❀.
    

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    2024年11月17日
  • 無情の琵琶 戯作者喜三郎覚え書

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    「幽玄の絵師」シリーズが良かった作家さんの単発もの。
    今回は『呉服屋の三男坊ながら、戯作者を夢見る喜三郎』と『不魔』と呼ばれる不思議な琵琶法師『無情』との宿縁を描いた物語。

    自らが生まれたのと同時に母親を失った喜三郎は、母親代わりに育ててくれた母方の祖母の影響で芝居の魅力に取りつかれ、幼い頃に通い詰めた〈鴻鵠楼〉(現在は主の死と幕府の派手な芝居の禁止令により廃業中)を買い取り自ら書いた戯作を掛けるのが夢。
    しかしその〈鴻鵠楼〉買い取りには既に手を挙げている者がいた。それは喜三郎の婿入り話の縁談相手・千代であり、彼女にはこれまで縁談のあった相手二人が婿入り直前に亡くなるという不吉な噂があった。

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    2024年08月29日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    江戸時代、京で口入業を営む縁見屋。
    一人娘のお輪は、母、祖母、曾祖母が皆26歳で亡くなるという悪縁を知る。

    この悪縁をどうしたものかと案じる中、謎めく行者、帰燕に出会う。

    京全土を業火にに包む最中...

    母と子という大きなテーマ。
    その中で、愛するものを守る為に罪を犯さねばならない正義。贖罪。
    絶対の正義がない中で描かれる描写は、もどかしく切ない。

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    2024年05月30日
  • 室町妖異伝―あやかしの絵師奇譚―(新潮文庫)

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    「幽玄の絵師」の続編。続編が出てくれて嬉しい。

    今回は主人公の土佐光信よりも友人の箕面忠時と彼が恋した針の妖・つづれとの関係の行方が気になって仕方なかった。
    忠時は元々農家の出だったが戦災孤児となり武家の養子となった。そのため武道を学んだが本来は庭づくりが好きな心優しい人間という設定。
    対するつづれは縫い子としての腕を妬まれた女性が追い込まれて自害した際に彼女の針の妖として生まれた。そして御所で生まれた彼女は御所から出られない。
    応仁の乱に巻き込まれた忠時は過酷な運命から逃れるために御所を出るが、つづれと共に生きることは出来るのか。

    そしてもう一つ、「幽玄の絵師」にも登場した真汐と兵馬、二

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    2023年12月23日
  • 幽玄の絵師―百鬼遊行絵巻―(新潮文庫)

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    【2023年116冊目】
    他人には見えない妖が見える絵師、光信。幼少期から絵師として育てられた彼は、壺に、屏風に、鯉と、ありとあらゆるものに魅せられます。本人は解決しようという気持ちで挑んでいるわけではなさそうですが、結果として難題を解決する建付けで、全7篇の短編からなっています。

    時は室町時代、足利義政が執権を持つ頃の話です。どのお話もよく練られているなという感じなのですが、どうも物語の進行を淡々と追っている感じがして、感情的にはちょっと平坦なままで読み切ってしまいました。

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    2023年09月29日
  • 幽玄の絵師―百鬼遊行絵巻―(新潮文庫)

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    時は室町時代。
    8代将軍足利義政の世である。

    世は乱れに乱れ、大名は戦に明け暮れ、人々は度重なる天変地異にも翻弄され、その日一日を過ごすので精一杯。
    しかし、将軍は自らの殻に閉じこもり、作事、作庭に明け暮れる。
    一歩外に出れば、餓死した民が山ほどいるというのに。
    そんな中、絵師の土佐光信は怪異に出会う。
    あるものは恋焦がれ、あるものは憎み、そしてあるものは…神、あるいは鬼。
    人の望みが世を作る、と怪異は知らせる。
    我らは望みがあって生まれるものぞ、と。
    だとしたら、なぜ穏やかな世にならぬ?
    主らがこの世を地獄に変えているのでは?

    怪異が語ることと、それを裏付ける人々の行動には寒気がする。

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    2023年07月02日
  • 室町妖異伝―あやかしの絵師奇譚―(新潮文庫)

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    最近の三好作品は異界で怪しい(妖しい)ものばかりで、個人的に趣味にあわない。文章は変わらず良いのだが、食指が動かないのも事実。「縁見屋の娘」の頃は良かったなあ。

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    2023年06月28日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    江戸時代の京都を舞台にした、先祖の行いによって代々引き継がれてきた天狗の呪いを解くために行者の力を借りるという時代ファンタジー。
    物語の進行といい、天狗という存在の定義といい、とてもしっかりした完成度で、これがデビュー作とは恐れ入りました。
    但し、もう一つ突き抜ける何かが欲しいところです。

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    2023年04月21日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    ネタバレ

    話がまとまってて、最後もきれいに終わってる。
    話の方向性は割とずっと重め。

    主人公が呪いのようなものを受けていて、なぜ呪われたのかを紐解いてく。恋愛要素あり。

    帰燕さんがわりとちょこちょこ手出してるのに、別の男と一緒になれって言うシーンがあって、ちょっと笑ってしまった。

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    2023年02月06日
  • 京の縁結び 縁見屋と運命の子

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    安心して読める小説。
    この作家はきれいな文章と人間のいい部分を丁寧に書いていて読んでいて気持ちが和んでいくような感じがする。
    前作を読んでいないと意味がわからないので購買の点でもうまく書かれている。前作を買わせようとする意図があるのか、ないのか分からないが人間のいい部分を書いているのに購買欲を高めさせるような感じにギャップを感じはするが、前作ともども心洗われる。

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    2022年05月11日
  • 京の縁結び 縁見屋と運命の子

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    「うちの人生はうちのもんや。あんたの人生はあんたのもん。幸せになりたいんやったら、自分でなったらええ。そんなもん、うちに背負わせんといて」

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    2022年02月09日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    ネタバレ

    「縁見屋の娘は祟りつき。男児を産まず二十六歳で死ぬ」
    人情小説かなあと思ったら、天狗や修行僧まで、かかわってくる。
    京で口入業を営む「縁見屋」の一人娘のお輪。母、祖母、曾祖母がみな二十六歳で亡くなる。縁見屋の歴史とかかわる呪縛はすべて人の思いから重なったもの。
    お輪の父は「過ぎたことは気にするんやない。終わったことは二度とは起きん。ええことも悪いことも。せやさかい、今を大事にせなあかん。今を大事にして、きちんと生きておったら、悪いことなんぞ起きんさかい。」を口癖にする。
    妻を失い、娘まで失う不安を恐れ、いろんなところへ信心を行う父。能天気なまでの朗らかさも、暗い運命を吹き飛ばそうとする気遣いの

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    2021年10月03日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    何代にも渡る呪縛とその根源、そこからの解放は壮大で面白かったんだけど…なんっっともいえないモヤモヤが残る。江戸時代はこれ当たり前?心に決めた男がいても別の男と結婚して当たり前のように幸せ~とか思えるのか?その感覚だけが分からない。

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    2021年09月06日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    予言の夢を見たり、天狗が出てきたり、幽体離脱があったりと、ファンタジーの要素も強い。というか、江戸時代の人なら、こういうことは信じていたかもしれない。4代にわたって娘しか生まれず、みな26歳で死んでしまうという縁見屋。4代目のお輪は、謎のの修行者帰燕とともにその呪縛に立ち向かおうとする。お輪がいろいろ思い悩む姿が描かれていて、その気持ちには共感できた。江戸時代に、京都は二度の大火に見舞われたわけだ。

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    2021年08月17日
  • 京の縁結び 縁見屋の娘

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    ネタバレ

    「縁見屋の娘は祟りつき。男児を産まず二十六歳で死ぬ」

    京で口入屋『縁見屋』の娘、お輪は度々見る火事の夢が気になっていた。
    母も祖母も曾祖母も二十六歳で亡くなったという。
    いずれ自分もそうなるのか、世間で噂されている祟りのことをお輪は憂いていた。

    ある時帰燕(きえん)という修行者がやってきた。
    お輪は何故か彼のことが気になって仕方ない。
    そのうち、縁見屋の娘にかけられた祟りの所以が明らかになり――。


    【このミステリーがすごい】の優秀賞の本作。
    解説にもありますがミステリー感は薄いです。ミステリーというよりよく出来た時代小説という気がします。純な時代小説というには語弊があるかもしれません。

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    2021年08月02日
  • うつろがみ 平安幻妖秘抄

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    ネタバレ

     話も短くまとまっているし、言葉も比較的平易にしてあるので、するすると読みやすかったです。が、虚神をはじめとした異能力者たちの設定や話の展開など、ご都合主義感がちょくちょく否めなくて、いまいちのめり込めず少々残念。時代小説にしてもファンタジー小説にしても中途半端な印象を受けるというか、どちらとしてもライトというか……実写映画あたりに向いていそうな印象を受けました。譲や為斗の真っすぐな人柄は魅力的だったので、ハッピーエンドで読後はすっきり。

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    2020年12月20日