ハ・ワンのレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ハ・ワンさん、再び。
「あやうく一生懸命生きるところだった」に続く2冊目のエッセイ。前に比べて幾分か、過激になった気がしなくもないが、やっぱり面白い。言い訳をして生きる。と聞くと、悪いことのように思えて反発したくなる人もいそうだが、どうだろう。言い訳じゃない、自己解釈の違い。うん。これなら罪悪感減りそう。生きやすさについても言及されていて、確かにそうだと頷くことが多かった。
強要しない、柔らかでいて、ちょっとユーモラスなハ・ワンさんの文章だからこそ心にスムーズに降りてきてくれる。
個人的にはハ・ワンさんが描くおじさんのイラストが好きで、出てくるたびほっこりする。おっと、ハ・ワンさんの本業はイラ -
購入済み
前作に引き続き、著者の程よく力の抜けたエッセイが読めます。
国が違えども、人生の生き方や悩みは共通テーマです。
世間に流布されているがむしゃらに働いて成功しろ、じゃなきゃ負け組、なんていうメッセージをどこ吹く風のように感じながら生きている著者を清々しく思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ✨自分の基準で心地よく
適度な言い訳は自分を美味しくしてくれる味の素みたいなもの。
客観的な視点にとらわれて生きるのではなく、少しは主観的に生きてみたらどうだろう?自分だけのものさしと観点で主観的に生きたって悪くないだろう。自分の人生の肯定的な面を主観的に見出して楽しく生きること。
こうやって周囲を油断させておいて、ひっそりと楽しく生きようというのが僕の戦略である。ジャンクフード作家やヤブ作家など秀逸なたとえの宝庫である本書。これがハワンさんの醍醐味ですね。
劣等感は“存在”ではなく“意識”からくるもの。幸せは感度ではなく頻度。小さい確実な幸せを大切にしていこう。
キム・ドシンクの本を読ん -
購入済み
作者と同世代なら分かる
国は違えど、世代は同じかなと思いました。
世代によって、意味がわからないとか反発を覚える人もいそう。
しかし超氷河期とか努力しまくって報われなかった世代ならわかり味が深いと思う。
とても共感して読めました。 -
購入済み
翻訳がすばらしい
この本を手に取るような人にとって、かなり自然で的確な日本語訳がされていると感じた(原書は読んでいない、わたしは母が韓国語ネイティブ)。ちょっと大袈裟にいうとそのことに感激して、本書を終始楽しく読めた。とても好きな本。考えてみれば当たり前だけど、国の違いは関係なく、同じようなことを感じている人はいるんだなあとうれしくなった。
著者はおそらく多くの読者が少なからず日日目の当たりにすることの数々を並べてくれて、さらに本書の主題(一生懸命生きないことを決めたあれこれ)を一貫してまったくの嫌味なく軽快に紹介してくれた点で星5つ、それをここまでの日本語訳で読めた点で星5つ!挿絵のイラストも “自虐” でな -
Posted by ブクログ
まずタイトルが秀逸。
諦めと妥協というより「自分は特別ではない、それが何か?」
と開き直り自己を受け入れる自己再生の物語。
以下は個人的に刺さったワード、フレーズ。
人生は思い通りにいかないほうが正常だ
ダメな自分を認めてから、逆かな自尊感が向上した
手っ取り早く自分を不幸にする方法=人と比べる
僕らが激しい嫉妬を覚えるのは、自分と同等、または格下に見ている相手だ
挫折マーケティングに騙されるな
何かを失うと、何かを得られる
人生は順応すれば背負われ、反抗すれば引きずられていく
結果のために耐えるだけの生き方じゃダメだ
過程そのものが楽しみなのだ -
Posted by ブクログ
今 僕のいる場所が 探してたのと違っても
間違いじゃない きっと答えは一つじゃない
人生で一番好きな、ミスチルの『Any』のサビの歌詞。
一浪して第一志望の大学に入れず第二志望の大学に入学したタイミングで聴いて以来、ずっと心に残っている。
三浪して韓国の名門美大に合格したという著者のエピソードを読んで、このことを思い出した。
“諦めずに初志貫徹で頑張ることの大切さ”を説くエピソードではない。“正解は一つではない”“視界を狭めてはいけない”というエピソードだ。『Any』のサビの歌詞と同じ。
全編を通してそのスタンスで、頑張りすぎないこと・周りの評価や世間一般的な成功に囚われないことを説いて