金井真紀のレビュー一覧

  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑
     88+12(文庫版増補)、計100の達人コレクション。数多の仕事の専門家・達人へ取材し、その極意や人物像、魅力的な話を記した一冊です・・・が、思いの外ゆるくて楽しい本でした。
     「なるほど〜」「えーっ」「そこですか」等、こんな仕事もあったかと思ったり、そんな視点(仕事人・著者両方)もあったかと気付...続きを読む
  • パリのすてきなおじさん
    フランスは色んなところから色んなところから理由で来ている人たちがいるんだなあ。と改めて分かる。
    戦争など大変なこと、苦しいことを体験している人たちがさらっと言う一言の重さよ…。急に涙が出そうになったりする。
    色んな国と接しているからこその、受け入れたり、理解しようとする心がある人が多い気がする。

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  • パリのすてきなおじさん
    一人一人の人物像が鮮やか。
    難民問題や、植民地支配、
    ユダヤ人虐殺の
    歴史などが個人のストーリーから
    リアルに迫ってくる。
    一方で、こんな風に魅力的な
    「東京のすてきなおじさん」は
    いるのか、自問してしまった。
  • 戦争とバスタオル
    第1章 ジャングル風呂と旧泰緬鉄道(タイ)
    第2章 日本最南端のユーフルヤー(沖縄)
    第3章 沐浴場とアカスリ、ふたつの国を生きた人(韓国)
    第4章 引揚者たちの銭湯と秘密の工場(寒川)
    第5章 「ウサギの島」の毒ガス兵器(大久野島)

    歴史修正主義がなんと言おうと過去は現在と繋がっていることを人の...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    内容的にはずっしりしているのですが…
    安田さんは分かりやすく丁寧に史実を書いてくれ、金井さんの素直な感情は読んでいる無知な私に共感してくれて、お二人の文章が交互に来ることにより、本当にすんなり読めました。

    すんなり読めましたが、"こんな大切なことをきちんと知らずに今まで生きていたのか"と反省し、恥...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    ノンフィクションライターの安田浩一氏と文筆家でイラストレーターの金井真紀氏はともにお風呂好き。二人でタイ、韓国、沖縄、大久野島などの温泉を巡り、湯けむりの先にある歴史を紐解くという歴史紀行本。
    風呂で出会った客や温泉関係者との語らいにはユーモアもあり、癒されるが、タイトルにあるように、基調には戦争が...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    現代史必読書というてもよい。
    安田浩一さんのあとがき、おわりに、のところに

    排他の空気に満ち満ちた、いまの社会に対する私たちの小さな抵抗でもあるから

    と。この本の存在意義。安田浩一さんと金井真紀さんが、歩いて出会った人との貴重な記録。

    こんなコンセプトで実際にたどり着き出会い聞いて答えて聞いて...続きを読む
  • 戦争とバスタオル
    今戦争を語るとしたらこういう書き方になるんだなと切り口に感動。読んでもらわないとならないものね。明治維新から第二次大戦に近い年月が過ぎているからこその文章と絵。
  • 戦争とバスタオル
    「海のない湘南」寒川町、「うさぎの島」大久野島。化学兵器の製造はどうやっても正当化できない。今はなき銭湯「すずらん湯」、海を一望できる「小沓の湯」。お風呂に入ったつもりでしみじみ歴史を考える。本書の企画を満喫する。沖縄県にただ一つ残る銭湯「中乃湯」。採算度外視、切り盛りするのは1933年生まれのシゲ...続きを読む
  • パリのすてきなおじさん
    タイトルを見た瞬間、惹かれた。
    パリという場所がよくわかるかなと思って読み始めたら、この本はもっと深かった。
    長く生きている「おじさん」だからこそのドッシリした考え方がとても勉強になった。そして絵が本当に素敵!色使いも最高でした。
  • パリのすてきなおじさん
    おじさんを語るならこのくらいの分厚さがほしい・・!最高!!

    インタビューのほんの一欠片というか、相当断片的なはずなのに、なんかその人自身が垣間見えるような、そういうコミュニケーションをとっているインタビュアーのお二人もすごい。

    そして全おじさんが素敵
  • 日本語をもっとつかまえろ!
    三省堂国語辞典の編纂者ならではの言葉に関する発見やモノの見方もあり、良いと思います。

    今回は、「LGBTQ」や新型コロナ関係の新しい用例や言葉についての章もあり、前の巻とはまた違った感じでした。

    可愛らしく面白いイラストも多く、子供向けの本だが、大人も結構楽しめる本だと思います。
  • 日本語をつかまえろ!
    日本語のことばについてのあれこれが、可愛いイラストともに紹介されている。
    「分かりみ」や「インフルエンサー」、「令和」など、最近のことばについての解説が面白かった。
  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑
    世界は広く、私の知らない仕事(よく考えればあるのはわかるけど、日常に溶け込んでいてその存在に思い至らない)はたくさんあるんだなあ。
    そしてどの職業にもその人の美学やこだわりがチラリと見えて楽しかった。
  • 日本に住んでる世界のひと
    「海の向こうの出来事も、この島で起きている問題も、知らないことで満ちている。」

    日本に住んでいる世界の方々の様々な人生が語られる
    著者の丁度良い距離感が温かい

    そして日本の良さや、嫌な所を改めて考えさせられる
  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑
    自分の持ち場を丁寧に照らしている達人に会うと、うっとりする。
    素敵な表現。
    とかく隣の芝生は青く見えてしまう物だけれど、
    私は自分の持ち場を分かっているだろうか。
    照らせているだろうか。

    誰かの、そして自分の分かりにくい凄さを探して、
    誰の事も、自分の事もディスらずに、
    機嫌良く過ごしていきたい。...続きを読む
  • おばあちゃんは猫でテーブルを拭きながら言った 世界ことわざ紀行
    ヤバイヤバイ、今月も10冊読めるかどうかの瀬戸際よ♪と思っていたら、「これどう?」と職場の先輩が貸してくれる。勤務先が博物館ゆえ、こんな本を目にすることがままあるのです。

    おおっ、すぐ読めるとときめきつつ開くと、ことわざのアタマの言葉とカラフルなイラストから成る目次からして楽しすぎる。

    どの国に...続きを読む
  • 日本に住んでる世界のひと
    壮絶な過去を経た人ほど、淡々とした口調で振り返るのだと、感じ入った一冊。

    著者の巧みな質問力と絶妙な距離感(近すぎても、見えなくなることがあると思う)が、この本に出てくる主人公たちの過去語りを容易にしている。
    ただ、容易になったからといって、一人一人の過去が安泰だったことを意味しない。むしろ逆で、...続きを読む
  • 世界はフムフムで満ちている ──達人観察図鑑
    私としては、読んでいる最中の気持ちはふむふむよりもハッ!というような、過去の自分の経験との繋がりを感じたときの感情が近かった。それにしても、こんなに多くの人の、会話を一言一句かけているのはなんでなんだろう。どのページにもいかにも名言的な一文だけじゃなくて、そこに至る過程や文脈、その人の顔までこと細や...続きを読む
  • パリのすてきなおじさん
    おじさんを集める?!
    イラストも素敵だし、パリのおじさんはおしゃれなんだろうなと思ったり。

    ほとんどがパリの街を歩き回ってインタビューしたおじさんたちなのだそうだ。
    おじさんたちには、それぞれに歴史があって、よくこんなに話が引き出せるモノだと思う。

    戦争、テロ、宗教、差別、移民など、色々と考えさ...続きを読む