菊池良のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
もしカップ焼きそばの作り方を多崎礼が書いたら・・・を貴庄が書いたら。
「ごー盛り国物語」
カップ焼きそばの話をしよう。
極熱の油に身を焼き、3分の湯にて戦場に舞い戻ったものたちの。
麺のうねりに身を投げ、旨さを託したものたちの。
カップ焼きそばの話をしよう。
即席麺の王。日・はカップ焼きそば市場を平定し、比類なき濃さのUF・を作り上げた。
その市場にありながら、無名のままに愛されるようになった商品があった。
それがごー盛りだ。大容量と安価な値段となるこの商品は、近年『カップ焼きそばのダークホース』と呼ばれてきた。東:水産のオープン価格帯の卸売に、東:水産の無広告精神により無名を貫いてきた。
ごー盛りの抱える祝福と宿命。
そこに生きた者たちの努力と才能。
東:水産が明かさなかった真実をここに記そう。
カップ焼きそばの話をしよう。
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本作は表題のとおり、誰でも知っているカップ焼きそばの作り方を、有名人がそれぞれの文体で表現するとどうなるだろうという作品である。やっていることは文体練習なのであるが、とにかくジャンル豊富である。皆さんご存じの太宰治から週刊雑誌と、とにかく幅が広い。
さて、本作のおもしろい遊びを紹介しよう。
1.はじめに不透明な下敷きを用意する。
2.目次を飛ばし、適当にページを開く。
3.誰が書いたのか下敷きで隠し、本文を読む。
4.だれが書いたのか考える。
単純だが、当てられた時は非常に面白い。それだけ筆者のエミュレートが上手であり、存外的中するので成立する遊びである。筆者の観察眼に脱帽である。 -
Posted by ブクログ
⚫︎受け取ったメッセージ
私のような純文学を読み始めた初心者が
歴代重要作家たちを、流れと繋がりを持って
楽しく知ることができる本
⚫︎あらすじ(本概要より転載)
「小説を読む前」にわかる日本文学入門。
芥川賞は、「戦後日本人の歴史」そのものだった。
前代未聞の「文学エンターテインメント」!!
たとえばマーケティングや経営戦略の入門書に、「とにかく原典を読んでください」というものは少ないでしょう。しかし、「文学の入門書」だけは「とにかく読みましょう」というものが多い。そりゃそうです。文学は、読まないとわからない。体験しないとわからない。でも、それが文学好きと文学嫌いとの断絶を助長している側面があるのではないでしょうか。
本書は、1冊も小説を読んだことのない少年が、文学好きな科学者と一緒にタイム・マシンに乗って、歴代芥川賞受賞作家に会いに行く設定のストーリー形式で進みます。
主人公は、作品が生まれる瞬間や作者のその後に「実際に立ち会い」、文学への理解を深めていきます。そして、芥川賞とその時代背景にある日本の高度経済成長、民主主義、政治の変遷、都市と辺境、日米関係、ポップカルチャーやインターネットの台頭などを同時に振り返ります。
文学の意義やおもしろさ、日本の戦後史と芥川賞の関係、そして「人間と文学」の関係まで明らかにする「教養としてのエンタメ文学」です。
-------もくじ------
プロローグ 博士の家にて
第一章 石原慎太郎と太陽の季節
1956年 東京
第二章 大江健三郎と戦後民主主義
1959年 東京
1994年9月17日 東京
1994年12月7日 スウェーデン
第三章 中上健次と日本近代文学の完成
1968年 新宿
1970年 羽田
1980年 和歌山
1976年 新宿
第四章 村上龍と近代化の終わり
1976年 東京・新宿
1978年 東京国分寺
1987年 東京
第五章 80年代と視覚文化(ポップカルチャー)の氾濫
1977年7月14日 アメリカ・イーストハンプトン
1964年10月16日 東京・銀座
1963年3月1日 東京 阿佐ヶ谷
第六章 90年代と新しい小説家たち
1998年 東京神楽坂
2004年 東京有楽町
第七章 芥川賞はいかに創設されたか
1927年 東京
第八章 又吉直樹と日本文学の100年
1999年 東京・三鷹
⚫︎感想
芥川賞受賞作が時勢を反映しているため、
タイムスリップという形で時代背景や当時の受賞作家のエピソードをなぞりながら、変遷を知ることができる。会話形式で読みやすい。
戦後11年、石川慎太郎氏の受賞作からはじまり、作家になる前の村上春樹がやっていたジャズバーに村上龍と編集者の安原顯が訪れていた…などのエピソードなど、作家同士の関係も簡単に知れて楽しい。作家同士が影響を受けて、次なる新たな作品を生み出すという流れを感じられた。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『もし文豪たちが カップ焼きそばの作り方を書いたら』の著者による芥川賞入門書。
博士と少年がタイムマシンで過去に行って芥川賞受賞時の雰囲気を伝える、という内容でまずは石原慎太郎。
まず石原慎太郎から始まるのがとても良い。芥川賞創設から入るとそこでお腹いっぱいになってしまうし、慎太郎本人は知事として、さらに弟・ 石原裕次郎ももちろん有名ですから。
大きく取り上げられている作家は
石原慎太郎、大江健三郎、中上健次、村上龍、又吉直樹(敬称略)。時代の流れとして80年代、90年代、芥川賞創設時が取り上げられています。
大江健三郎、ノーベル賞受賞時に1回だけ読もうとして100頁でギブアップしたんですよね。懐かしい。再挑戦してみようかな。