あらすじ
待ち合わせの目印は、『ノルウェイの森』だった。
村上春樹、島本理生、森見登美彦、中田永一。
ふたりの間には、いつだって本があった。それなのに……。
2010年代のカルチャーを閉じ込めた、ピュアな恋愛小説。
大学の課題で読んだ村上春樹の短編小説をきっかけに、読書の面白さに気づいたタツヤ。調べるうちに出会ったのが、Twitterの読書アカウントだった。自由で楽しそうに本の感想をつぶやく彼らの中で、タツヤはフミカというアカウントの投稿に心惹かれる。初デートの渋谷。明け方の神保町。抱きしめ合った御茶ノ水――。
わたしたち、出会うはずじゃなかったんだよ。
感情タグBEST3
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タイトルに惹かれて手に取りました。タツヤがどんどん読書にのめりこんでいく様子が、かつての自分を見ているようでした。本当に先が気になって夢中になれる本に出会ってほしいな、という思いでお客様の問い合わせに答えています。
1番共感したのは、たくさんの名作があることが嬉しい反面、そのすべてを読むことはできない。その事実に私も呆然としますね。読みたい本は無限にあるけれど、その時に選んだ本を大切に読んでいこうと思います。
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大学の講義で村上春樹を読んだことをきっかけに、初めて本をちゃんと読み出した大学生。さらにTwitterを通じて本の世界にさらにはまっていく。
めっちゃ読みやすい。本読み始めの人も読みやすいと思う。
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登場する小説や映画は、2010年代後半に大学生だった自分にはまさにドンピシャで、過去を回想している気分になった。
作中で「本を読む人は、本を読まない人を見下している」との意見提示があるが、これはどうだろうか。決して、見下してはいないが、「本を読む人」、「本を読まない人」で無意識にカテゴライズしていることは否めない。そして、「本を読む人」というだけで、肩を組みたくなるくらいの親近感が湧く。
あとは、文章が軽すぎるという意見もありそうではあるが、この軽妙なリズム感はアリだと思う。
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本好きならきっとサクサク読める。
共感しかない!
私はTwitterが苦手で使ったことはないが、今はThreadsで読書好きさんとつながっている。
SNSが発達してなかった時代は、こんな出逢い方は想像もしなかったなぁ〜。
本好きという共通項だけで、すごく距離が近く感じるけど、実際に会ったりしたことはもちろんない。
でも、一歩踏み出してみると見える世界が違ってくるのかもしれないなぁと感じた。
村上春樹さんの本は苦手意識が強く、読まずにいたけど、早速「神の子どもたちはみな踊る」を買ってみた。
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さらさらと、すっと入ってくる物語。
大学生のタツヤが講義をきっかけに読み始めた「神の子どもたちはみな踊る」を物語の始まりに、snsを通じて本の世界が広がっていく。
本好きって、現実世界じゃあんまり出会えないし、好きなジャンルもそれぞれだから、なかなか価値観が合う!には至れない。下手すると、本を読まない人からは「すごいね」「偉いね」ととってつけたような、何も会話が広がらない評価を下される。
私も好きなジャンルが共通している人と、SNSで繋がっているからこそ、この2人の関係性は惹かれるものがあったし、羨ましくなった。
でも、それと同時に、好きなものだけを語り合う世界とは違い、異なる世界で生きてきた人と日常を共にすることの難しさ。そして、読書を通して異世界を覗く行為は、その人の中にちょこっとでも空きスペースがないと出来ないということ。
とりあえず、ノルウェイの森を再読しよう。
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本を読むときのワクワク感、読書との出会いや書店の楽しみ方、どれもこれもそうだよね!と言いたくなる物語だった。二人の出会いはツイッター、舞台は2016年から2023年。リアルに近くて文章も読みやすいのであっという間に読み終えた。
出てくる作家さんも小説も有名どころが多くて楽しい。読んだことあるものは共感したし、ないものは今度読もうかしら…と思ったり。実は村上春樹はその分厚さから1Q84に挫折し、それから手にしていないのだけど大人になった今読んだら違うかな?本があれば「そこ」で楽しむことができる、読書ってやっぱ最高なのかも。
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1時間半くらいで一気読みしてしまった…
帯の✨待ち合わせの目印は、『ノルウェイの森』だった。で即買い!
『ノルウェイの森』は大学生の頃読み心に残ってた作品…そして昔、『恋を何年休んでますか』というドラマで中村トオルと矢田亜希子が上下巻それぞれ持ってたのを懐かしい気持ちで思い出し…ワクワクが止まらないしページをめくる手も止まらなかった。
なんだか途中『花束みたいな恋をした』の記憶が蘇った。
色んな作品も作中に出てきて読みたい本がまた増えた…私の好きがたくさん詰まった作品に出会えて幸せ♡
続編が出たらいいなぁ…と期待を込めて。
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主人公たちと同じ年代ということもあり、そうだったなぁと懐かしく思いながら読みました。
新刊をお迎えするときの高揚感などはみんな同じ気持ちなのかもと思えて嬉しかったです。
2人かこの先どうなるか分からないけど、最後の終わり方も好きでした。
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読書にハマっていくワクワク感、誰かと感想を共有できたときの興奮、そこに恋愛もプラスされて青春を感じながら読みました。学生から社会人になることで生まれる生活環境と読書時間の変化、わかるわかる!ってところも多かったし、読みやすかったです。終わり方も好きでした。
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⭐️本読むふたり
ツイッターを始めた頃を思い出し、懐かしく読んだ。あったあったそういうこと・・・。エンディングがうまい!読書を介して育んだタツヤとフミカの関係性は決して色褪せない。村上春樹に始まり村上春樹で結末へ。久しぶりに村上春樹を読みたくなった。
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Twitterでの読書垢の恋愛を描いた作品がこの世にあるなんて…
大学生から読書をはじめて読書アカウントという世界を知った主人公。もう共感できる描写ばかりで。
終わり方は人に委ねられる形だが、これこそ読書垢での他の感想が知りたくなるように読者に投げらつけられたようなものなのかも。
主人公が同い年であるのも、感情移入しやすかった。
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読みやすかった。たくさん本のタイトルが出てきて、親近感というか、楽しかった。村上春樹は食わず嫌いで読んだことなかったので、読んでみたくなりました。
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内容にはそれほど触れないまま村上春樹軸で進行する設定。「神の子どもたちはみな踊る」を課題で読んだタツヤが、ノルウェイの森を手に取り、それをきっかけに本を読み始める。それより前の作品も読んだらしいが(タイトルのみ挙げられている)作中では騎士団長殺しからリアタイすることになる。本好きの彼女に導かれ、本を読む楽しみに目覚めた学生の読書ライフと、時を経て現在の状況が描かれる。
村上作品がメインになるわけではなく、当時の同年代の作品が、帯の文章より簡単に登場する。
「花束みたいな恋をした」のような展開になっているのだが、ここで村上春樹の新作登場。その感動を今一度彼女と‥
さくさく読めるけれど、この感じで読書案内になるのかな?挙げられているのは売れた本ばかりで、懐かしさはあるのだけれど‥
Posted by ブクログ
東京に元々生まれた大学生と、地方から上京して一人暮らしをする大学生。その間にあるものがこうも関係を拗らせる原因になってしまうこと、そこを理由としたことに東京出身の作者はその二者の間にある歪みを知っているのではないかと思った。
"ぼくは森のなかに迷い込んだのかもしれない。ノルウェイの森じゃない。読書の森に"
ここの表現が秀逸で好きだ。
あの2人はこれからどうなってしまうのだろう。
再会するのだろうか。それとも、もう別れたままなのか。
"本当は出会うはずじゃなかった"
Twitterを通して知り合った関係性を私も持っている。もしTwitterがなければ出会わなかったと考えると、あってよかったなと思う。でも、ない方がよかった出会いもあるのかもしれない。
主人公のように本当に本が好きな自信がない。
それでも本を通じて誰かと出会えることをたまに想像したりしながら、私たちは本を手に取るのかもしれない。
Posted by ブクログ
「世界のあちこちに散らばった本好きが、ツイッターを通して点が線となって繋がっているのだ。まるで星座のように。」
著者の菊池良さん(初めまして!)が、読者アカウントをやっている人に向けて書いたというくらいで、まだまだ日は浅いけど読書アカをしている私にピッタリだった!
大好きなインスタアカウントをやられている方の投稿を見て手に取ったというのも、さらにこの本を読むきっかけとしてピッタリでっ!!
最近久しぶりに読んだ、とってもとってもライトな小説だったんだけど、「たまには悪くない〜!キュンッ」と読んでいたら…
そうくるか。
「読書」で誰かと繋がるってどういうこと?を考えた。
本当だったら繋がれなかった人とも繋がれるのが、読書アカ。
あとは、ハルキ作品が色々出てくるのだけど、私のハルキ作品の中で一番好きな「騎士団長殺し」が、発売当時どんな感じだったのかを知れたのも面白かった!
そして「騎士団長」そこにもいたか!(笑)
長くて重い小説が大好きだけど、一旦息抜きにも良かった!
そして本が好きで改めて良かったと思えた!
「本界隈」にいれることが嬉しい♡