森永康平のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
タイトルだけを見ると、「MMTという理論が日本経済を救う」と読めますが、そうではなく、現在の日本政府の財政出動を渋る姿勢を憂慮して、その緊縮政策の対抗策としてMMTの考え方の一部は完全に否定するものではないという考え方を著した一冊です。全体的に、経済学初心者でもとっつきやすいように数式は殆どなく、第5章には経済の素人が頭に入れておいた方がよい経済学の用語も纏められています。第一によくMMTが間違われるのはMMTは、経済理論なのではないかということですが、そうではなく(Modern Maney Cheory)現代貨幣理論という貨幣の理論であると本書では説いています。
一章から現在の日本の経済状況 -
Posted by ブクログ
文化放送のラジオ番組で、康平さんが『昨日も親父のコメントのせいでコールセンターが鳴り止まなかった』と言っていたのを思い出しました。
卓郎さんは、言葉の選び方が大変に豊かですし、かなり偏ったお考えですが、信念、理念がブレないし、そういう考え方もあるなー、なんて思いながら読みました。
投資銀行の表現はクスッとしてしまった。
康平さんは、さすが今どきの方で堅実なお考え。
そして、お父上のことをちゃんと立てている。
どちらが正しいとかないですし、それぞれが思う考え、理念などを本にしたと思えば、有名な親子とも経済アナリストの話が読めるとても豪華な本だと思います。 -
Posted by ブクログ
「株価は大暴落する」と断言する父に、「そんなことは誰にもわからない」と慎重な息子。「投資銀行はロクでもない」と暴露する父に「彼らも所詮は普通の会社員」と理解を示す息子。「田舎暮らしこそ天国」と薦める父に「地方に住むのは簡単ではない」と諫める息子。「ロクに働かない富裕層の存在は不公正」と指摘する父に「格差是正よりも全体を上げていくべき」と主張する息子。斬新な考えで人を惹きつける父に、良識を諭す息子。子は親のコピーではない。信念も芸風も違っていい。「ここは賛同、それは違う」。それぞれを評価し、楽しめばよい。
息子氏が原発再稼働に理解を示しているのは残念であり、腹立たしく感じた。父が諭している放射 -
Posted by ブクログ
日本人は貯蓄に感じすぎているという意見が面白いと思いました。
何となく経済が回っていないのは将来への不安から貯蓄に回ってしまっているのかと考えていましたが、確かに日本は極端な夜警国家型というわけでもなく、それほどに社会福祉が悪いわけでもないのに貯蓄ばかりなのは、幼いころからの貯金はいいことという美意識が影響しているというのは納得感があります。
そして、海外では子供の頃から、自然とお金の使い方を学ぶとのこと。お金は使うものという思えば当然な考え方ですが、そのように教わってはこなかった気がします。
貯金・消費・投資・寄付の4つの使い方があり、貯金はあくまでその中の一つということです。ここで寄付が入