スチュアート・タートンのレビュー一覧
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おもしろかったです!いろいろな要素が混然一体となった物語に感じました。なにしろ、作者のタートンさんは3年かけて書き上げられたそうですから。わたしは事件を追うミステリーを主に楽しみました。
だから「あらすじ」は、翻訳者の三角和代(みすみ・かずよ)さんの「訳者あとがき」のはじめの所がよいと思いました。一部抜粋です。
「・・・閉ざされた島を舞台にしたクローズドサークル・ミステリー・・・未来×タイムリミットものだ。探偵に課された使命は―――人類を救いたければ、四十六時間で殺人事件を解決せよ。」(「人類」から「せよ」まで傍点強調)(P419)
SF的特殊設定の小説ですが、テクノロジー世界が滅んだ -
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ネタバレ4.6くらい。
イヴリン嬢は楽しく読めたが、海の悪魔は挫折した。これは面白いと聞いたので読んだら面白かった。最初はちょっと読み辛かったが。
最初は猿の惑星のような、エモリー達は猿で長老が人間、とか(身長差があるので)、長老が機械?いやエモリー達が機械?とか、考えていたけど、エモリー達は人造人間だった。HGウェルズのタイムマシンみたい。
名付けが結構意味深。
ニエマ→エニグマ?
エモリー→メモリーで記憶?
ジェームズ・モリアーティの響きにもちょっと似てる。
ヘファイストス→ギリシャ神話の鍛冶の神
テイアー→ギリシャ神話の女神(ティターン族)
セト→カインとアベルの弟でノアの祖先
など、結構連 -
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世界は黒い霧に覆われて滅亡した。その霧を防ぐバリアを張り巡らした島で三人の長老は100人以上の島民と暮らしているが……
度肝抜かれる特殊設定ストーリー!→
たまらなく好きすぎる!設定が!設定がたまらんのだよ!
正直「ミステリー」だと思って読むと消化不良が残るかもしれないが(関係者がほぼ全員記憶を無くしているので、事件も謎解きも全体的にふわふわしている)世界観を楽しんで読むなら最高に面白いと思う。
私はタートンのこの特殊設定詰め込み→
まくりの物語が大好物なので、今作も大満足。
過去二作が好きな人にはハマるのではないかと。
そして、読んですぐはハピエンだと思っていたんだけど、思い返すとハピ -
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鬼★5 終末ミステリーの決定版! 地球と仲間たちを大切にできてますか? #世界の終わりの最後の殺人
■あらすじ
90年前、巨大な陥没穴が大陸に現れ、大都市を飲み込んだ。その後、穴から黒い霧が流れ出して世界中を包み込んでしまう。世界は滅亡の危機に瀕していた。
最後に残された孤島では、100名ほどの住人と3人の科学者が住んでいる。その科学者たちの研究機関によって、霧を押し戻せるバリアをつくりあげていたのだ。
しかしある日、主任研究者であるニエマが殺害されてしまう。彼女の死によってバリアが解除されてしまい霧が徐々に孤島に迫ってくることに… バリアを再起動させるには犯人を見つけなければならない。 -
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ネタバレ事前情報もなく、何も考えずにタイトルと装丁に惹かれて読んだけど凄いなこれ!
人格?交代タイムループなんてもの良く思いつくな!
久しぶりに1日ぶっ通しで読んだし、興奮冷めやらぬうちにこれ書いてるのは深夜1時!
ポケモンスリープに勝ったのがこちらの本です!
いや、もう何も分からないまま始まって記憶喪失ものかな?と思いながら読み進めていって殺された瞬間の衝撃!
思わずページの厚み確認した。
まだこんなにあるが??
目が覚めるたびに貴様は誰だ!と登場人物欄確認し、終いにはノートに人物整理を書き出す。
ややこしいけど楽しい!
不自然に感じたところがどんどん理由が明らかになっていく時のパズルのピースがはま -
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終わり方が最高!
様々な思惑のある乗客、乗員を乗せた船舶内で起こる事件の数々…伏線が巧妙な本確ミステリー。まるで、マダミスのようでワクワクする。
傲慢かつ残酷な権力者の所業は、現代社会に通じるものがあり、(いもしない)悪魔の存在に恐れ、憎しみを募らせる人々の様子は、現代の排外主義を描写しているようで面白い。
また、女性が賢くイキイキと描かれていつつも、それは許されないという時代背景など…。謎解きだけじゃなくて、描かれているキャラクターや、プロット、巻き起こる出来事が社会派作品としても魅力的で飽きずに楽しめた。
そして最後の真相は………これは予想しなかった!
思いっきり騙されて、そして結末が -
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突如発生した黒い霧によって世界が滅亡。わずかに残った100名ちょっとの人々は「世界の終わりの島」と名付けられた孤島で暮らしている。島の「長老」として君臨する三人の科学者。
そしてある夜、長老の一人であるニエマが殺害される。そして住民は皆その夜の記憶を抹消されている。
SF色の強い、ある種の特殊設定なミステリでしょうか。あからさまに島に秘密があることを示唆されてってのがいかにもなSFっぽさがあって好き。最後に一気に真相が明らかになるのも気持ちの良いカタルシス。面白かったです。
ちょこちょこと「え?そんな話だったっけ?」みたいなものがないでもなかったんですが、自分が読み逃していたのか・・ -
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Posted by ブクログ
こんな特殊設定、よく思いついたなと。世界の終わりが迫っているというだけなら、そういう話はほかにもありそうなのだが、読んでいるうちに、疑問に思うことが出てくる。
この島では、百年以上も生きていて老人にもなっていない長老三人がいて、島の住人は長老を崇拝している。住人は決まった消灯時間でどこにいようと必ず眠りに落ちて、朝になると体が汚れていたりケガをしていたりする。まるで記憶がなく、催眠術のようだ。
そして60歳で必ず死を迎え、亡くなると子どもが補充されるようにどこかから連れて来られて、決まった人数に調整されている。もうすべての住人が本当に人間なのかもわからない。
その中で最たるものが、AIがす -
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Posted by ブクログ
触れると命を落とす謎の霧が地球を覆い、世界は滅亡した。最後に残った人々は、霧を防ぐバリアに守られた世界の終わりの島で平穏に暮らしていた。そこには3人の科学者と100名余りの住民がおり、エービイというAIシステムに管理されていた。ある日、科学者のニエマが殺された。しかもシステムによってバリアは解除され住民たちの記憶は消されていた。霧が到達する48時間以内にバリアを再起動させるには犯人を見つけなくてはならない。とんでもない設定のタイムリミットSFミステリ!
まず状況設定の説明に150ページくらい費やす。これが正直分かりにくいので理解に時間がかかる。エモリーという住民が探偵なのだが、一人称で書かれ