伊藤敏のレビュー一覧
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いやぁ、素晴らしい本であった。世界史を人な流れ、シーレーンや陸路に求め、
第一部のシーレーンでは、マラッカ海峡とホルムズ海峡とアフリカの角(ソマリ半島)を取り上げる。これはまさに現在のイラン戦争の背景となる歴史でありとても勉強になった。
第2部の北西回路は温暖化により利用可能となった北極海であり、トランプのグリーンランド発言の背景となるものだ。
第3部のアルプス交通路は、スイスの歴史とも言うべき内容であり、スイスが収容改革でも大きな影響を与え、現在のアメリカにも大きな影響を与えている。
第4項の巡礼交易路は十字軍に関する記述であり、この本を読んで初めて知ることがたくさんあった。十字軍を表面的になぞっただけではその後の世界史がわからない。
第5部のシルクロードは、アフガニスタン史とも言うべき内容で、なぜ大国がこことかかわって常に挫折している理由がよくわかった。
第6部の内陸交通路はラオス史とも言うべき内容で、むちゃくちゃ面白い。
第7部は大河と資源というテーマであるが、コンゴ史だ。現代のアフリカが抱える問題の深層がわかる。
現代を理解するのに必読の書だと思いました -
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世界史を勉強するなら、まずこの本を読むべきでしょう。
中身は、大きく3部で構成されています。
第Ⅰ部では、時代を、古代、中世、近世、近代の4つの区分に分け、それぞれの時代での出来事の概略が書かれています。ここで、世界史の骨格を掴むことができます。
第Ⅱ部では、各時代が何なのかが解説されています。例えば、中世はヨーロッパのみの時代区分であり、それはキリスト教と地方分権がキーワードとなると書かれています。「何それ?」という疑問に対して丁寧な説明がなされています。
第Ⅲ部では、各時代区分での重要な事柄についての解説があります。例えば、古代では帝国主義がキーワードとなるのですが、そこでは「帝国がなにをすべきか?」の問いに、「道路を造ること」が重要だとの回答があります。そして、それがなぜなのかについて分かりやすい理由が書かれています。
新鮮な内容が多く、飽きることなく、最後まで一気に読み終えることができました。この本をベースに他の世界史の本を読めば、その内容が理解しやすくなり、考える力がつくようにも思います。 -
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深読みかどうかは分からないが、切り口を変えることで新たに見えてくることも多々あり、いろいろ学び考えることの多い読書体験だった。大航海時代は十字軍の延長線上にあったということも新鮮な驚きだったし、それゆえ「布教と異教徒の殲滅」という大義があり、新大陸で搾取と虐殺が横行したことも納得できる。ラオスやコンゴという、普段全く耳にすることにない国々の説明も興味深かった。通底するのは権力を握った人間の飽くなき利益追求と冷酷さである。欧州列強のアフリカ全土分割や奴隷貿易の成り行きなどは、吐き気がするほどの醜悪さだった。結局人間の本質なんてこんなものなんだろう。
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Posted by ブクログ
普段あまり触れないような、「深読み」な世界史で、面白かった。第一部は、いま話題になっているシーレーンのチョークポイントの話題で、マラッカ海峡、ホルムズ海峡、アフリカの角たるソマリアの解説だった。以降、北西航路、スイス、十字軍からの東方植民、アフガニスタン、ラオス、コンゴなど、なかなかニッチなラインナップで、新鮮だった。読んでいて至る所にポルトガルが出てきており、ポルトガルの影響が思った以上に強かったんだと感じた。
内容の詳細を充分に身につけるのは、もう少し修練が必要かもしれないが、一度触れておくことで世界の見方が少し変わるかもしれず、今回この本を読めてよかった。
あとがきのところで、筆者が、「「わからない」ことを単純化に求める」のではなく、「複雑な事象を複雑なまま受容する」姿勢が大事だとつづっていたのも、印象的だった。 -
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ネタバレ世界史の学び直しに。
地図からという点に惹かれて手に取った本
メモ
・神聖ローマ帝国はドイツフランスイタリアにまたがるエリア
・フランス革命が各地に波及
・水資源の豊かな地域に人口が集中し、文明形成が促された
・城壁の有無がむらと都市の違い
・領域国家 都市国家連合
王に任命された官僚が政治を行う仕組みが領域国家
・王国はほぼ単一民族、帝国は他民族国家
帝国ではほぼ必ず交通網の整備が行われる
・史上最初の世界帝国とされるのがアッシリア帝国
・帝国と国際商業の繁栄は、相互依存が強まることで国家の衰亡にも結びつくように
・近年におけるヨーロッパとはローマ・カトリック圏とほぼ同義
・近代は科学と中央集権の時代、近世は中世との過渡期
・大航海時代に真っ先に乗り出したのがスペインとポルトガル
・銀により価格革命が。貨幣価値が下がるように。
国際分業ももたらすように
西ヨーロッパに富が集まる構造に
・フィリピンはアジア貿易の受け口。マニラを介して中国から物産を輸入。
メキシコも同じくマニラとを結ぶ中継地点
スペインはヨーロッパの中では立地が良くなくネーデルラントに運んで商売をしていた。そのためにスペインを凌ぐ繁栄をすることに
スペインは財政難が当たるとネーデルラントに、重税をかすことに。ネーデルラントと80年戦争。ユトレヒト宣言により連邦共和国が
・絶対王政も中央集権に向かう通過点 -
Posted by ブクログ
ネタバレ『新もういちど読む山川世界史』を読みながら、「同時代性や空間的広がりの分かる年代ごとの地図が欲しい」と思うことが何度もあり、地図を自作しようかと悩んでいたところで書店に置かれている本書を見つけ、パラパラとめくってすぐに購入を決めた。
読む前から分かる本書の特徴はなんと言っても図の多さ。100枚を超える地図や模式図が載っている。歴史の原動力を交易だとして、人と物の移動を軸に地図を使って歴史を見ていく本書の考えも独特で面白かった。
ただ、他書に比べて扱っている地域や内容が大きく偏っているので(;中国史はかなり省かれ、東〜東南アジアは近代以降の植民地化されてからしか触れられない。インド史もまるっきり抜けており地図の端に王朝名が載るくらい。アフリカ史も無い。後半の内容はほぼヨーロッパ史と言って良い、というありさま)、本書だけで歴史を学ぶというよりも他の書籍で学んだ時系列の一貫した世界史を違う視点で見る目的で読む方が良いと思った。
他書ではなんとなく眺めていた 発展/衰退 していく都市・国家の並びや、地域内外の国家の関係と動きが、本書の視点によって意味を持って理解できるようになり、本書帯の『面白くて忘れない』知識となるだろう。つながりを知ることで、今まで興味の無かった国や時代をより深く知ってみたいというモチベーションになるかもしれない。
地域の偏り以外にも本書の弱点というか足りないなと思う点がいくつかある。
国家・地域間の交易にはよく注目しているが、文化史も科学史もないので交易により文化が混じり合う様は分からないし、この文化面の薄さゆえルネッサンスや啓蒙主義のような中世と近世を分ける出来事も欠落している。また、本書のテーマからどうしても「カネ、モノ、カネ」になりがちで教養としても浅く、偏る感じも受ける。
『地図を読み解く』と謳いながら、地形や気候に関しては触れられていないのも物足りないと感じる。世界史を学ぶ際は、ヨーロッパや中東、インド、東アジアと地域ごとに大別して歴史をまとめるが、その地域を区切っているのは地形や気候にある。文化が混じり合わない境界となる場所や、逆によく混じり合う場所はこの地形的な影響が大きい。基礎的な知識としてどこかで扱っても良かったのではないかと思った。
古気候の知識も完全に抜けている。技術や知識が未発達な古代は気候変動が文明に及ぼす影響が極めて大きい。人口が増え、農耕技術がある程度発達した中〜近世期でも、太陽活動の低下などによる小氷期によって世界各地で飢饉が続き、戦争だけでなく西洋では魔女狩りのような社会の不安定化にもつながっている。古代なら文明が崩壊し人々が離散するほどの影響を受けうる。
地理学ならば現代の気候帯を知れば良いが、数千年の時間軸で見る世界史は気候帯や全球的な気候の変動が無視できないものになってくる。なので、特に古代の記述は気候を無視したせいで違和感を覚えるものがいくつかある。
オリエントに関する記述は当時の気候を無視しているせいで妙なことになっている。『砂漠ばかりの乾燥帯』というのは現在の気候帯での話で、最初期の文明が生じた頃はまだ氷期の名残のために地球は全体的に寒冷で、赤道付近くらいしか温暖な住みやすい場所がなかった(;当時の中東はまだ過度な乾燥もしていない「乳と蜜が流れる地」)。そのため低緯度地域に人口が密集しやすい環境にあった。そのなかでも土地が肥沃だったり、洪水によって定期的に豊かな土壌が供給される(;農業技術が未熟で土壌の改善ができないため)大規模河川の河口域がとくに人口の増加を果たしやすかった。ということだろう。
前12世紀頃の大規模な気候変動も無視されている。グローバルな経済の連鎖的な破綻が起きる前にオリエント全体で広域的な気候の変化が起きている。経済に解釈を引っ張られ過ぎている。
3世紀の危機についても上記と同様。小氷期のような寒冷化が全球的に起きた事が最初の引き金にありそう。この時期、記録の残っているローマや中国では不作となっている。この時期の遊牧民の移動の玉突きも無意味には起きない。強い民族が条件の良い土地へ移る事で大移動の玉突きが起きるはず。一国の崩壊で大きなつながりが瓦解するのではなく、広域的な不作のため全てが似通った時期に倒れたと見るほうが理にかなっている。
古代については農作物の品種改良、農機具、農法という点で劣っているので気候変動が大きなパラメータになっている。交易だけで無理に解こうとすると解釈に違和感が生じる。
そんなことを考えながら、古気候に年代測定、経済学に農学、建築学に医学もと、世界史は総合科学だなと感じると共に、主に不自然だと思った箇所が序盤に集中している(;後の年代になるほど本書の着眼点や説明はわかりやすく面白い)ので、導入にちょっと失敗しているのではないかと思いながら読み進んだ。
以下はよかったと印象に残っている部分の羅列。
最初に面白い視点だなと思ったのはフェニキア人の交易路と錫の産地を絡めている部分。歴史を地理の視点で見ている。地中海沿岸の都市をただ闇雲に結ぶのではなく、イベリア半島、グレートブリテン島へ向けて中継地をつないでいるように見える。それを理解するだけでも古代の交易が冒険的なファンタジックな側面だけでなく、経済的・戦略的に考えられた現実的なものだと実感できる。
民族の移動が非常にわかりやすかった。
ローマ末期のゲルマン人の大移動や第二次民族大移動は現代まで続く国家や民族的な境界の元が形成された大きな出来事であるが、流入する年代が少しずつ異なり、様々な民族が異なる位置に入ってくるので煩雑でわかりにくい。本書ではこれをうまく整理し、地図上で表現しながら順次説明することでわかりやすく示せていると思った。
十字軍の経路で見る中世ヨーロッパの水上交通偏重も面白い。
ヨーロッパでは現代でも河川が物資の重要な運搬手段であるが、「ローマ時代の道路網が廃れて使い物にならないから河川に頼らざるを得ない」というのがその根底にあったのは知らなかった。ローマのすごさとそこからの中世期の文明レベルの後退(;日本人では理解できない、ローマ帝国がヨーロッパ人の心の中で特殊な地位を占めている理由でもあろう)を感じる。この道路網の衰退で、(本書の内容ではないが)中世のスイスが傭兵として”血の輸出”をするしかなかった理由も納得がいった。
地図情報が加わることでヨーロッパの沿岸の都市が、北部(:ヴァイキングの入植)と南部(:地中海の交易路)で、形成・発展の意味合いが異なっているのもよくわかった。
大交易時代、スペインの繁栄はわかるがスペイン領ネーデルラントの発展がよくわからなかった。北海周辺においては地の利があるが、地中海貿易はスペイン本国の方が近い。なぜフランドル地方だけが飛び抜けたのか、その辺りの経済的な重みの遷移が(本書には珍しく)わからなくなっている。
ブランデンブルク辺境伯が領土を拡大し、辺境伯領からプロイセン王国へと発展していく様子は地図と合わせることでわかりやすい。神聖ローマ帝国は非常にわかりにくい歴史をたどっているので、この末期からドイツ帝国へと遷移していく過程をわかりやすく、上手く説明できていると思った。
近代に入ると10年程度ごとに地図を描くので、ナポレオン1世が活躍する19世紀前後のヨーロッパの変動をよく理解できる。
広域の地図を使ってイギリス、ロシアの思惑を詳しく解説することで20世紀に向けての列強の動きや狙いがわかり、現代へ向けての流れを掴みやすい。
この大きな流れを理解することができるので、世界大戦以降の現代史もわかりやすいものとなっている。 -
Posted by ブクログ
最近はネットで本を取り寄せることが多くなりましたが、本屋さんで新刊を見て回ることも楽しみの一つです、歴史と地理の好きな私にとっては、ピッタリの本を見つけました。
ここに書いてある情報や地図には、高校の時に習った教科書に書かれていることかもしれませんが、解説付きで世界中(特に欧州)の国境がどのように変化してきたのか、それはどんな事件が契機となったのかが理解できて楽しかったです。
以下は気になったポイントです。
・青銅(銅・錫合金)は加工しやすく銅よりも硬く武器として需要が高い上に、青銅は出来立ては「眩い黄金色」をしていて儀式用具としても需要が高かった、錫は産地が少なく戦略的価値は今日の石油に匹敵する、錫の産地は、イベリア半島とイギリスのコーンウォール半島であり、フェニキア人はこの錫の産地までの海上貿易網を拡げて、錫の提供を独占して地中海貿易の支配者となった(p39)
・前1200年に旱魃や地震によりヒッタイト王国の内部崩壊が始まり、これにより貿易相手であったエジプトやミケーネ(ギリシア)の商取引が不振、大国の衰退は周辺民族の台頭や移住を促し、海の民など諸民族の移動が始まった、現在のリーマンショック(p45)
・大運河は中国における物流の大動脈として機能する、北宋(開封)南宋(臨安=杭州)元(大都=北京)明(南京→北京)清(盛京→北京)以降の王朝の首都がいずれも大運河沿線に位置する都市に置かれる(p71)
・古代末期、欧州と呼ばれる地域は、南北で2分されていた、南は「ローマ帝国」北はゲルマン人が割拠していた、ローマ帝国の北の国境となっていたのが、ライン川とドナウ川である(p89)西ローマ帝国は476年に滅亡するが、西ローマ皇帝が「空位」になったと見るべきもの、東ローマ帝国(ビザンティン帝国、首都=コンスタンティノープル=イスタンブール)として1000年にわたって命脈を保つ(p91)800年のクリスマス、カールは西ローマ皇帝に戴冠され、西ローマ帝国が復活するが、かつてのそれとは全く異なる(p95)
・ゲルマン諸国で例外的に長期政権を築いたのは、フランク王国であった、王国の建国者:グローヴィスがローマ系住民が信仰するアタナシウス(ニケイア派)に改宗し、教会の聖職者を官僚(読み書きのできる人)にして、官僚制(徴税システム)を確立したことにある(p92)
・カール大帝の西ローマ帝国では、キリスト教(教会組織)を国家運営の中核に据え、キリスト教を布教することでローマ帝国以上に多様な民族を吸収・拡大することを可能にした(p95)ECSC(欧州石炭鉄鋼共同体)の加盟6カ国(仏伊西独蘭べル)は、カール大帝の西ローマ帝国にほぼ合致する(p96)
・ヴァイキングは3つに大別される、1)デーン人(デンマーク)、2)ノール人(ノルウェー)、3)スウェード人(スウェーデン)(p100)ルーシ(東ローロッパのスラブ人)は南部に進出し、キエフ・ルーシ(キエフ大公国)の成立となる、ドニエプル川を中心とした水上貿易で繁栄し、北欧と東ローマ帝国を中継した交易路は「ヴァリアーグ(北欧人)からギリシア(東ローマ帝国)への道」と称された(p101)
・ローマ帝国の東西分裂は、キリスト教圏の分断も招く、ローマ教会がフランク王国という協力者を得たこともあり11世紀に東西両協会は分断したとみなされる、ローマ教皇を頂点とするローマ・カトリック、小ンスタンティノポリス総主教を頂点とするギリシア正教、あるいはその影響を受けた東方正教が確立する(p103)エルベ川が東と西欧州の境界となる(p104)
・中世都市を象徴するのが、中央広場(=市場)と城壁である、城壁は外敵から身を守るだけでなく、城壁内に居住する市民は、都市という共同体においては相対的にエリートに位置する人々であった、正式に市民とみなされたのは、都市貴族・富裕な商人、そして手工業者ビルドの親方に限られ、彼らは市参事会への出席が認められた、のちに「ブルジョアと呼ばれるようになる(p111)
・中世とは、キリスト教・地方分権の時代、近代は、理性(≒科学)と中央集権の時代、近世とは、中世から近代に変容する時代である(p119)
・15-16世紀当時の欧州人にとって「インド」はアジアと新大陸の両方を指す言葉になってしまったので、本来のアジアはヨーロッパから見て東寄りに位置するので「東インド」、新大陸は西寄りに位置するので「西インド」と読んで区別することになった(p123)
・当時の貨幣は銀であった、銀の増加は貨幣量の増加になり、貨幣価値が下がり物価が上昇する、欧州では100年にわたり上昇を続ける、これを価格革命という、その原因には銀の流通量増加のほかに、人口急増説もある、人口の増加に対して作物などの生産が追いつかず、物価上昇を招いた(p125)
・16世紀のスペイン国王カルロス1世は、神聖ローマ皇帝(=カール5世)となり、オーストリア・ネーデルランド(今日のベネルクス3国)・スペイン・イタリアを継承した、退位した時に、長男フェリペ2世にはスペイン、ネーデルランド、新大陸、弟のフェルナンド1世には、神聖ローマ皇帝位とオーストリアを承継させた、これにより、スペイン・ハプスブルク家と、オーストリア・ハプスブルク家に別れた(p130)
・神聖ローマ帝国は、カトリック領邦とプロテスタント領邦の対立が続き、ついに17世紀に大戦争を引き起こす、これが30年戦争である、1648年にウェストファリア条約が結ばれて終結し、欧州における主権国家体制が確立した、各両方のがみな完全なお主権を手にして、神聖ローマ帝国は集権国家ではく、国家連合体としの役割が顕著になった(p140)
・オーストリアは17世紀末に、スペイン・ハプスブルク家が断絶すると、ハプスブルク家唯一の根拠地となる、17世紀末にオスマントルコ帝国との大トルコ戦争に勝利したことで、ハンガリーを得る、同君連合でありオーストリアによる他領域の一元支配では決してなかった(p143)
・ロシアでは、イワン3世が、ジョチ・ウルスからの独立を果たし、モスクワ大公国となる、イワン3世は滅亡した東ローマ帝国の継承者を自認して、東ローマ皇帝号(カエサル)から転じた「ツアーリ」という君主号を名乗った、首都モスクワは、ローマ、小ンスタンティノポリスと並ぶキリスト教会の中心地として「第三のローマ」と名乗った(p144)
・徴兵制は、ジロンド派政府(ブルジョア支持)が発令した時は国民の強い反発があったが、後に正式に徴兵制として制度化された、革命政府は、参政権を得るには、その見返りとして兵役を果たすべし、とした(p165)
・ドイツ領邦を実力で制覇したナポレオン(1805)は、中瀬以来の神聖ローマ帝国を解体し、代わって「ライン同盟」というドイツ国家の連合体を組織した(p168)1815年にウィーン体制となったとき、ドイツ連邦という国家連合体が組織された、従来300あったドイツ領邦は、35の君主国と4自由都市(=主権を保持した都市国家:ハンブルク、リューベック、ブレーメン、フランクフルト)に再編された(p173)
2025年3月4日読破
2025年3月5日作成 -
Posted by ブクログ
代ゼミ講師である著者がわかりやすく世界史のコアイメージを書いたもの。
第1部:通史
第2部:時代区分の概説
第3部:テクノロジーや思想が歴史に与える影響
のようになっています。
世界史に慣れていない人は、第3部から2、1部へと逆から読むといいです。
世界史は、日本史と違って、エリアが広いし宗教別(キリスト教、イスラム教、仏教&儒教)に歴史が語られるので、捉えにくさがありますよね。
本書は、それぞれの時代とエリアのコアイメージをつかもうとする良書だと思います。星がひとつ少ないのは、第3部を多くしてもらえるともっと楽しく読めたと思うので、その分です。 -
Posted by ブクログ
世界の歴史や現代に至るまでのパワーバランスの仕組みを地理の観点から考察する図書。取りあげられたテーマは以下の7つ。
①シーレーン…マラッカ、ホルムズ海峡とアフリカの角
②北西航路…北極海を使った航路の開発
③アルプス交通路…スイスの歴史
④巡礼交易路…十字軍の騎士団
⑤シルクロード…アフガニスタンの歴史
⑥内陸交易路…ラオスとベトナム
⑦大河と資源…コンゴ
わたし的には
①作興の中東情勢とソマリランド(高野先生の著書)の世界が読める!
④十字軍の歴史だ!!
⑦こないだ読んだジェノサイドの舞台だ!
と気になるテーマがあったので購入。
確かに興味深くは読ませていただいたのですが、現代近くになるとよい感じなのですが、そこに至る中世以前の部分がひたすら名前と国名が並ぶ感じでなかなか頭に入ってこない。。著者先生は予備校講師のようなのできっと初心者にもわかりやすく頭に入りやすく書いてるに違いないと過度な期待をしてしまったか。。ある程度、事前の知識があった①④⑦は頷きながら読んでたんですが、予備知識のないところは正直しんどかったです。
わたしだけの感想かもなので話半分くらいで捉えていただければと思います