工藤純子のレビュー一覧
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児童文学作家5名によるリレー小説シリーズ。
短編集なのでサクサク読めた。作家さんそれぞれによるお話の個性があって、書き手が異なるとこうもお話の持って行き方が変わるのかと興味深い。ただ、前のお話で登場していた人物や事象が次のお話で出てくるので、全体的にお話がうまくつながっていて、同じ世界観を共有しているのがわかる。
どのお話も共通しているのは、主人公たちが猫に導かれてブックカフェに辿り着くこと。そこでは、お客さんその人にあった美味しいお菓子と飲み物が出され、飲み物を飲み終わるまで蔵にある本を読むことができる。
一番好みだったのは断トツで『呪いの行く末』。『バッドエンドのむこうに』も面白かった。 -
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児童書に関する本はだいすきで、
短編集でしかも図書室!ということで手に取ってみた。
色々な作者さんのお話が入っていて、
でも茜色の貼り紙や髪の長い女の人は統一されていて。
次はどんな展開になるのかな?とワクワクしながら読んだ。
好きだったのは、
妖怪食堂は大繁盛/廣嶋玲子
やり残しは本の中で/まはら三桃 かな。
妖怪食堂の親方の親方っぷりが好きだった。
やり残しは本の中での、樹のスポーツバカのような
まっすぐな生き方も素敵だったし、
憎悪に駆られた王様の話はよくあるよなぁ〜と頷きながら読んだ。
他の話も読んでみたくなった!
最後の対談で、著者の方々が読んだ本も載っていたり、
物語を友達と交代で -
Posted by ブクログ
「ブラック校則」というものが世間で話題になってから少し時間が経ち、社会の注目度も下がってきているような気もします。
もちろん、それぞれの学校に個別の事情や歴史がありますから一概にパッと見た印象だけでその是非を論じることはできない部分もありますが、その校則で様々な規制を受ける生徒自身がその校則の意義や必要性について考えることが必要だと思います。
指導する教員も「校則で決まっているから」という理由で、指導される生徒も「校則は守らなければならないから」という理由で、それぞれが思考を停止させて無批判に状況を受け入れてしまっている現状は、「それが社会の常識だから」「政府が決めたことだから」と社会の様々な -
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表紙とタイトルに惹かれて読んでみた。
仲良しだったはずの5人。
颯斗が他のメンバーをけしかけて、清也のランドセルに金魚のエサを撒いたのはちょっとしたいたずらだったはず...。
でも、本当にただの悪乗り?悪意はなかった?
6年生という微妙な立ち位置は、自意識と自立、親からの干渉などエネルギーとストレスの間に身を置き、ともすればあらぬ方向に走り出してしまう。
颯斗も走り出してしまった自分の行動を抑える術を、まだ知らなかったのだろう。
そんな彼を受け止める誰かがいれば、もう少し早い段階で止めることができたのかもしれない。
けれど、頼りなかった担任も、葛藤しながらも傍観していた連も変わり始める。
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Posted by ブクログ
令和6年光村4年下の巻末この本読もうに掲載される本なので、読んでみました。
主人公は一年からずっと「できる」(ふつう)の評価しかない、真ん中の四年宮永朝陽。担任は橋本健太(ハシケン)先生。朝陽が通知表のことを考えはじめ、友達や何人かで先生の通知表をつけようと考えたり、そもそも評価って何だろう?と悩んでいたら賢い姉から絶対評価と相対評価を教えてもらったりします。途中まではわりと予想通りな展開ですが、最後にいよいよ通知表の発表のあたりは、色々考えさせられたり、大人目線だからかもしれないけど、かなり共感して、心動かされました。
工藤純子さん、恋する和パティシエール位しか読んでない。ぐるぐるの図書室な