坪田侑也のレビュー一覧

  • 八秒で跳べ

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    ネタバレ

    バレー部の景と、美術部の綾。全体的にはバレー部のお話だけど、2人の出会いとやり取りが、それぞれの殻から飛び出すきっかけになる。綾が描いた漫画に出てくるセリフ『この部屋もこの街も、私にとって切っても切り離せないもの。だから、私はどこへも行けない』をどう捉えるか。本を読むたびに、響く部分が違うように、人が「ここ」と見つけた部分について、自分も考えるのは面白い。
    八秒で跳べの8秒が何か、そして、私もちょっとした隙間の時間にどう頭を使えるかが本当に大事なんだなと感じた。

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    2025年09月27日
  • 八秒で跳べ

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    部活(スポーツ)、恋愛、友情。いかにも青春、な要素がギュッと詰まったエンターテイメント。怪我でバレーボールから離れた主人公が、ライバルや、同じようにスランプから漫画を描くことから遠ざかった少女との交流を経て、「なぜ自分はバレーを続けているのか?」を自分なりにつかむ過程は、爽快。ラストでバレーボールの試合勘を取り戻す主人公の、体と心の動きを細切れのように描く描写は「来た来た来たぁぁぁ!」と叫びたくなるような快感。

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    2024年10月30日
  • 八秒で跳べ

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     もしかしたら、もっとスッキリと、巧みに書くことはできたかもしれない。また、もっと感動的な続きがあった方が良い気もする。でも、それはきっと薄さも感じさせるだろう。
     もどかしさやぎこちなさが、高校生バレーボーラーのリアル。

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    2024年09月25日
  • 八秒で跳べ

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    高校2年生の男子バレーボール部員が主人公。
    彼らのやりとりや彼の繊細な心の動きがとってもリアルで、ぐっときました
    中高バレーボール部で現役大学生という著者だからこそ、こんなにリアルに描けるのだろうな。
    クールな主人公の気持ち、感情の変化がとてもよかったです。

    高校大学とアメフト部だった長男、小学校から高校まで野球をしていた次男、
    彼らも熱いタイプではなく、特にクールな長男には何度も「やる気あるの?」とイライラしてしまったほど。
    けれど彼らにもそれぞれ思いがあり、こんなふうにチーム内での立場やチームメイトとの関係、いろいろな葛藤があったのだなと改めて気づき、胸が痛みました。

    高校生の部活、そ

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    2024年09月20日
  • 八秒で跳べ

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    ネタバレ

    醒めてる、というか、アツくはなれない高校生(まぁふつうそんなもんでしょう)、でも、日々なにかしら気になることはあって。
    なかなかにもどかしい展開ながらも、一気読み。

    自分にとっての会心の一瞬、それが心をアツくし、そこにまつわる思いが、自分にとって「切っても切り離せないもの」になる。

    部活でも、その他のことでも(大人だったら、仕事でも、趣味でも、、、恋人とかでも?)、私なんでこれを続けてるのかなー、これじゃなきゃダメなわけじゃない、最近なんだか面白くないし、辞めて別のことするのでもいいはずなんだけど?、とか、思うことは、ある、と思う。

    自分にとって、これは、切っても切り離せない、と腹を括っ

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    2024年04月07日
  • 八秒で跳べ

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    八秒というのはバレーボールのラリーとラリーの間の時間らしい。その時間で次のラリーで起こる可能性を考える。中高とバレーに向き合ってきた選手たちの熱い青春物語。ミーティングの場面では涙がこみあげてきた。

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    2025年06月18日
  • 本格王2025

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    ネタバレ

    それ目的で買い、彼の短編と解説部しか読んでいないため、白井智之の「誰も読めない」だけのレビューです

    作品自体は先行して
    「もの語る一手」講談社刊 アンソロジー
    に掲載済みだが、購入を迷っていたところだったので安価なこちらは有難い

    ストーリーは
    プロ棋士が対局中に拉致され、ある男に冤罪を証明して欲しいと頼まれる
    彼の正体は、弟子を取らないポリシーがかつて一度だけ揺らいだ、将棋イベントで出会ったことのある家庭環境の思わしくない少年だった

    現在と過去の対局シーンや駒の動きが本気めで描写されているし、ミステリー要素にもゆるく絡んでくるので将棋が全くわからないという方には読みにくいかも

    有名な戦

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    2025年06月13日
  • 八秒で跳べ

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    「八秒」、
    バレーボールではサーブの際に主審がホイッスルを吹いてから八秒以内にサーブを打たないと相手の得点になり、サーブ権も移動します。

    明鹿高校男子バレー部 宮下 景は、春高予選直前に怪我をしてしまう。
    この怪我によって、バレーボールとの向き合い方が分からなくなってしまった景。
    これまでは、何も考えなくても自然と体は動いていたのに。

    景の怪我のキッカケとなったのは隣のクラスの真島 綾。
    景の怪我の責任を感じ綾は「罪滅ぼしをさせて」と申し出る。

    このことで景と綾は連絡を取り合うようになる。

    そんな綾にも向き合い方が分からなくなっているものがあった。

    怪我によってレギュラーからも外れ、

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    2025年01月27日
  • 八秒で跳べ

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    目の前のことを淡々とやってきた主人公が、怪我をしたことによって部活について考えたり、自分以外の人のことを考えたりして、少し成長していく。高校生の時の何者でもない自分を見つめて、何かを得たいと思うそんな悩み多き時代の話。最初、主人公があんまりにも何も考えてなくて心配になったが、少しずついろいろ考えていく様子が丁寧に描かれていて等身大の年齢の作者が書いた感じが良かった。

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    2024年11月24日
  • 八秒で跳べ

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    誰かに強制されたわけでもなく、義務でもないのに辛い練習をこなしながら打ち込む部活。
    楽しいことばかりじゃないし、なんでそれをするのかあらためて考えてみたら、明確な理由なんて見つからない。
    でもやめられない。人間の業みたいなものなのかも。
    主人公のモヤモヤしっぱなしの気持ちの動きが若者ならではって感じですごくリアルだった。
    チームメイトやクラスメイト、家族、いろんな人が登場するけど、どの人もしっかりキャラがたっていて、読んでいてとても楽しい一冊だった。

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    2024年09月22日
  • 八秒で跳べ

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    なるほど〜
    こういう感じか〜
    と、私も思いましたよ、Manideさん

    ストーリーの中心は高校男子バレー部
    主人公は、ちょっとクールな高二男子
    熱いバレーボールの話でもないし
    楽しい高校生ライフの話でもないし
    眩しすぎない、爽やかすぎない
    最近の高校生の現実に近い感覚なのかな

    主人公の男子はバレー部レギュラー
    春高予選前に女子との思わぬ接触事故?で足を怪我してしまう
    一ヶ月程のリハビリを経て練習に戻った彼に見えてくる物
    好きだから続ける
    夢中になる事を得る
    バレー部でなくても納得できるストーリー
    八秒の意味は初めて知りました
    私もまだまだだな

    今回男子バレー代表入りの宮浦選手は、熊本出身

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    2024年07月12日
  • 八秒で跳べ

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    読み始めはちょっと青くさい感じの文章で若者向けかな〜と思ってなかなか進めませんでしたが、なんとか読み進むうちちょっとずつその青春の世界に入り込んでいけました。(ハイキュー‼︎を読んでバレーの知識が多少あったのもよかったかも)
    高校生の話ですが、そこからちょっとだけ上の年代の方達が読むといろいろ瑞々しく思い出されてもっと共感できると思います。私は歳をとり過ぎた(汗)

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    2024年06月30日
  • 八秒で跳べ

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    ネタバレ

    部活に対しての熱量の違いのせいで仲間たちとすれ違う感じを思い出した。主人公の景は怪我をしてる間に中学からのチームメイトで、部活を辞めるつもりの北村にレギュラーを奪われそうになる。投げつけた不用意な言葉に返された言葉。外に出て走る。休んでいる間の漫画でスランプの真島綾、異性との関わりが、不器用でもどかしい。部活以外の友人の浦井。真島の友人長谷部もいい味出してた。他校の和泉の八秒間で考える話は景には腑に落ちたのだろう。他人のひと言が心に響き影響されていく。この感覚だ。梅太郎や遊晴とは違う景のバレーだ。ザ、青春

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    2024年06月16日
  • 八秒で跳べ

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    突然、今からウン十年前の部活時間の空気が蘇りました。先輩たちとの言葉のやり取り、同学年の誰がレギュラーに選ばれるかのの心の揺れ、他校の選手とのわずかな交流、合宿所の食事、帰宅部のヤツらとの会話…そして、なによりも「なんでこの部活やってるんだろう、オレ…?」という自問自答。ちょっと自意識過剰気味でモヤモヤモンモンしていた、あの時代の缶詰を開けられたような感じです。この本は21歳の医学部生が第二作として書いた本ということで著者のインタビューから手にした本ですが、まさに直近の自分ごとをフレッシュパックした作品なのでしょう。そのインタビューでも「王道青春小説」と評していましたが、青春のど真ん中は半世紀

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    2024年05月19日
  • 八秒で跳べ

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    バレーボールでの8秒と言ったら、普通サーブを思い浮かべるけどそういうことか。
    慶應大学でバレーって柳田君の後輩だと思ったら、対談も対人も、いいなぁ。
    本の帯に高橋藍選手のコメントがあったが、本人も同じような経験があったと知りなるほどね、と。
    部活やっている人がみな熱いわけじゃないし、でも特別冷めている訳じゃでもない。共感できる人多いんじゃないかな。

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    2024年05月17日
  • 八秒で跳べ

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    ネタバレ

    んー・・・星4よりの3?
    前評判が良すぎて、期待しすぎたかもしれない。

    読みながら、蓮見恭子さんの『人魚と過ごした夏』がチラついたが、こちらの方が感情が重く、表現が少し大人で、読むのを諦めるのを引き留めてもらえた。『ハイキュー!』と呼ばれる所も
    「あー、なるほど」

    4章の4からの展開が良く、ここから一気に浮上する。タイトルの八秒が意味するところも判明。

    和泉くんとの偶然な出会いが宮下景のバレー人生を変えたのかもしれない。

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    2024年05月05日
  • 八秒で跳べ

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    /_/ 感想 _/_/_/_/_/_/ 
     
    なるほど〜
    こういう感じか〜  という展開でした。

    バレーボールが描かれている時間はわずかで、主人公、景のもやもやとの葛藤がメインで表現されています。

    エースとか、セッターではなく、なんとなく冴えない宮下を中心として、お話は進んでいくのが、なんともいえないです。

    高校生のリアル感を感じました。部活との向き合い方とか、女性との距離感とか。懐かしいな…


    私が高校生の頃は、ゲームばかりやっていましたが、バレーボールもそれなりに時間をかけてやっていました。
    ただただ、どちらも成長していくのが面白かったんだと思います。ゲームは上手

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    2024年04月27日
  • 八秒で跳べ

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    ネタバレ

    八秒
    サーブのことかと思っていたら後で違うことがわかる

    柳田将洋選手と著書の対談をきっかけに知った一冊だけど、熱くバレーボールに燃える高校生というのとは違う、だからこそスポーツ経験のない自分にもしっくりきた
    本当に、しっくりきたが合っている
    なんとなく過ごしている 好きなのか なんで続けているのか…
    景と綾の関係もほど良くて、進まなくて良かった
    高校生ってみんなが熱い訳じゃないけど、でもやっぱり熱いのが好き
    ふたりにも好きが見つかって、というか確認できて良かった
    最後の試合のときの「僕がいれば勝てる」は良かった
    ふたりがもっと仲良しになって、お互いの好きなことを認め合うのを想像できる最後がよ

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    2024年04月19日
  • 八秒で跳べ

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    すっごくバレー好きではないけど、
    辞めるなんて考えたことないという主人公が
    妙にリアル。
    周りのチームメイトも、
    こんなヤツいそうだなあとリアル。

    そして、タイトルが格好いい。
    そうか、そういうことかって、
    分かった瞬間、スッキリしたー。

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    2024年03月28日
  • 八秒で跳べ

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    うん、悪くない。 青春スポ根もの、ではない。
    冷めた感覚の主人公が、自分にとってバレーボールってなんなのか?その答えを探す…
    と言うほど積極的でもなく、ただなんとなく怪我で試合に出られない日々の中、偶然出会った女の子との交流の中から、いつもの自分が考えてこなかったことを考えたり、気づいてなかったことに気付かされたり。
    これと言って劇的な展開があるでもなく、明確な変化があるでもなく、たどり着いた答え。
    ああ、確かにそんなもんだよなー。
    と思った。

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    2025年12月06日