市橋伯一のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ人間がもつ悩みは、生存や繁殖といったいわゆる本能的な欲求に起因している。とはいえ、今日では文明のおかげで生存が脅かされる事態は相対的に少ないし、繁殖は必ずしも生きる目的ではなくなった。だから、本能的な欲求に基づく悩みを必ずしも持ち続ける必要はないし、それらを理性によって乗り越えていこう。
・・・といったことを言っている本だと思う。
ただ、理屈でどうこうなるなら悩んでないよなあ、とも思う。
書名からは生物一般のことを書いている、むしろ生命の興りに関する進化について書いているような印象を受けたけれど、実際には人間に関する記述が多い。というか、人間の考え方とか社会の在り方とかを、進化の観点から見直 -
Posted by ブクログ
ちくまプリマー新書ってプリマーの字義通り中高生を専門分野に誘うシリーズらしいですが、本書は遥か昔の中学高校の同級生に読んで感想聞かせて欲しいと薦められました。いくつになっても心はヤングアダルトな友人です。進化合成生物学というなんか凄そうな分野の研究者が「なぜ生きているのか」「なぜ死にたくないのか」「なぜ他人が気になるのか」「なぜ性があるのか」「何のために生まれてきたのか」というでっかくて根源的で、しかも10代のころ誰もが悩みがちなテーマについて生命の進化という観点から一生懸命答えようとしています。新鮮なのは著者のフィールドの進化生命学が生物と無生物の境目を「増える」という物理現象に置いているこ
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Posted by ブクログ
生命が進化するのは、互いに協力し、時には裏切った結果である。
細胞でも生物でも、協力することで自分にはない能力を補い、自分にある能力を伸ばそうとする。それが進化のメカニズムだ。逆に協力関係が何世代も続いていると、時にその協力をブチ壊す裏切り世代が現れる。が、その裏切行為に反発・予防しようと、さらに自分の能力を高めようとして、さらなる進化が促されることがある。
こうした協力と裏切りが繰り返された生物進化の中、頂点を極めたのが我々人間。人間ほど協力し合う生物はいない。チンパンジーだって自分以外のチンパンジー、それが家族だとしても、無償の施しや助け合いをすることはない。
「協力」というDNAを