市橋伯一の作品一覧
「市橋伯一」の「協力と裏切りの生命進化史」「増えるものたちの進化生物学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
- 作者をフォローする
- フォローすると、この作者の新刊が配信された際に、お知らせします。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
「市橋伯一」の「協力と裏切りの生命進化史」「増えるものたちの進化生物学」ほか、ユーザーレビューをお届けします!
Posted by ブクログ
耳蓋もない人間論と言えば、かつての竹内久美子が思い出されるが、本書はその流れに進化論的な淘汰・適者生存・「増える」という原理を持ち込んで、人間の現在と未来のあり様をクールに描いてみせている。論理もここまで振り切ると清々しいが、そのまま物理的必然からの安易な決定論に陥ることなく、かえって人間の本能や社会の道徳観念を、個々人としては、過大視・絶対視する必要はないと説き、意外に、よく出来た「お悩み相談」になってもいる。それだけに、最後あたりに「希少価値」とか「ミーム」とかを持ち出しての議論は、それまでの議論のシャープさをやや曇らせた感はある。
Posted by ブクログ
生物は、協力することで進化した。
分子同士が協力して細菌に。
細菌同士が協力して、真核生物へ。
血縁関係にある個体同士が協力して社会性動物へ。
人は、さらに血縁関係にない個体同士が協力して
より大きな社会を作っている。
下に行くほど複雑な生物であるが、その分個体数は少なくなっていく。
従って、決して、生物学的な観点からの勝者ではない。単純な生物とは戦いのルールを変えることで、生きられるようになった弱い存在なのかもしれない。
協力のポイントは、分業。
個々がスペシャリストになることで、全体としてより複雑なことができるようになる。
分業するにあたり、裏切り者の存在が邪魔になる。
裏切り者は、