岸和田ロビンのレビュー一覧
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“「けどさ。
前に一回、変な姿になって、いくつか世界を治したら、またリスの姿に戻ったことってあったじゃん。
ならこの先、どこかの世界を治したとたん、また変な姿になるって可能性もあるってことよね」
「――え……」
そこまでは考えていなかったけれど、言われてみればありうることのような。
「ええっと……」
「思ったんだけど」
智紗は言う。やっぱりTVを眺めたままで。
「世界を治すの、もうやめない?」
沈黙に。
雨音とTVの音だけが流れる――”
二巻にして最終巻。
早えぇ。
でも、このあっさり感がいいのかも。
別れも、なんかあっさりしたものだったし。
軽く読むのには最適。
絵もめっちゃ可愛ゆす。
“「ドアを開けっぱなしにしていたら、またそこから、いろんな世界が混ざりはじめちゃうかもしれない。
だから。
開けたドアは、ちゃんと閉めなくちゃ」
美祢は無言でうなずいて。
これで。
全部が終わった。
そう思った美祢のソデ口を、誰かが小さく引っ張って。
目をやると、やっぱりそれまで存在を忘れられていたちっちゃな女の子が、
「あの。ネコは。」
『それがあったか。』
美祢とシュリンの声がハモった。” -
Posted by ブクログ
“とりあえず起きてみる。
もちろんそれで、部屋がもとにもどるわけでもなくて。
なので、とりあえずもう一度寝てみる。
結果は同じとわかって美祢は身を起こす。
こういう時はほら、あれだ。学校の防災訓練で習った。まずは落ち着くこと。落ち着け自分、落ち着け人類。なかったはずのドアを片っ端から開けたり閉めたりしたくなる誘惑には屈しない。
屈しないったら屈しない。
にぎったドアノブから手をもぎ離し、曽根崎美祢は制服に着替えはじめた。
学校が休みの日だったら、開けたり閉めたりできたのに、とか思いながら。”
ある日世界が変化している事に気づいた曽根崎美祢と、変化した世界が普通の世界だと認識する妹の曽根崎智紗。
突如現れた青年シュリンと棒のレンチと共に世界を元通りに直すために沢山の世界を旅する話。
……といっても、それほどスケールがでかくもなく。
結構さらさらっと読めちゃう。
ひとつひとつの世界観は結構凝っているけど、解決までが早い。
でもそのテンポがこの本の魅力でもあったりする。
妹が五本尻尾のリスになるという発想は凄い奇抜。
リス可愛いよリス。
“「――ん」
そこで動きが止まる。
まだだ。まだ早い。そんな気がする。なんかする。
十を数えるだけ待って。
「今だっ!」
美祢はドアノブを回して引いて、右手をそこに突っ込んで。
摑んで引けば、手に棒を持った白いシャツの銀髪男が釣れました。
「ええっ!?」
驚きの声を上げる彼こそが、別の世界からやって来て、いろんな世界を治して回っているシュリンというひと。
いつもは黒いコートを羽織っているんだけど、今はラフな部屋着姿で。
でもってその手には、彼がレンチと呼んでいる、一メートル半ほどの長さの棒。
美祢はこれまでにも何回か、ありえないはずのドアの奥からシュリンを引きずり出したことがある。だから、
「そんなに驚かなくても」” -
Posted by ブクログ
小説版、後半から内容がアニメとはかなり違っていて楽しめた。ノリやネーミングの手法などはアニメの法則を踏襲して、ストーリーや物語設定がちょっとだけ、いや、かなりオリジナルが入っているので、これはこれで面白いと思う。特に○○○が○○で○○………、ネタバレになるなぁ(笑)
活字という媒体でやるからこそのネーミングや、SFが好きな人にはウケルであろう台詞や名詞が散見しているのは、狙いなのか作者の好みなのか…。
少々文章のノリが悪いのだけれど、そこはアニメで見た記憶でカヴァーしながらの読書としては最適かなと。
原作ありだからといって原作に媚びない姿勢は良かったが、もうちょっと腕があると面白かったかもね。足りない部分をやはりアニメの記憶で補填しながら読んだという感じだったなぁ。