武者小路実篤のレビュー一覧
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作品紹介・あらすじ
仙吉が奉公する店に、ある日訪れた一人の客。まるで自分の心を見透かすように鮨屋に連れていってくれたこの客の正体に、仙吉は思いをめぐらせ-。少年の心情を鮮やかに切り取った「小僧の神様」をはじめ、白樺派を代表する作家三人の作品を収録。
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わけあって志賀直哉の「小僧の神様」が読みたくて書店に行った。本当は岩波書店から出版されている旧かなづかいの一冊が欲しい、なんて大それたことを思っていたのだけれど、残念ながら書店の検索機に引っ掛からず。たった一冊引っ掛かったのがこの「少年少女日本文学館」シリーズの中の一冊だった。対象年齢がいくつなのか分からないけれど、僕は多分「少年 -
Posted by ブクログ
1950年代初版のものが再版されたもの。釈迦の生涯をまとめ的に吸収するには最適な著書。数々の教えについてはほとんど触れていないので、あくまで人物を知るのが目的。
釈迦が説いたとされる万人向けの教え(法華経とか)のスケールの大きさに比べて、自身の解脱だけを目指す上座部向けの細々とした戒律が相矛盾しているのが仏教最大の問題点で弱点だと思うが、つまりは生きることが苦しみなのか喜びなのかのどちらを取るかで選択が分かれるのだろう。釈迦にしたってスジャータとの出会いは僥倖だったに違いないし、それが因となり悟りを開くのだから女性と目を合わすなというのはあんまりではないか。苦しみばかりにフォーカスしても正しい