岩永正勝のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
20世紀初頭のイギリスで、金持ちで未婚の青年バーティーの悩みを解決する従僕のジーヴズのお話
美智子上皇后陛下が誕生日に公表した文書で「ジーヴスも2、3冊待機しています」と言及したことでも有名になった小説
100年前のストーリーにもかかわらず、現代作家でもよく見かけるフランクで皮肉の効いた会話で語られるので読みやすい
ただ、固有名詞や時代や地域特有の文化・風習に関しての知識がないため、すべてをちゃんと理解して読もうとすると時間がかかるかも
気はいいけど少しおつむのゆるいバーティー・ウースター
幼なじみで、惚れっぽくてバーティに輪をかけておつむの弱いビンゴ・リトル
バーティーの伯母で、執拗に結婚させようとしてくるアガサ・グレッグソン
爵位を継ぐようなアッパークラスの人たちだけど、若者達はろくでなしばかりで、どの程度のリアリティと時代性を反映しているのかよくわからない
そんな中、タイトルを冠するジーヴズの先見性や情報収集能力と謀略っぷりが際立つ
持ち込まれる厄介事は、恋人からの難題、親友ビンゴの恋の相談、アガサ叔母の持ち込む厄介な縁談等々
そんな問題に対してジーヴズはスマートに、そして自らの利になるように解決する
もしかして、執事もの原点だったりするのか?
バーティのフランクな語り口調は現代作家の小説にも共通するものがある
あと、バーティの取り入れるトレンドファッションアイテムについてジーヴズが嫌悪の態度を序盤で示しつつ、解決した後の会話で「処分していい」「既に」というやり取りが面白い
ってか、ジーヴズの解決方法は一応バーティの望む結果になっているけど
もっとスマートな解決方法があったのでは?と思えるところもいくつか
真珠のアレに関しては、結局お金は取られてると思うんだけど、そこんとこはよいのですかね?
まぁ、全体的に金銭的な面に関してはバーティが損してるのを許容しているエピソードの傾向があるかな
さすがはアッパークラスですね -
Posted by ブクログ
親切でお人好し、だけどちょっと要領の悪いバーティーの所に新しくやってきた従僕のジーブズは、非常に機転の効くよく出来た使用人。なんとなく主従逆転のようなこのコンビが暮らしの中のちょっとした問題を解決する。
出来の悪いバーティーも嫁をもらえばしっかりするだろう…と、次々と花嫁候補を紹介するアガサ伯母さん。バーティーはこの伯母さんに頭が上がらない。
親友のビンゴは次々と新しい女の子に恋をして…次々と振られる。相手はウエイトレスだだったり、家庭教師だったり、社会主義運動家だったり…相手構わず?懲りずに邁進するビンゴの恋路にバーティーは振り回される。
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ジーブズは確かに気が利いて頭の回転も早いんだけど…私だったらクビにしちゃう。どうも雇い主に対する礼節に欠けてる気がして。
でもダメダメのバーティーくんだから、それも有りなんでしょうね。バーティーくんは頼りないけど、なかなかの好人物です。
20世紀初頭の作品でTVドラマ化もされていたみたいです。ちょっと映像も見てみたくなった。 -
Posted by ブクログ
従僕(執事)であるジーヴズと雇い主であるバーティ・ウースターによる
ドタバタなユーモア小説
短編集で7編収録されている
この作品は選集の第1弾ってことになりますね
初めて作者の作品に触れたし
海外の近代文学ってことになるのでしょうか
1922年前ごろの作品が収録されていますが
日本で言うと大正時代になりますが
読んでいてそんなに古い時代とは感じなかったのが
印象的
雇い主のバーティが友人のビンゴのためにひと肌脱ぐ
話しでは危険を冒してことを起こしたのにもかかわらず
思わぬ展開になり失敗してしまうという
バーティという人物が象徴されるような話しになってました -
Posted by ブクログ
もう古くなってしまった時代の産物のような「紳士と従僕」に庶民は憧れるのだよね。あくまでも主人公は従僕のジーヴズである。ちょっとゆるーい金持ち若者に、やや意地悪な仕えかたで、本人並びに友人の事件・難問を解決しながら働いているのが、なんともおかしみがある、ユーモア光る軽い読み物で、そこが心地いい。今時、時代離れしているからね。
この作者はそのような作品を膨大な数をものして、イギリスをはじめアメリカでたくさん発表しつづけたという。しかも93歳の長生きだった(1881~1975)から、その全作品をまとめるのはなかなか容易ではないというが、してやられるお坊ちゃんという構図が好まれる心理はわかるから人気だったのだろう。 -
Posted by ブクログ
セイヤーズやオルツィの推理ものに夢中になった時期はあったけど、まだまだ知らない20世紀初頭のイギリスの探偵物作家がいらしたんだ、ということで話題にならねば読む機会のなかった一冊。たしかに軽くて楽しい意味深い読物です。
ジーヴズという賢くて世慣れた執事がついていれば、お気楽で自律性や自立性のない若殿が、生き馬の目を抜く世の中を渡っていけるっていうの。生計を身内の支援で暮らしているのに幅とって、若き殿のこと故、魅力的なしかし、いわくありげな、ふさわしくない女性に惚れてしまい、困った挙句、修正してもらうのがこの執事さんなので。
しかも、若殿バーティーばかりでなく、竹馬の友ビンゴまで同じようなことをやらかすので、それも何回も、友達まで助けてもらうようになる。つまり、この本では繰り返し難題が持ち上がるが、ほとんどが困った縁談がらみというわけで、どうして話題になったのかを含めて、むずむずしてしまう。
貴族的暮らしをしているバーティーもビンゴもお金持ちかもしれないが、叔父さんから貰っているお金でしょ、叔父さんたちの機嫌を取らないとならないかわいそうなところもあるのですよ。人間そんなところ大いにあり、と納得でもあるけれども、大いに笑ってしまいます。 -
Posted by ブクログ
イギリスの人って賭け事が好きですよね(笑)何でも賭けの対象にしちゃってる。
(現にジョージ王子が生まれる前は男か女か?生まれた後ではどんな名前がつけられるのか?とブックメーカーの賭けの対象になったというニュースがあったし。)
バーディやビンゴ、ジーブスも。そして叔母さんの夫みたいに一山儲けてでっかい土地を買ったりしてる。
この巻はどっちかというとビンゴが主人公のよう。
反対にバーディは踏んだり蹴ったり。
前回この2人は結婚には向かないよね、しない方が良い。なんて思ってたのにビンゴが結婚してビックリした。
思わず声が出た(笑)
人生何があるかわからないね。
この2人は何時までもジーブスに頼って賭け事に勤しみ、叔母さん・伯父さんに戦々恐々としてるんだろうな。