しまざきジョゼのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
売れない画家に惚れ込んだ奥さんが
富と名声を得た主人に別れをつげるなんてあり得ない。
しかしこの感情は意外と女性の中にある気はします。
パッっとしない男で自分だけが必要で手を尽くしている間は愛おしく、いざ自分から離れて独り立ちした男が憎らしくなる。
作中の奥さんは実は正直であるゆえに弱い人のように感じる。その弱さを不思議な感覚にできる作品でした。
人間の感情って我儘だとつくづく思うけど
その我儘さを自分なりに折り合いをつけて人と関わりを上手に形成出来るのが強い人間だと年を重ねる毎に感じます。
内容もきちんと理解できない学生の頃
太宰治作品を沢山読んでました。
人間の弱さやずるさの表現の仕方が
妙に惹きつけられる作家さんですよね
30年ぶりぐらいに読んだ太宰治作品ですが…やっぱり何となくいいんですよ〜
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Posted by ブクログ
ネタバレ最近たまたま短編集で読んだばかりの短編だが、表紙の人妻のエロさに惹かれて読んだ。乙女の本棚の中では、過剰なところのない画風がよかった。表情は描かず、色は淡くて、射す光がさわやか。
「おわかれ致します。」という書き出しもやはりいい。
貧乏な方が工夫ができて楽しくて、浮気は気にならなくて、自分じゃなきゃダメだという男に嫁ぎたい。
う~む。太宰の理想の女性だろうか。
芸術家だと思っていたら、成功して俗物になった夫に幻滅する妻。
う~む。私からしたら、太宰も成功者だけど、どういう気持ちでこの話を書いたのかな?
仰向けに寝転がって、背中の下で鳴くきりぎりすの声を背中にしまって生きようとする女。それがタイトルにもなっている。何も持たなくても持って生まれた自分の声で鳴いていたい、みたいな感じかな。わかるようなわからないような感じだが、なんとなくいい。
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Posted by ブクログ
乙女の本棚でございます♡
少しずつ読んでます(o^^o)
今回は太宰治でございます
お恥ずかしながら
たぶん太宰治も初めてですね、、、
(教科書はわからないけど)
きりぎりすです
売れない画家であった夫が
成功したら、変わってしまった
それを嘆く妻の思いについて書かれています
イラストはしまざきジョゼさん
物語の雰囲気に合った作品を邪魔しないイラストでした(^^)
貧乏でも慎ましく暮らすことに幸せを感じる妻。そして成功して変わってしまう夫に失望していく、、、、
私なら成功バンザーイ!ってなりそうだけど笑
夫のいやーな感じがとてもうまいなぁと思いました。やっぱり嫌よね。
ぐるになるって言葉が出てきて
この時代からあったのかと驚きました
グループのグルだと思ってたけど
外来語じゃなくて正真正銘の日本語だそうで
江戸時代でも使われてたそうです
最後の、きりぎりすが鳴くあたりの意味合いが私には理解しきれず
いろんな人の考察読んだりしてみた読書でした
まだまだ勉強が必要です!!!
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Posted by ブクログ
周囲の反対を押し切ってまで結ばれた、うだつのあがらない絵描きとの貧しくも幸福な結婚生活から一転、妻から夫への三下り半。
あなたは絵が売れてお金を手にしてすっかり変わってしまったわね、と。思いがけない好転と裕福さは、彼女を怯えさせた。(寄り添うようにずっとそばにいてくれる黒猫ちゃんがめちゃ可愛い。)
別人のようになった夫の一挙手一投足にそら恐ろしさを覚える日々にいよいよ限界がきた様子で、そのときの心情が淡々と綴られていく。
「あなたは、気違いです。」はちょっと辛辣すぎて笑ったけど、でもとても心の綺麗な奥さん。夫よ、これは失ってから気づかせるタイプの大切さだぞ……。
読み終え、「おわかれ致します。」という、冒頭の一文に込められた強く凛とした決意がとても美しかった。
〈この世では、きっと、あなたが正しくて、私こそ間違っているのだろうとも思いますが、私には、どこが、どんなに間違っているのか、どうしても、わかりません。〉 -
Posted by ブクログ
はい、というわけで47オネェは治ちゃんの『きりぎりす』ですよ
これで『乙女の本棚』は既刊全部読んで追いついちゃったのかな?
作品集はあるけど、それはまぁ読む(見る?)気は今のところありません
はいはい、治ちゃんね
これはね〜
なんか非常にすっとした
清貧のこころよね
ひと言で言うと
成功してなんか卑しくなっちゃった夫に、こんなはずじゃあとがっかりした妻が別れの決意表明!というお話です
俗に言う「がっかりこん」ですな(初耳!)
いやでも、うんうん治ちゃん分かるわ〜となりました
『乙女の本棚』なので、絵にも触れたい
絵のタッチとしては非常に好み!なんだけど、切り取り方がね
うーん、そこじゃないよな〜とあまりピンと来なかった
なんていうか、文章読んで簡単に思い描けるシーンを絵にしてもらう必要ないのよね
わいが『乙女の本棚』に期待するのは、担当した絵師の方々が、その物語をどう解釈してどう表現しているのかなのよ
その絵をさらにどう解釈するのかというやり取りなのよ
勝負なのよ絵師さんとわいの
オネェってそういうことだからね!
オネェってつまり勝負師ってことだから!
(うん、ぜんぜん違うし、そもそもオネェって誰も言ってない) -
Posted by ブクログ
読み終わって、ほおっと嘆息が漏れました。
これは、19歳で風采の上がらない貧しい画家に嫁ぎ、5年間の結婚生活を経て、夫となった男の本性が少しずつ露わになる中で、その違和感に苦しんだ挙句に、別れを告げることを決意した妻が、夫にしたためた手紙です。
「おわかれ致します。あなたは、嘘ばかりついていました。」で始まる太宰独特の語り口は、淡々と、しかし、ひりひりと妻の心情を伝えます。
本の帯に書かれた「小説としても 画集としても 楽しめる 魅惑の1冊」という言葉そのままに、しまざきジョゼさん書き下ろしのイラストは、読解を助けるとともに、作品の風情を視覚化して空気感を画にしているかのようです。
しっとりした雰囲気は、雲一つない青空を見上げて読むよりも、雨がそぼ降る少し肌寒い昼下がりに静かにページを繰るほうが似合うと思います。
士族の出、華族の出という言葉がでてくる時代背景の中、妻の和服姿の佇まいは美しくて切なさすら漂います。
「乙女の本棚」シリーズ第46弾の本作は、画家の話ということも相まって、画集のように本棚に置いて時折手にとるのに相応しい作品です。
タイトルの「きりぎりす」は、なぜこのタイトルなのか不思議に思うころに出てきます。表紙の意味が分かる瞬間です。
キィキィといった心細げな鳴き声と、痩せた(でも凛としている)キリギリスといったイメージが脳裏に浮かび上がることでしょう。おたのしみに♡
今の乙女とかつての乙女の皆様におすすめいたします♡