佐々木和歌子のレビュー一覧

  • 枕草子

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    古典にわかでも読みやすかった。
    最後の解説を読むと、清少納言はどんな気持ちで筆をとっていたのかと胸が締め付けられる。
    愛しい人が、自分が愛した世界が、輝かしい姿のまま後世に残って欲しいと思う、そんな愛の形があるんだな…
    日々の情景を美しい言葉であらわした章もあれば、お坊さんはイケメンだとありがたみが増すとか、急いでる時にとうでもいい話してくる客まじで嫌いすぎるとか、クスッと笑えるようなものもあっておもしろかった!

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    2025年06月05日
  • とはずがたり

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    ネタバレ

    両親に先立たれ、宮中に取り残された二条は居場所のない悲しみに暮れる。女中の逆恨み、望まぬ寵愛を経て、やがて宮中からも破門される。運命を恨んだ二条は西行法師の営みに憧れ、全てを捨てて出家する。

    本書のテーマとは関係ないが、『武蔵野は一面萩野原だった』という文章が最も印象に残った。平安時代に東京が野原であったことは周知の事実である。しかし、著者の実体験に寄り添う事で、この事実をよりリアルにそして直情的に感じることができた。

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    2020年04月14日
  • 枕草子

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    当初はこのテーマで大丈夫だろうかと思ってた大河ドラマ「光る君へ」が、思いの外面白い。前半の名場面の一つは、清少納言が「枕草子」を書き始めるシーンだと思う。というわけで、思い切って新訳で通して読んでみた。
    思いのままに書き綴ったという通り、理解が難しい場面も多いけれど、あちこちに、なるほどそこを拾いますか!という鋭い描写が多々見られるのがさすが。宮廷に仕えるイチOL(?)があれこれ綴ったエッセイだと思うと親近感も湧いてくる。
    上司の中宮定子が没落し始めた頃に書き始めたのですね。明るいトーンの中にも、どことなく寂しさを含んだ場面、表現が多いのはそのせいか(と、解説にありました)。長く手元に置いて気

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    2024年08月01日
  • 枕草子

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    清少納言の、優雅な宮廷生活を描いたものという認識だったが、解説を読んで、その裏の定子への思いを感じ、後世に残したい記録を全身全霊を込めて書いたんだな、清少納言は一途だな、と、ちょっとほろり。

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    2024年06月08日
  • 枕草子

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    昔、角川文庫で断念した枕草子。大河ドラマを機に手に取った。役がかなりフラットすぎるのではとも思うが、まあ読みやすい。
    巻末の資料や解説は面白くてためになる。

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    2024年06月04日
  • 枕草子

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    “春はあけぼの”で始まる『枕草子』は、清少納言が定子サロンで見て感じ考えた膨大な随筆集。政治的なしがらみもあり華々しい時は長くはなかったけれど、清少納言の「いとおかし」が詰まっていた。(百合要素は微笑ましい)。読みやすい訳だと思う。

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    2024年03月28日
  • とはずがたり

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    おもしろい。自分の居場所はどこだろう、という現代にも通じる疑問を自分に問いかけつづけ、さまよっていく女性の物語。鎌倉時代というと、武家のイメージだが、こういう世界もあったのか。本当に日記なのかはわからない。作中に「光源氏」という表記が出てくるが、鎌倉時代は「源氏の君」ではなく「光源氏」だったのだろうか。

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    2020年03月12日
  • 枕草子

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    私の目に映るキラキラした世界を見て。

    多分、清少納言が同僚にいたら、お付き合いはできるけど、ちょっと遠まきにする。子どもの頃に枕草子を読んだ時、面白いことを言っているけど苦手だと感じた。何か自慢話の連発のように感じたのだ。どう? 私すごいでしょう? と言わんばかりの文章を残すなんて、自分の感覚的には恥ずかしい、と。

    しかし、中高で古文を勉強して枕草子が書かれた背景を知り、今は大河ドラマ「光る君へ」を見て、運命に翻弄される定子の姿を見ていた清少納言は、並々ならぬ決意で枕草子を書いたのではと思い始めた。私の大好きな美しい世界、宮様のいるキラキラした毎日を、残さなくては、と。それには筆の力だと。

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    2024年05月22日
  • とはずがたり

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    ネタバレ

    こんなに退廃的な古典は初めて読んだ。
    後深草院の指示で好きでもない男に抱かれる二条が不憫でならない。
    産まれた子どもをこの手で抱いて育てることもできないなんて悲しすぎる。
    時代背景を含めたとはずがたりの解説本みたいなものも読んでみたいなと思った。
    また、後半の旅路は一転して雰囲気が変わった。私もこんな旅をして写経してみたいなと思った。

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    2024年03月19日