佐々木和歌子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
当初はこのテーマで大丈夫だろうかと思ってた大河ドラマ「光る君へ」が、思いの外面白い。前半の名場面の一つは、清少納言が「枕草子」を書き始めるシーンだと思う。というわけで、思い切って新訳で通して読んでみた。
思いのままに書き綴ったという通り、理解が難しい場面も多いけれど、あちこちに、なるほどそこを拾いますか!という鋭い描写が多々見られるのがさすが。宮廷に仕えるイチOL(?)があれこれ綴ったエッセイだと思うと親近感も湧いてくる。
上司の中宮定子が没落し始めた頃に書き始めたのですね。明るいトーンの中にも、どことなく寂しさを含んだ場面、表現が多いのはそのせいか(と、解説にありました)。長く手元に置いて気 -
Posted by ブクログ
私の目に映るキラキラした世界を見て。
多分、清少納言が同僚にいたら、お付き合いはできるけど、ちょっと遠まきにする。子どもの頃に枕草子を読んだ時、面白いことを言っているけど苦手だと感じた。何か自慢話の連発のように感じたのだ。どう? 私すごいでしょう? と言わんばかりの文章を残すなんて、自分の感覚的には恥ずかしい、と。
しかし、中高で古文を勉強して枕草子が書かれた背景を知り、今は大河ドラマ「光る君へ」を見て、運命に翻弄される定子の姿を見ていた清少納言は、並々ならぬ決意で枕草子を書いたのではと思い始めた。私の大好きな美しい世界、宮様のいるキラキラした毎日を、残さなくては、と。それには筆の力だと。