感情タグBEST3
Posted by ブクログ
両親に先立たれ、宮中に取り残された二条は居場所のない悲しみに暮れる。女中の逆恨み、望まぬ寵愛を経て、やがて宮中からも破門される。運命を恨んだ二条は西行法師の営みに憧れ、全てを捨てて出家する。
本書のテーマとは関係ないが、『武蔵野は一面萩野原だった』という文章が最も印象に残った。平安時代に東京が野原であったことは周知の事実である。しかし、著者の実体験に寄り添う事で、この事実をよりリアルにそして直情的に感じることができた。
Posted by ブクログ
おもしろい。自分の居場所はどこだろう、という現代にも通じる疑問を自分に問いかけつづけ、さまよっていく女性の物語。鎌倉時代というと、武家のイメージだが、こういう世界もあったのか。本当に日記なのかはわからない。作中に「光源氏」という表記が出てくるが、鎌倉時代は「源氏の君」ではなく「光源氏」だったのだろうか。