安藤泰至のレビュー一覧

  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    安楽死、尊厳死という言葉の意味は多義的で、①医師による積極的な安楽死、②自殺の幇助、③医療の手控え、中止がある。これが学べただけでも大きい。また、ただ生かされるされるだけの延命になるかどうかは、その治療を受けながら本人が主体的に生活できるかにかかっているので、医療の範囲を超えた情報が必要、というのが...続きを読む
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    「安楽死」にしても「尊厳死」にしても,言葉そのものに価値判断が含まれているという点は言われて気付きました。
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    生きるに値しない、社会に貢献できない、耐え難い苦痛を感じる…私たちは時に「楽に死んでしまいたい」と思ってしまう事がある。また社会がそのような人を安楽死へ追いやってしまう、そんな不寛容さが時に主流となる。様々な論点を知るための書。
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    安楽死、尊厳死の定義のあやふやさ
    自覚なしに強制されているものを自己決定と呼んでよいのか
    尊厳のある死とは?尊厳のない生を前提にして、尊厳のある死をもってくる用法に注意
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    安楽死を否定せずに、読んで欲しい。
    2016年橋田壽賀子氏が、安楽死で死なせて欲しいという本を出した。
    彼女の言い分と、不治の病で安楽死を希望する人と同列に考えるべきではない。
    橋田氏の意見は、あくまで稚拙な彼女の意見で深い考えではない。
    幇助自殺ではなく、殺人を希望しているからだ。

    今、ヨーロッ...続きを読む
  • 見捨てられる<いのち>を考える
    安藤泰至、島薗進編著、川口有美子、大谷いづみ、児玉真美著『見捨てられる〈いのち〉を考える――京都ALS嘱託殺人と人工呼吸器トリアージから』は京都ALS嘱託殺人とコロナ禍の人工呼吸器トリアージの問題から命の選別について取り上げた書籍である。安楽死や尊厳死、優生思想に警鐘を鳴らしている。

    京都ALS嘱...続きを読む
  • 宗教と生命 激動する世界と宗教
    第一巻は未読なのですが読後感から言うと第二巻の方が面白かったですね。

    この巻はテーマに突っ込み切れていないというか議論が深まらないまま時間切れになった感じがありました。
    ただ、考えるきっかけとしては論者の方々がみんなバラバラの意見というか立ち位置なので(バラバラ過ぎる?)いろんな角度から読者もまた...続きを読む
  • 宗教と暴力 激動する世界と宗教
    アイデンティティがどこにどれだけ存在するのか、どのスタンスからそれを考えるのか、によって捉え方はそれこそ人の数だけ細分化されてしまうのではないか…というとりとめなさを感じました。
    本書を読むことによって「宗教と暴力」について自分なりの考えがまとまる?どう考えるべきか?自分の意見が持てる?と思っていま...続きを読む
  • 宗教と暴力 激動する世界と宗教
    シンポジウムをまとめる形式の対話型の本。
    なんか評価低いけど、宗教に対するいろんな視点があっておもしろかったけどなー。


    「北朝鮮だからしょうがない」「〇〇だからしょうがない」は思考停止であり分析ではない。

    「殺しあう人数が足りないから紛争が止まらないかもしれない」という分析。第三者の介入ではな...続きを読む
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    「安楽死や尊厳死に定義はない、人それぞれで違うように話している」という点について、何故そうならざるを得ないのか、そのうえでどう定義づけていくのが良いのか、を俯瞰的に説明している本。界隈の著名人の論理をインプットしていく前に、こういった全体感の話を入れておくと、フラットに考えられるので有益。
    ----...続きを読む
  • 見捨てられる<いのち>を考える
    終末期と急性期との違い
    高齢や障害者であれば治療しないのか
    呼吸器がない場合には死ぬしかないのか
    日本で類を見ない医療崩壊がおこり
    亡くなった命が沢山ある
    コロナ禍でこれからの医療体制を見直し改善できるといいが
    原発の事故も一回きりではない
    緊急事態がら再び起きた時に人権を配慮して対応できるのか
    ...続きを読む
  • 安楽死・尊厳死を語る前に知っておきたいこと
    「安楽死」「尊厳死」の世界共通の定義や学問的に公認された定義はない。
    この言葉の政治性に対し自覚的でありたいです。
    p.42・・・「尊厳なき生」の代わりは「尊厳ある死」ではなく、「尊厳ある生」であるはずだ。
  • 宗教と資本主義・国家 激動する世界と宗教
    池上彰と佐藤優の対談が、一番面白かったかな。宗教と資本主義、現代社会をわかりやすくつなげてくれる。試験登用による官僚制は、宦官とか聖職者の独身制の現代版であるとかね。それはつまり世襲によって、権力の固定化を避けたのだ、と。

    資本主義は非常によくできたシステムで、個人がこれにあらがうことは難しい。せ...続きを読む