下村隆一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
"時間はこれから先にも、たっぷりあるのですからね。これから夏がつづいて、したいことをいっぱいできるのです。今は、まるで劇のようなめぐりあいをしたことと、この夜と、脱走するスリルとで、胸がいっぱいでした。これ以上、よけいなものなんていりません。"
ムーミン谷が洪水の被害に!ムーミン一家と仲間たちは仕方なく新しい家を探します。
やっと見つけた家はなんだかちょっと変……?そこに住んでいたエンマに「ここは家ではなくて劇場なのだ!」と言われて!?
から始まるムーミンの冒険譚。冒険するムーミンの物語としては一番面白かった!!
必ずムーミンたちはムーミン谷で合流できるし、それまでに素晴 -
Posted by ブクログ
本棚に置きたい一冊
面白いムーミンの世界
彗星は一体どうなるのか?彗星がムーミン谷に刻一刻と迫る間に、
哲学者のじゃこうねずみ
あの自由と孤独を愛し、放浪の旅を続けるスナフキン、
スノークのおじょうさん(フローレンのことかなぁ?)
切手採集家のヘルム
ニョロニョロ
に出会って行く。
途中、ずっとムーミンたちといるのに孤独に感じるスニフ。
あの子猫に頼られたかったのか、あの感情が読んでてとても印象に残った。
迫り来る危険の中でも、感情の生き物は自我をしっかり持っているのかなぁと思った。
沢山の挿絵がまた可愛くて、読んでいて癒された。
そういえば、現実的でもこの前鹿児島に彗星が落ちたんだっけ -
Posted by ブクログ
ムーミン谷に彗星が迫ってくるお話。
登場人物みんなに一癖あっておもしろい。足を引っ張るもの、嫌味を言ってしまう人、トラブルメーカーいろいろいるけど、だれも見捨てることなく平等に接するのが、ムーミンの話のいいところ。
ムーミンがアンゴスツーラに向かって言った悪口が、「おいぼれネズミのしっぽ」とか「シラミの卵」なの面白すぎて声出して笑ってしまった。人物同士のかけ合いがほんとうに面白くって、生き生きとしている。
「そうだな、なんでも自分のものにして、持って帰ろうとすると、むずかしくなっちゃうんだよ。ぼくは見るだけにしてるんだ。そして立ち去るときには、頭の中へしまっておく。ぼくはそれで、かばんを持 -
Posted by ブクログ
ちびのミイとミムラねえさんの関係性がとくに大好きだった4巻。
夏至をお祝いするフィンランドの短い夏への入り口を、火山の噴火による洪水という驚くべきエピソードで描いてしまう、トーべのユーモアの感覚に驚かされます。
ムーミンハウスが浸かってしまい、たまたま流れてきた家に移り住んでみたところ…そこはなんと劇場だっただなんて!
ムーミンパパの文才がここでいかされる?ことになります。
最初はムーミンママが、ムーミンのためにちいさな木の皮の船をこしらえているところからはじまります。「これで嵐になってもだいじょうぶだわ」
なんて、お日様のひかりを浴びながら、ミムラねえさんとちびのミイと、いたところに、 -
Posted by ブクログ
セリフの言葉づかいが可愛らしくて心地よい。
作者の感性もさることながら、訳者の解釈も素晴らしいのでしょう。
特にムーミンママの言動には感激。
子供を危険な冒険に、平気な顔で送り出したと思ったら、内心はしっかりと親らしく、心配して、ジタバタしている様子から、干渉ではない、寄り添うような愛情が感じられました。
あとがきで作者の幼少期の家庭環境について知り、作者がこのような世界を描ける理由がわかった気がしました。
自分を含め、「イラつく」「ウザい」といった言葉が当たり前に行き交う我が家だけど、この本を読んでホッと一息つく事が出来ました。
自分ももう少しやさしくなりたいな、と思わせてくれるような、大切 -
Posted by ブクログ
冬が近づくと『ムーミン谷の十一月』が読みたくなり、夏が近づくとこの本が読みたくなります。
火を吹く山は暴れるし、洪水の大波がムーミン谷におしよせて、すべてのものを水びたしにしてしまいました。
でも、ムーミンパパは面白がるし、ムーミントロールはスリルを感じるし、ムーミンママはウキウキするし。。。
あなたたちの感覚、どうなってるの?
わたし(みのり)は短い一文一文をたどって、ムーミン谷の世界に戻っていきます。
ただいま、今年も来たよ♪
こっちの世界もいろいろあったよ。。。
年々、作者の評伝などを読んで、わたしの読書は育っていっているのですが、子どもの頃、最初に作品を読んだ時のピ