平田駒のレビュー一覧
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ネタバレ地蜂を食べる事で有名な少女須賀田綴事スガリさんが気弱な家庭科教論直山杏介と共に読書感想部を設立する為にスガリさんの感想文を元に直山先生とスガリさんの身の回りで起こる謎を解決して行くと言うストーリー。
全2話で編成されていて、1話夏目漱石こころでは直山先生の同級生が友人と自らの想い人との結婚に絶望し自殺しようとしていた所をスガリさんとスガリさんこころの感想文を元に阻止する話。2話では新美南吉手袋を買いにの感想文を元に初等部の校内見学中に失踪した男の子の心情を読み解き母子間の蟠りを解消する話。
個人的に面白かったし雰囲気良かった。ミステリー×中性的な少女+個性的な登場人物+揚輝荘というノスタルジックな雰囲気の建造物、、
スガリさんのバイト先で気に入った人とデートしたりする揚輝荘のカフェべんがらの文体から伝わる雰囲気が好きすぎたので調べて見たが本当に文体通りの雰囲気で此処でミステリーを解いたりすると思うと更に本書が楽しめた。
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Posted by ブクログ
ネタバレ着眼点は独特。
愛知県初の男性家庭科担当教員・直山杏介は困っていた。手芸部が廃部になったことで、教頭からサッカー部の顧問を押し付けられそうになっている。そこに長野かはの転校早々虫を食べたことで話題となった須賀田綴・通称スガリさんが読書感想部を立ち上げたいので顧問をしてほしいと、早速自分の読書感想文を持ってきたのだ。
主人公の杏介が遭遇する事件と、スガリさんの読書感想文がリンクしていく形の日常モノ。現実では男性の家庭科教員も珍しいが、男性の養護教諭も珍しい。しかしフィクションならまあまあ見かける登場人物像である。スガリさんも謎めいた読書美少女で、自分の世界に入ってしまうという点では、フィクションによくいるタイプ。キャラクターが立っており、凄惨な事件とかは出てこないので、気軽に読める。5分シリーズ+なのはさすがである。
登場する読書感想文は、夏目漱石の『こころ』と新美南吉の『手袋を買いに』である。どちらもスガリさんの感想文は独特。ただし的外れではないかなという印象。独特の解釈と推理する読書家と気弱な男性ということで、なんとなく文学少女シリーズを思い出した。あれほど痛々しくはないが、スガリさんの家庭事情が重くなってきたら印象は変わるかもしれない。 -
Posted by ブクログ
シリーズ四作目で、タイトルが斜め上ではなくなった。今回の題材作品はゴーゴリの『鼻』と江戸川乱歩の『幽霊塔』。
しかしいつものことながら、題材作品とスガリさんの感想文と本作内の事件の関連性は低い。ここがもう少しつながってくるとビブリア古書堂のような深さが出ると思う。
ミステリとしてもオチが読めてしまう展開ばかりで、特に第二話はシリーズ二作目のレビューでも書いてずっと引っかかっていたスガリさんの行動が関係しているので、謎といえるほどのものでもなかった。
ではなぜこんな文句ばかり口にして四作目まで読み進めているのかというと、スガリさんの読書感想文が気になるからだ。自分で読書レビューを書くように、人の感想も気になる。そして、本作のスガリさんの着眼点は面白かった。
例えば第一話。『鼻』という作品は、主人公の鼻がある朝なくなっていて、洋服を着て歩き回り言葉を話すようになっていたという物語だ。最終的に鼻は元に戻って一件落着かと思われたが、スガリさんは鼻が戻ってきた日に主人公が唇を震わせる癖をしなくなっていることに注目する。鼻は戻ってきたが、今度は唇が別のものになっているのではないか、と。
私がレビューを書くときはその物語を読んでどういう教訓を得たかとか、主人公の考え方や心の動きについて書くことが多い。しかし、感想文というのは自由だから、スガリさんのように別の物語の可能性について話して、世界を広げようとする試みがあってもいい。
五作目が出ているので引き続き読み進めたい。 -
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また新たな部員を獲得したが、その部員との交流や読書感想部としての活動が描かれなくて残念。
そしてまた文章が読みにくい。
情景描写が少ないのと、説明が下手なせいだ。
例を挙げると、事件の手掛かりとなるある店へと向かうシーン。
「薫は(中略)先導する。」という文章の後に会話文が続き、突然「薫は(中略)店へと駆けていく。」という記述へとつながる。
始まりと終わりが書かれているだけなので、道中の記述を見落としたのかと思ってしまう。
道中の街並みやお店の外観を描写するとか、「角を曲がると店が見えてきた」と記述するとか、薫に「あそこがお店よ!」と喋らせるとか、シーンの合間をもっと書くだけでスムーズに読みやすいと思う。
あとは、移動経路を説明するシーン。
「大きな長方形の辺の上を移動しているような感じです、先生。頂点は、北東から順に……(略)」
北東の次が北西なのか南東なのかわからない。
でも、第六話のスガリさんの感想文で作品の時代考証を逆向きに行う試みは面白かった。
つまり、作品の中で描かれている時代はいつなのか推理するというもの。
インドがイギリス植民地の時代だから19世紀以降、ガラスがあるから……この織物があるから……と多岐に渡る分野の知識を使いながら推理していく様子は知的好奇心をくすぐられた。
もっと厚く、もしくは引き伸ばすなりしてもいいシーンだったと思う。 -
Posted by ブクログ
自分で読書レビューを書くのと同じくらい、人の感想を聞くことも好きだ。
米澤穂信の古典部シリーズで奉太郎が過去に書いた読書感想文の話や、三上延のビブリアシリーズで登場人物たちが語る本の魅力には心が惹かれた。
そんな私には、読書感想部というのはとても面白そうだ。
スガリさんが浮世離れしたキャラクターでタイトル通りの変わった視点から切り込んだ感想文を書くところもいい。
物語の形としては、スガリさんが読んだ本と彼女が書いた感想文の内容が物語内の出来事と関係していて、それらから得た知見から事件を収めるというものだ。
ただ、せっかく学校の部活動なのだから、校内の活動にもっと焦点を当ててもいいのではないかと思う。
第一巻には二話収録されているが、どちらも校内を出て学校とはほとんど関係のない人間たちを登場人物にしている。
第一話では、読書感想部の顧問(になる予定)の直山先生が学生時代に同じ学校だった三人と飲み屋で再会するところから物語が展開するのだが、彼らは直山先生が転校を繰り返す中で数か月間一緒だっただけで、特別仲が良かったわけでもない。
そのうちの二人がカップルで近々結婚することになっていて結婚式やパーティーに誘われるのだが、普通そんな浅い関係で式に呼ばれたり一緒に酒を飲んだりするだろうか?
私なら気まずすぎて無理だ。
しかも、その三人が長い間三角関係にあることも知っていたりして、それも不自然に思う。
もっと登場させるべき人間が学校内にいないか?
とはいえ、この作品はシリーズ化されているので、この辺りは今後部活の様子が描かれることに期待しよう。
なよなよしている直山先生は好きになれそうにないが、スガリさんのキャラクターは気に入っていて、彼女が今後どんな作品でどんな感想を書くのか気になる。