ヨルゲン・ランダースのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『私の予測は当たるのだろうか?世界は本当に、その気になればやれることをしないほど愚かなのだろうか?
すなわち、今後数十年間に発生する気候変動の問題に備えて、資金と人的資源を事前に投入することはできないのだろうか?残念ながら、私の答えは「できない」だ。
世界は愚かにも、意義のある行動を先延ばしにしてしまう。理由は単純で、世界を動かしている民主主義と資本主義が短期志向だからだ。
私がこの本を書いたのは、最も可能性の高い世界の未来像を知りたいからだった。そして正確な答えを得るために、極めて精緻に、矛盾のないように予測を組み立てた。したがって、残念ながら私の答えは正しいのだろう。』
40年前の警告を振り返り、現状から組み立てられる予測を元に40年後のありうる未来を論じているので、非常に説得力がある。
確信の根拠は40年前から分かっていた環境破壊がもたらす持続不可能な世界に、世界はスピードをさほどゆるめることなく進んできたからだ。
皮肉にも、持続不可能な世界は持続しないので、やってこない。やってくるのは、絶望的な状況の中でも持続していこうとする世界なんだとさ。
まぁ、もう、無理だな。行くとこまで行くしかないんだな! -
Posted by ブクログ
1972年ローマ・クラブが公表した「成長の限界」、読んでないが「人は幾何学級数的に増加するが、食料は算術級数的にしか増加しない」というマルサスの人口論がベースなのは何となく知っている。実際にはピークオイルは技術の発展や新しい油田(例えば海底油田)の発見で可採年数が伸び、一方で緑の革命や灌漑面積の増加、遺伝子組換え作物などの技術も有り食料も増産されてきている。成長の限界を作成するのに関わった物理学者のヨルゲン・ランダースが40年後に再度40年後の世界を予想したのが本書だと思ってもらえば良い。基本的には過去40年の変化を下敷きにして、ある程度のイノベーションを織り込んだ予測になっている。
まず予測の基本となるのは人口動態でここでは人口は約81億で飽和すると見ている。先進国だけではなく発展途上国においても衛生状況の改善による若年死亡率の低下、長寿命化は進んでいて、農村から都市への移住も大きな流れとなっている。農業主体で若年死亡率が高い場合は児童労働が経済的にプラスになり出生率が高くなる。一方で都市で住むのは一人当たりのコストが高くなりがちで、長寿命化し若年死亡率が低下すると教育費の問題も有り少ない子供に高度な教育を受けさせる方が経済的に得になる。日本の少子高齢化は個々人が合理的な行動をとった結果であり、世界がこれから経験する方向でもある。
過去40年間成長の限界は来なかったが今後40年間はと言うと、未来は暗いが暗すぎはしない。避ける方法は有るが人類は総体として問題の先送りを続けるだろうと言うのが著者の基本的なシナリオになっている。過去40年新しい資源を発見してはいるが地球と言うバランスシートの上では資源は消費され続けており、ストックは減り続けている。例えばシェールガス革命は天然ガスの可採年数を大きく伸ばしたが、中東の在来型天然ガスより安く掘り出せるわけではない。大消費地のアメリカが産地になったためアメリカは大きく恩恵を受けたがいずれは無くなる。最も問題なのは今の所は水だろう。著者はエネルギーが豊富に有れば海水の淡水化や新しい灌漑技術など解決方法は有ると見ているようだがコストが上がることは間違いない。
気候変動、いわゆる温暖化は進むだろうというのが一つの予測の基本でおそらく今世紀中には2℃ほど気温が上昇する。気候は100kmほど極地に向かって移動し高緯度地域が今より発展し、砂漠はさらに拡がる。これを防ぐには出来るだけ早く二酸化炭素排出量を減らす取り組みをするべきながらおそらく国際的な合意はできず、痛い目に遭った後でより高いコストをかけて対策をすることになるだろうと予測されている。見過ごせないのが海水の酸性化の影響で一番わかりやすい例としてはカルシウムが水に溶けやすくなり、珊瑚礁が死滅する。これはあまり来てほしくない未来だ。
この本での政治的な決断に関する象徴は「既得権」に有る。民主主義や金融資本主義は短期利益やポピュリズムに流れやすいと言う見立てには賛成で、NIMBY(Not In My Back Yard、日本語で言えば総論賛成の各論反対、「やるのはいいがよそでやってくれ」という素直な感想・・・)が積み重なるとあらゆる所で抵抗勢力という自分の権利(既得権益)を守ろうとする普通の人々が現れる。ここにはもう一つ見えていない世代間闘争が有りNot In My Generationとでも言えば良いのか「やるのはいいが後でやってくれ」と既得権者は本人も気がつかずに言っているに等しい。
乱獲により魚がいない海はニューファンドランド島のタラが有名で、ウナギもほぼ仲間入りしているがまあそういうことだ、原発の放射能廃棄物も同じ様な問題である。
結局はGDPが資源を掘り起こしたときにも成長としてカウントされるのが問題なんだろう。持続可能な成長とは良く言う話なのだが持続可能性と成長の二者択一になったときにどうしますかと言うのが本書の質問なのだと思えば方向はあってるはずで、そんなことは起こりえないと言うのも、ただ祈るのも同様に役には立たない。市場経済で無視されている外部コスト(例えば乱獲、天然資源の浪費、環境の悪化、公害などなど)がいずれ対策が必要になったときに思いもよらぬ高コストにならないように早めに手を打つべきだが、おそらく短期利益を追求する政治体制はその決断をしないだろうと予測されている。天然資源のバランスシートとCF(資源フロー?)計算書が必要なんだろう。
エネルギーに関しては石炭と天然ガス消費が一旦伸びいずれは再生可能エネルギーが主力になると言う見立てだ。風力と太陽光、バイオエタノールが増えるとあるがキーとなるのはスマートグリッドなどの電力網とバッテリーのイノベーションだろう。書いてないけど超伝導送電も必要とされるイノベーションだと思う。食料については牛はあきらめて鶏と養殖魚だが飼料というか水はなかなか解決が難しいように感じる。原発は民衆の反対に会い独裁国家以外は自然に減って行く。
本書には30本以上のいろいろな未来予測が載っておりこれはどれが正しいと言うものではないのだと思う。こういう予測があるでいいのではないか。全般的な予測の方向はおかしくない。
本書の予測でどうしても賛成できないのが1点。民主主義の限界を感じているからか中国共産党の効率性というか長期的な計画性を多分に評価し過ぎている。この本ではアメリカ、中国、OECD先進国、BRISE(比較的大きな新興国)、その他の5地域をそれぞれ予測している。中国の独裁体制は民主主義よりもNIMBYに対して有効と見ているのだろうが中国共産党がいかに優秀であったとしても多分そうそう統制は効かない(見ている限りつぎはぎだらけだ)。また中国のGDPがハイテク産業の雇用と設備投資に支えられて伸びると言うのも楽観的だと思う。すでに都市人口が増えた中国の雇用の受け皿はサービス業に変わってきており雇用の割にGDPは伸びないようになっている。私の個人的な予想では中国は今後も発展し経済規模はアメリカに匹敵するようになるが道のりは平坦にはほど遠いだ。
最後に少しだけ日本がのっていた部分を紹介。この20年間日本の景気は悪化の一途をたどって来ておりGDPは1990年から2010年までの成長率はわずか14%だった。しかし同時期に消費は30%成長した。GDPが低いのは投資率が下がっているからで、一人当たりの消費は33%成長し現在の平均的日本人は1990年に比べてずいぶんと裕福になった。個人の幸福感はGDPではなく一人当たり消費と相関が強いことを思えば悪くない。ただ幸福感は基準値によっても左右されるので、もっと成長をと望めば足りなく感じ、期待値が低ければそこそこ幸せでいられる。投資は将来の消費のためのものなのでいつまで幸せでいられるかはわからないのだが。 -
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情報量は多いが論理的であり読みやすい。予測の根拠や方法論が明確化されており大いに参考となる。過去40年間の実績に基づき、今後40年間の我々の社会の先行きを予測する。「成長の限界」で用いられた方法論にもとづいているが、民主主義社会や自由主義社会の意思決定の特性などを踏まえたアレンジがなされている。予測によれば、今世紀の後半に、地球温暖化によって「崩壊」と呼ばれる事態を招くことになる。2052年までに「崩壊」を経験することはないが、資源枯渇、汚染、気候変動、生態系の損失、不公平といった問題を解決するための投資が必要となるため、先進国では「衰退」を経験することになる。成長はいずれ衰退を招く。著者は、できるだけ早く未来のために大きな投資をする決断をしなくてはならないと繰り返し述べている。一方で、将来への投資は極めて難しい行動であるとの問題意識も繰り返し述べている。
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この本は国連の依頼によって研究した報告書を元に、出版されたものである。
幅広く冷静に環境問題と取り組んで調査した報告書で、そのプロセスと結果と未来に対する可能性を伝えている。
1972年に最初の「成長の限界」が出版され、世界中に広まった。20年後の1992年に「限界を超えて」と言う題で新たな情報に基づいて出版された。
その10年後に出されたのがこの「限界を超えて・人類の選択」である。
又10年後に、その時点での状況をまとめて出版する予定だという。
今後どんな生き方を選ぶかを一人一人に問い掛けている。人間が何を求め・そのために工業が何をし・経済がどう対応していくのか。と言う判断をするための資料を提供してくれている。見えにくい現状をあるがままに明らかにして、無限にある人類の選択肢を示している。
又、この著者達はカブ・ヒル村という自給自足できる連鎖した暮らしを求めて、実験的な村を運営し、実際に生活しながら具体的な方法や技術を模索している。
その現状を公開した「成長の限界からカブ・ヒル村へ」という本も今年出版されている。
三冊目となる「限界を超えて・人類の選択」の内容:
天然資源を使い果たしてしまう前に、物質やエネルギーを提供してくれる地球の供給源と、汚染や廃棄物を処理してくれる浄化・吸収源のコストが増え続けることが問題にしている。
再生可能な資源つまり連鎖しリサイクルする自然の営みを越えた消費が、自らの首を絞めている事実を客観的に見せてくれる。
再生可能な資源を安易に目先の利益のために使い続けるとコストが高くなりすぎて、工業の成長自体が崩れる。それに伴って物質経済、果ては金融経済が突然に破壊することになる。
例えば、私達が日々の暮らしの中で、現実に何ができるだろうか?
学んで現状を自分で判断すること・社会の運営に参加すること・燃費の良い実用的な車を選ぶこと・ビンや缶などの資源ゴミをリサイクルすること・意識を持って投票すること・さらにライフスタイル自分らしく無駄の少ない暮らしぶりにすること・子供を二人までにすること・化石エネルギーの価格を高く設定すること・フェアートレードを心掛けること・自分らしい生計を見付けること・対立して抑圧しないこと・土地の手入れをすること・嘘を付かないこと・・・。と率先してやれることは段階的にいくらでもあることを告げている。 -
Posted by ブクログ
「ローマクラブ」や「成長の限界」は地球規模の環境問題を最初に訴えたものとして有名ですが、そのアップデイト版です。要点は、
* 技術や政策変更を想定しないシナリオでは、再生不可能な資源が逼迫することにより、工業生産が2020年をピークに減退し、サービスや農業も縮小する(ただし予想ではない)。
* 人口や工業生産を減らさずに持続可能な社会に移行することは、おそらく可能だが、エコロジカル・フットプリントを積極的に削減する必要がある。
* 持続可能な社会に導くためには、人口と工業生産を安定させることに加え、資源の利用効率を上げ、汚染排出を減らし、土壌の浸食を抑え、土地の収穫率を向上させる技術を開発・投資・採用する必要がある。
* 持続可能な社会への移行開始が遅れるほど、移行後の状態は魅力的なものではなくなり、崩壊の可能性が高くなる。
現在のままでは崩壊することをシミュレーションで示し、持続可能な社会にするための方向を示しているという点で、環境問題を考える出発点になる書です。
また、限界のシグナルやその認識、対応などには遅れが生じることに注意が必要であることも有益でした。まさに現在、すでに限界を超えているにもかかわらず、十分な対応はできていません。
ボリュームがありますが、メインは4・6・7章です。過去と現在の状況を俯瞰した3章も読む価値があります。1・2・8章はさらっと読めばよいかと思います。 -
Posted by ブクログ
●2026年4月30日、いまジェミニと相談して13冊の本を読んでるが、そのなかにラインナップされてる「宇宙船、地球号操縦マニュアルみたいな本は、他にないのか?」とたずねたら教えてくれた本のひとつ。
ジェミニ:
・概要:フラーと同時期に、「このままのペースで人類が資源を使ったら、地球システムはどうなるか?」をコンピュータ・シミュレーションで予測し、世界に衝撃を与えた伝説の書です。
・くろ様へのメリット:トレードをされるくろ様なら、この「フィードバック・ループ」という概念がスッと入るはずです。地球の「損切りライン」を分析するような、冷徹で客観的なデータに基づいた一冊です。」 -
Posted by ブクログ
「成長の限界」の30年後のアップデート版。
途中で20年後のアップデート版「限界を超えて」というのもあったので、シミュレーション・モデルが示すシナリオ自体は、そんなに新しいものではない。
というか、こういうシナリオは、いまやIPCCの報告書やら、なんやらで日常的にでてくるようになっていて、かなり一般化したということかな。
と、今や、ある意味、当たり前に属することがかかれているのだが、では、現実的に必要なことが出来ているかというと、出来ていないわけである。
それどころか、ますます持続可能性から遠ざかり、限界を超えて崩壊するシナリオが現実化していく、そして、それを避けるためのアクションをとる時間とオプションはなくなりつつある、というのが悲しい現実。
という認識すら、もしかすると、共有化されておらず、おそらく多くの人は、未だ温暖化を信じておらず、成長というメンタルモデルのなかにあることすら気付いていない、のかもしれない。
と読めば読むほど、人類の未来は暗いものに思えてくる。
それでも、人類の未来を信じる、という強固なポジティブさには頭が下がる。少しでも、そこに可能性があるのなら、それに賭けてみるという戦略的な楽観主義というべきかな。
なかなか自分は、そこまでポジティブにはなれないのだが、なんかしなきゃ、という気にはなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ40年後の未来を様々な観点から、その道のプロフェッショナルが事実をベースとして予測している。
現在が過去のままの状態ではないように、未来もまた現在と同じような状況ではないことは、頭では容易に予測できるが、受け入れ行動にまで影響を及ぼすのは難しい。
だからこそ、このような本で、深く考えたり、思考し続けたりする機会のなかったトピックについて、かじってみることは大切である。
特に、興味を持ったのは、エネルギー関連と食料関連の話。まずは興味を持った分野から掘り下げていきたい。
〈著者からの20のアドバイス〉
①収入より満足に目を向ける
②やがて消えていくものに興味を持たない
③最新の電子エンターテイメントに投資し、それを好きになろう
④子どもたちに無垢の自然を愛することを教えない
⑤生物多様性に興味があるなら、今のうちに行ってみておこう
⑥大勢の人に荒らされる前に世界中の魅力あるものを見ておこう
⑦気候変動の影響が少ない場所に住みなさい
⑧決定を下すことのできる国に引っ越しなさい
⑨あなたの生活水準を脅かす持続不可能性に着いて知ろう
⑩サービス業や介護の仕事が嫌なら、省エネ関連か再生可能エネルギーの分野で働きなさい
⑪子どもたちに北京語を習うよう勧めなさい
⑫成長は良いことだという考え方から脱却する
⑬化石をもとにした資産は、ある日突然、その価値を失うことを忘れないように
⑭社会不安に敏感でないものに投資しよう
⑮相応の義務以上のことをしよう。将来後ろめたい想いをしなくて住むように
⑯現在の持続不可能性の中にビジネスの可能性を探ろう
⑰ビジネスで、高い成長性と高い利益率を混同しないように
⑱選挙で再選を望むなら、短期的に結果が出る公約を掲げよう
⑲未来の政治は物理的限界に左右されることを覚えておこう
⑳政治において、限りある資源の平等な入手は、言論の自由に勝ることを認めよう -
Posted by ブクログ
2052年にはどうなっているのかを記し、対策を提言。細かすぎるところ、冗長もあり少し読むのが骨な所もあるが、最後の「あなたは何をすべきか」は具体的かつ一般の私でも出来そうな事で為になる。
【学】
Q.アジアは何をしなければならないのか?
A.自分達を消費へと駆り立てるものを拒絶しなくてはならない。それらは、アジアを「成長の原動力」にして世界経済を立て直そうとする西洋の経済人や指導者、国民はひたすら経済成長を求めているというアジア政府の思い込み。
資源管理を政策の中心に据える必要がある
【予測】
・2040年世界人工のピーク
・世界のGDPの6%を地球環境改善に回せば、悪化は改善できる
・地球温暖化などで、2052年には、根っからの楽天家も人間が危機に直面。それでも人間は社会的に、技術的に、そして心理的に、「いつも通り」の古いパラダイムに閉じこもっているだろう。
地球温暖化などで将来は涼しい場所で過ごす検討
先進国は必要な決定を下すことが出来ず、経済成長は滞り、失業と不公平は拡大。中国や新興国に追い付かれ、米国はもはや世界のリーダーではない。
【対策】
個人で果たすべき義務は、公の場で排出削減に賛成し「気候問題は現実のものであり、早急に関心を向けなければならない。その技術はすでに揃っていて、比較的安価に解決できるものであり、多くの人が賛成するなら、私も自分の負担すべき費用を払う覚悟がある」と表明するべきだ。
機構的に安全で政治がしっかりしている土地に引っ越す
クリーンエネルギー、省エネ関連、水、ヘルスケア等将来もうまくやっていけそうな会社に投資
子供らに「お父さんは環境問題にどう取り組んでいたの?」と聞かれたときに備え、答えを用意しておこう -
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ネタバレ本書は、『成長の限界』(ローマ・クラブ)の共著者が2052年の世界を予測し、パラダイムを変換する必要を述べるもの。広義の環境問題が半世紀後はより深刻化し、政府の役割がより重要にならざるを得ない、という指摘は仕事の上でも頭の片隅に置いておくべきと感じました。ちなみに、ページ数の割に中身は重畳的です。
(主なポイント)
●世界の総人口は2040年直後に81億人でピークとなり、その後減少(都市化が進み、出生率が急激に低下するため)。
●世界全体のGDPは成長が遅くなるが、2050年に現在の2.2倍に達する(人口増加率が鈍り、労働生産性が減少するため)。
●生産性向上のスピードは鈍化(経済の成熟、格差等による社会紛争、異常気象のダメージのため)。先進国では、省エネ・再生可能エネルギーと介護ビジネスしか伸びしろはない。
●消費の成長率も鈍化し、2045年にピークとなる(資源枯渇、環境汚染、気候変動、生態系の損失、不平等といった問題を事前に予防又は事後的に修復するため、GDPの大部分(現在の1.5倍、GDPの36%)を投資に回さざるを得ないため)。
●今後数十年で社会投資が増え、資源と気候の問題は2050年に壊滅的なレベルには達しない。しかし、21世紀前半に集中的な対応策を強制的に進めておかない限り、21世紀後半に気候変動は歯止めが利かなくなり、人類は大いに苦しむことになる。
●予想外の敗者となるのは現在の経済大国、なかでも米国(次世代で1人当たりの消費が停滞)。勝者となるのは中国。インド、ブラジル等の新興国は発展する。残りの地域は貧しさから抜け出せない。
➔ 今後は、国家(政府)の役割が極めて重要になる。化石燃料に課税(100ドル/t-CO2)をするなどの増税によって、消費財・サービスの需要を縮小させ、資源配分を変えていく必要。
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➔ 20のアドバイス(希望を失わず、来るべき危機と折り合いをつけて生きる術)
①収入より満足に目を向ける、
⑦気候変動の影響の少ない場所に住む
⑧決定を下すことのできる国(数十年先を見越した行動ができる国、民主主義と自由市場だけに頼っていない国))に引っ越す
⑩サービス業や介護の仕事が嫌なら、省エネ関連か再生可能エネルギーの分野で働く
⑪子どもたちに英語に加えて、中国語を習わせる(職を得る上で優位な立場に立てる)
⑫成長は良いことだという考えから脱却する
⑰ビジネスで、高い成長性と高い利益率を混同しないこと -
Posted by ブクログ
2052年。約40年後の世界についてのお話。都市化、人口増、中国の台頭。そして何より温暖化の恐怖について様々な予測をまとめている。
特に温暖化については楽観的な予測はなく、私の孫(できたら)は大丈夫か、真剣に心配になった。
確かに私も含めた今の人の暮らしは、化石燃料をはじめとした過去の財産と、膨大な国の借金(未来の負債)に頼っており、それはいつか必ず破綻するであろう。
そうならないための方策について、筆者の予測では民主主義国家では、視点が短期間になってしまうため、これからの難しい選択への判断が難しいだろうということ。
いや、これ。
どうしたらいいのだろうね。