河邉徹のレビュー一覧
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カメラマンのたまごの匠海は
進む道に迷いを感じ、休学して
昔、父親が撮ったホタルを見に長野県の辰野へ。
ところが季節外れだと教えられ
一年間、集落に住みながら待つことに。
移住先輩の家に居候しながら
少しずつささくれた気持ちを緩めていく匠海。
何もかもうまくいくわけではないけれど
ずっと集落にいる者、移住してきた者
一度都会へ出て戻ってきた者と
さまざまな人々との関わりが温かい。
集落の端のゲストハウスには
健康上の問題で都会へは行けない
明里という少女もいて
この物語は彼女の成長譚でもある。
やっぱり自分はこういうハッピーエンドが
好きなんだなぁと実感しました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
シンガーソングライターとして活動するも、周囲から“まじめすぎ”、“普通すぎ”と言われることに悩むアキ。そんな彼がひょんなことから出会ったのは、空気を読むことが苦手で“普通になりたい”と思っている個性的な女性、莉子だった。「自由な莉子と付き合えば、自分も変われるのでは」と思うアキ。「真面目なアキと付き合うことで、自分も普通になれるのでは」と思う莉子。そんなきっかけで交際を始めた正反対の二人は、やがて心から惹かれ合うが――。
東京で生きる男女の等身大の恋を描く、音楽×ラブストーリー!
【感想】
自分にないものを求めながら、お互いに惹かれていきながら、その自分にない部分てすれ違ってしまうジレンマ。
そして自分自身が成長できるようにお互いを想いながら別々の道を歩んでいくのが、何とも切ないなーと思いながらも最後の焼き鳥屋のシーンはとても良かった。
ありがちなラブストーリーの展開でしたし、2人のゆったりとした感じというか煮え切らない感じがムズムズしながらもお互いの人生の先輩の言葉でビシッとなる感じも良かったです。
【花束みたいな恋をした】のような突然の出会いではあるが、似たような趣味や性格の2人というのとは対照的な2人の恋愛と仕事の葛藤、お互いの価値観の違いが露わになるのが、リアルさがありました。
作者が作詞家という事で、いいフレーズや作中の歌詞なども面白いなと思いました。 -
Posted by ブクログ
大学を休学中の主人公が地方を訪れ、自分を見つめ直していく青春小説。主人公は、将来のことや家族のことに思い悩み、微かな記憶にある辰野を訪れる。そこで様々な価値観をもった人達と出会い、自分を見つめ直していく。
若い頃、華やかに見える人達との交流やアグレッシブさに憧れるのはよくわかります。控えめな主人公が、自分にできることをコツコツと行動していくことで、道が開けていく展開は読んでいて微笑ましい。都会にはない人との距離感や助け合いが温かく描かれているのもよかった。
アレルギーや地方再生の事も盛り込まれていたけど、きれいにまとまっていて違和感なく面白かったです。
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Posted by ブクログ
父の影響により、写真家の道を志した匠海。写真専門の大学に進むのだが、友人の影響や自身の環境に飲み込まれ、毎日が辛くなっていった。そして1年間休学することになった。
母とはあまり仲良くなく、実家にも帰れないので、父がかつて撮影した印象的な写真の舞台である長野県の辰野へ向かった。お金も少ししかなく、特に何も考えていなかったが、そこで出会った女性に導かれ、辰野で住むようになった。
辰野で暮らす人々との出会いを通じて、匠海の心は段々と変化していく。
作家の河邉さんは音楽バンド「WEAVER」のドラマーとしても活躍されているだけでなく、作詞家としての顔もあります。
その影響なのか、河邉さんの書く表現が、短い文なのに奥行き感があって、歌詞を読んでいる感覚がありました。
一つの文で多くの文を語っているので、ちょっとした充実感がありました。全体の雰囲気は、青春ならではの瑞々しさがあって、綺麗でした。
物語の舞台は、長野県の辰野でしたが、そこでの自然や出会った人との温かみが伝わってきて、自分も行ってみたいなと思わせてくれました。
何かを目指そうとは思うものの、理想と現実に阻まれます。誰しもが通る道ですが、匠海の心理描写が丁寧に描かれていて、共感する部分もありました。
辰野との出会いによって、心の変化が垣間見られる匠海。突然行ったところで急に移住⁉︎という展開は、小説ならではでしたが、人との出会いで運命が変わるかもしれません。
ネットとは違う「生」の体験があるからこそ、感じるものも大きく変わります。
匠海の体験は、この先の色濃い人生にさせてくれるものばかりで、羨ましくも感じました。
自分も若かりし頃に戻って、色んな体験をしてみたかったなと思いました。
過去には戻れませんが、「これから」として、「写真」のために頑張る主人公の姿に何か頑張ってみようかなと思いました。
全てがハッピーに描かれていましたが、個人的に匠海の大学の友人は、ちょっと不幸要素が欲しかったなと感じてしまいました。何となくイラつかせてくれる部分もあって、最後は出会った団体が怪しげなところだった!といったオチがあったら、何となくスッキリがより際立って面白かったのですが・・・。
そんな黒い気持ちをクリアにするために、どこか旅してみようと思いたくなりました。 -
Posted by ブクログ
星空のイメージと、ループする世界、天文部の生徒たちが持つ悲しみと喜び、切なさ、そう言ったものが見事にリンクした美しいお話。
2020年、広島に人工の流星が落とされるという話を題材にしています。
主人公が同じ日を繰り返すというループもの。
あまり切羽詰まった感覚はないものの、ハラハラ感よりも明日を迎えるということを新しい気持ちで考えられることが新鮮で良かった。
なぜループするのか?
その謎が解けたとき、ループする世界は単なる現象ではなくなり、ほんの少し前に進めた、わだかまりが解けた、そんな新しい一日を迎える第一歩となりました。
正直言って大人が読むにしては内容がありきたりかなと思わないでもないです。
けれど、ループを抜け出した新しい一日が、とても優しい希望に満たされていて、読んでいる人の明日も照らしてくれるようなお話に仕上がっていると思います。