丸山篤史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
長い期間、本書を読んでいた。
12の未解決問題について書かれているが、最も注目したのは心脳問題である。
茂木健一郎の研究テーマであるクオリアは心脳問題の一種であり、養老孟司は「心は脳の構造が可能にする機能であり、構造と機能は同じものについての異なる見方にすぎない」と言っている。
そんなことから、このテーマに注目したのだろう。
心脳問題は最も古いテーマの一つと言える。
古くはデカルトがこの問題について考えている。
心と体という二元論の考え方であるが、二元論で捉えにくいところに心脳問題の難しさがある。
著者はその解決の糸口が、マイケル・ポランニーの「暗黙知の理論」にあるのではないかと主張する。
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Posted by ブクログ
バベッジやチューリングなど現代のコンピュータを形作った偉人を数多く登場させ、コンピュータの歴史を振り返るところから話が始まり、コンピュータの基本的な動作原理なども説明して、量子にたどり着く、量子とはエネルギーやモノなどの最小単位で粒子でもありかつ波でもあり、その存在は確率的との説明を研究者を紹介しつつ説明する。途中、暗号の話(チューリングが活躍する)も挟んでいよいよ量子コンピュータ、カナダのD-Wave System社が世界初の商用量子コンピュータを開発したが、この分野では日本の技術も使われているとのことです。また、2015年2月には日立製作所がアニーリング(計算結果を揺すって計算を繰り返して
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Posted by ブクログ
タイトルは、全情報のうち、自分が対処できないものの割合。時々刻々と増え続けるのが情報だから、本作から少し時間が経った現在、更に数字は増えているかも。もはや誤差の範囲かもしらんけど。正直、心に残ったのはその点だけなんだけど、翻ってその他もろもろは、論を引っ張るためにしか思えなかったりして。対数の説明とかも、頁稼ぎにしか見えんし。あと何よりしんどいのは、特に後半で顕著なんだけど、関西弁の多用と、カッコ書きで繰り返されるしょーもないひとり突っ込み。そもそも、論文内で(特に地の文で)繰り出される関西弁に少なからぬ反感があるんだけど、せいぜい、本書と同時に読んだ中野徹氏くらいの使用が限度。本作は度を越え
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Posted by ブクログ
科学の世界で未だ解けていない問題12個紹介されている。それぞれが分厚い本になるような内容を数ページにまとめている超簡単な本。ポアンカレ予想、進化論、麻酔、心脳問題あたりが面白かった。が、いずれも詳細は別の本で知識を補いたいところ。
読みやすくするためか、ところどころユーモア的なものが差し込まれているが、ただでさえ限られたページなのでやめてくれと。
00 ソファ問題…直角の廊下の曲がり角を曲がれるソファの最大面積はいくらか、というクイズ的なもの。
01 ポアンカレ予想…これは解決済み。コーヒーカップとドーナツは同相。(どちらも穴がひとつだけ)粘土でできてたとして、ちぎったりせず、穴を残した