柿沼陽平のレビュー一覧

  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    大変興味深い本であった。著者も述べているように、類例のない歴史書である。中国秦漢時代の無名の民を対象にして、衣食住ほか全ての日常生活を1日24時間に沿って叙述した本は、西洋ローマ帝国に関しては類書はあるが、中国歴史書には無いという。

    私自身の問題意識から言えば、日本の弥生時代後期の人々が中国に旅したならばどのような衝撃を覚えるのか?という事を想像させるものであった。つまり、57年に奴国の使者が洛陽に赴いて後漢の初代皇帝である光武帝から印綬を授けられた時(倭奴国王印)。また、107年の帥升らが160人の奴隷を安帝に献上した時。そして、239年、卑弥呼が魏に朝貢して「親魏倭王」が刻まれた金印と銅

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    2023年04月10日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    面白かった。
    ワイワイガヤガヤした雰囲気で
    人間味にあふれた考察だった。
    冠婚葬祭とかも見たかった。
    妻と離婚できる7条件にほぼ当てはまっていた笑

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    2023年02月19日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    ネタバレ

    まずは出典の書物の多さに脱帽。さすが10年分。確かに庶民の生活をつぶさに書き記した歴史書などあまりなかったかもしれない。

    呉と越が敵対しているときに献上されたという西施という美女の話からでてくるフェイスパウダーの話に驚く。戦国時代あたりからフェイスパウダーあったのか。
    カイコの触角のような眉が理想とされた話。ちょっと怖い…

    劉邦の酒飲みの話が多かったのもびっくり。
    大酒飲みが16リットルも酒を飲んだって…急性アルコール中毒にならないのか。しかし一気飲みで亡くなった人もいた、ということなので急性アルコール中毒自体はあったのだろう。
    口臭をきにしていて、皇帝から苦い薬を賜った、何の失策をしたの

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    2022年10月19日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    秦や漢の時代を中心に、当時の官吏や庶民がどのような1日を過ごしていたのか、イメージが湧いて当時にタイムスリップしたようで楽しめた。膨大な資料にある断片的な情報をつなぎ合わせて普段の生活を再現しようとする取り組みのすごさをとても感じた。当時の人はどんなふうに食事し寝ていたのか、歯は磨いていたのか、口臭を気にしていたのか、どんな風に買い物したのか、などなど、とても面白い。「古代ローマ人の24時間」という本を読んでこの本にたどり着いたが、いずれも面白い。次は、「古代日本人の24時間」を読んでみたい(そんな本はないかもしれないが)。

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    2022年09月13日
  • 劉備と諸葛亮 カネ勘定の『三国志』

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    経済面から見た劉備と諸葛亮の三国志。

    これまであまり語られてなかった荊州時代の話などは非常に勉強になった。

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    2022年08月07日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    気鋭の東洋史学者による古代中国の日常生活再現。再現とはいえ、バシッと「この時代のこの地域では」というようなまとまった史料が有るわけではないので、断片的な史料を組み合わせて24時間を再現したことになる。そのため、時代・地域を超えてさまざまな要素が詰め込まれており、ぼんやりと昔の中国ではではだいたいこんな感じの生活が営まれていた、というイメージを受け取れたら一読の価値があったと思って良さそう。
    なお、筆者はやたらとRPGらしさに拘っていたが、その要素はわざわざ入れる必要があったかどうか不明である。

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    2022年06月17日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    現代人が古代中国にタイムスリップし、現代人の目を通して人々の生活を観察する趣向。文章と感覚が今風なのでとても読みやすい。しかし出典の注※の数が半端なく、しっかり元の文献にあたれるようになっている。すごい。10年かけて文献史料から生活史に関することを収集したということである。根気はんぱない。

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    2022年05月07日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    秦や漢の時代といえば、春秋戦国時代や三国時代と並んで、日本でも割と知られている時代だ。
    最近は映画や漫画の舞台にもなっている。
    けれど、当時の人たちがどんなものを食べ、どんな風に寝起きし、働いていたかと言われると…ぼんやりとした像しか浮かばない。

    本書は、現代から秦漢時代の中国にタイムスリップした人が見聞きする一日を紹介するという、はじけた設定をとっている。
    「えっ? あのお堅い中公新書が?」という衝撃はありつつ、そこは好奇心に従って本書を読んでみた。

    官人の勤めぶり、農村の農作業のしかた。
    この辺りは部分的にはイメージはあったが…。

    女性のお化粧。
    太眉が流行れば、額の半分くらいの描き

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    2022年05月04日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

    購入済み

    労作と言おうか力業と言おうか、広範な資料および史料から日々の生活に関わる部分を抜き出して並べるのは大変だったろうと推察される。
    単なる雑知識の寄せ集めになりかねないところ、24時間を描くという形にしたことで読みやすくなっている。

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    2022年03月04日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    秦漢時代だから、三国志前の時代か。
    その頃から庶民の悩み、浮気や恋、生活の苦しさへの悲哀は現代人でも理解出来るほど、筆者により分かりやすく書かれている。

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    2022年02月22日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    今から2000年前の中国の中国の秦漢時代の1日(24時間)を再現した一冊。服装から食事、住居、性愛など、中国の文献を大量に読み込まなければ実現できないレベルの細かさで再現されていて、リアリティあっておもしろかった。始皇帝、項羽と劉邦、劉備、曹操、呂布など、中国歴史好きの人には堪らない偉人のエピソードも出てきて面白い。イケメン・美女が重宝され、貧富の差はとんでもなく激しく、不倫、嫁姑問題などなど、あまり現代と変わらないこともありつつ、市場で普通に罪人の処刑が行われていたりと、いろいろびっくりする内容も多い。

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    2022年02月15日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    コーエイの三国志に昔ハマった身からすると、楽しすぎる本!

    古代中国の英雄史のウラにある、
    今の僕らと同じ人間による、今の僕らと似たような生活。

    飯を食い、仕事をして店で物を買い、
    居酒屋で酒を飲み、そして恋する

    エピローグが素晴らしい

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    2022年02月01日
  • 劉備と諸葛亮 カネ勘定の『三国志』

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     三国志に登場する劉備といえば民おもいの名君で、諸葛亮は天才軍師・・・ところが最新の研究では、こうした「常識」に疑問が生じている。本書では単なる物語ではなく、史実にもとづき、さらには彼らのカネの動きを追うことで、英雄たちの実像にせまる。あなたの知らない三国志がここにある。(2018年刊)
    ・序 章 三国志の世界へ
    ・第一章 落日の漢帝国
    ・第二章 劉備の生い立ち
    ・第三章 群雄割拠
    ・第四章 諸葛亮の登場
    ・第五章 蜀漢建国への道
    ・第六章 漢中王から皇帝へ
    ・第七章 南征
    ・第八章 北伐
    ・終 章 大義と犠牲
    ・あとがき 

    副題にひかれて購入。面白く読む。
    カネの

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    2018年06月23日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    秦漢時代の人々がどんな日常生活を送っていたか、未来からその時代にタイムスリップした設定で朝から寝るまで24時間の暮らしをロールプレイングゲーム風に描いています。

    リアルな日常の暮らし、人間らしさ、本当におもしろくて、これを読んだから、私がもし古代中国にタイムスリップしてもこの予備知識でなんとか生きていける気がする。

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    2024年03月12日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    古代中国での生活を24時間に分けてわかりやすく解説している。当時の生活が意外と現代と通じているところもあり、面白かった。

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    2023年03月05日
  • 劉備と諸葛亮 カネ勘定の『三国志』

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    著者の古代中国の本が面白かったし、カネ勘定からの三国志とあったので期待したが、あまり新しい知見はなかった。
    劉備が信義を看板にしているがそうでないことは周知だと思っていたが。
    諸葛亮の野心家説も、わざわざ劉備のところに行く時点で明らか。董卓と袁術の見方は勉強になった。
    資料の無い時代だが、推論でももっといきいきと諸葛亮が戦費に苦しんでいる様子などが書かれていればと残念。

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    2023年01月31日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    強大な国家だと、古代でも、現代と似たような生活になるようだ。貧富は、当然として、潤いの無い忙しい生活のよう。官僚では、特にそうらしい。人間って、どこまでも阿保ですなぁ。

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    2022年05月25日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    ロールプレイング設定が謎でしたが、内容は分かりやすく非常に読みやすかったです。
    帯の引き文句と中身に若干のギャップは有りました。

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    2022年03月13日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    これは苦労の集大成。
    いろいろな文献の中から
    当時の生活がわかる部分を集めてきて
    わたしたちにわかりやすいように
    ある1日として読み物にしてくれた。

    これがあればきっと、タイムスリップや
    転生ものが書けるぞ(たぶん)
    中華ファンタジーのいろいろな作品を
    思い浮かべながら楽しみました。

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    2022年02月14日
  • 古代中国の24時間 秦漢時代の衣食住から性愛まで

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    古代やファンタジーの映画や小説を読んでいていつも疑問に思っていたことがある。現代のような衛生器具が揃った時代ではない頃は体臭や口臭がキツく、「百年の恋も冷めてしまう」状況ではなかったのではないかと。
    その答えを求めてこの本を読み出した。
    詳しくは本書を読んでいただきたいが、古代でもエチケットの意識はたしかにあったということ。案外2000年前でも現代と、あまり変わらない点も多かったらしい。

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    2021年12月28日