小林早代子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
推し活民の端くれとして、巷間溢れるアイドルブームを論んじた記事や推し活の功罪を考察した文章などを読む機会が多い。
推し活は我に返ったら終わりだと思っているが、心の何処かでは常に我に返っている部分があって、己を冷静に俯瞰している。
上記のような記事を読む度に、その冷静な部分が反応し心の中で幅を利かせ始めて、推しのための財布の紐を締めにかかる。
このままでいいのか、アイドルに使うお金を別のことに使うべきではないのか、などなどが頭の中でグルグル回りだすのだ。
だが、推しと過ごす尊い時間を守ろうとする心が冷静になることを拒否しだんだん巻き返して、結局は推し活継続と相成る。
そんなことを繰り返している自分に嫌気がさしてしまうこともあるが、推しに何もかもを注ぎ込む時間を有意義と感じる以上、もはやこれは信仰や麻薬に近く抜け出せない。
普段から推し活の功罪にうだうだしているから「寄る辺なくはない私たちの日常にアイドルがあるということ」が大変刺さった。
あまりの高解像度に「もうやめてくれ!」となる瞬間が何度もあったが、最後には救われた気持ちになり、不思議な読後感だ。
締めの1文で心が軽くなった。うだうだ考えるのはやめよう。端から見れば何も解決していないように思えるかもしれないが、好きなものを好きな気持ちを止める必要はないのだと、エールを送られた気でいる。 -
Posted by ブクログ
6話からなる連作短編集。
同世代の女4人が集まると、自然と会話中心となるのだが、もう最初っからその勢いに圧倒される。シニカルで辛辣で遠慮のない物言いは、スピード感も抜群で圧倒的に面白い。仲間内だけで許される類の会話が小説に持ち込まれて世界に晒されている感が楽しかった。
一方で、この手の会話は、シリアスな話題になると、茶化したりはぐらかしたりして深刻化を避ける傾向がある。深刻な話は主に独白や一対一の会話で進められる。この辺のバランスがうまいところだと思う。
4人揃うとスーパーガールのような彼女たちも、個々にはそれぞれ等身大の悩みを抱えている。誰の悩みに共感するかは読者によって異なるのだろうが、悩んでいる本人たちはみな真剣である。唯一、亜希の解決策だけは納得がいかなかったのだが、残りの3人も受け入れたのであれば、仕方がない。
結びの話『女と女と女と女』では彼女たちの娘「試験管生まれシェアハウス育ち」の恵麻が登場するのだが、彼女もまた、前世代の人間と同じように人生に悩みを抱え、戸惑っているのが妙に嬉しかった。
パンチライン
「セックスで生まれた前時代的な人間」 -
Posted by ブクログ
ネタバレ小説で出てきた4人はたぶん一生最強だろうな〜と、タイトル通りの感想になった。
この小説で出てくる人物が、進学校出身者で、かつ大学入学し、その後就職(あるいは独立)という人生であることから、いわゆる「普通」の人とは少し異なる経歴を持ってると言える。一番大きいのは進学校出身であるということだと思う。それなりの知識と能力、自信を備えているからこそ、本書内での人生を選び取ることができただろうし、世間の当たり前を打ち破り、自分たちなりの人生を考えることができたのだろうと思う。
そういう意味では、この小説の内容に全くの非現実性を感じる人がいるのも無理はないだろうと思うし、面白くないと思う人もいるだろうなと思う。
個人的には、ここで出てくる人の性格があまりにもパリピすぎて、面白かったけど。