大谷瑠璃子のレビュー一覧

  • ランナウェイ
    仕事中もこの話の続きが読みたくて読みたくてたまらなかった。はじめの方は通勤電車でちまちま読んでいたものの、後半から終わりにかけてページを捲る手がとまらない。今のご時世を反映するようなジェンダー感がときおりしつこく思えるかもしれないが、自分はそれが気持ちよく読めた。序幕の、サイモンの娘ペイジが薬物に犯...続きを読む
  • 匿名作家は二人もいらない
    久々に、文句なしに面白い海外ミステリでした。
    海外ミステリのボトルネックは、訳者の技量で作品の良し悪しが左右されてしまうところにあります。
    本書の訳者である大谷瑠璃子さんはとても良い翻訳者だと思いました。
    読書中、翻訳書であることを忘れてしまうぐらいに、こなれた日本語に翻訳がなされています。

    それ...続きを読む
  • すべての罪は沼地に眠る
    主人公クロエの、生い立ち、家族、父による犯罪、そして現在の、環境。素晴らしい夫となるであろうダニエルとの結婚を控えての不安や、トラウマ!
    その全てが、よく、練られていて秀逸だった。 
    クロエの気持ちがわかるし、極限の、不安、次々明らかになっていく数々の、事柄!
    どんどん読んでしまう。
    ストーリー展開...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    おもしろかった!
    これは結末を知ってしまったら読む意味なくなっちゃうのであれこれ言えないけれど、なかなかインパクトのあるラフトだった。

    ジュリアロバーツがマヤをやるみたいだけど、アマプラ落ちてきたら絶対見よーっと。
  • 匿名作家は二人もいらない
    これはめちゃくちゃ好きなやつです。

    後半はもう何がどうなるのか知りたくて知りたくて一気読みでした。
    ドキドキして血流が良くなった。心臓に良いかはわからないけど…。
  • 匿名作家は二人もいらない
    匿名の売れっ子作家がいる。
    この設定に、色々な思惑が重なり重厚なサスペンスになっています。
    序盤の人間ドラマの様子から、ここまで空気が変わるかと圧倒されました。
    邦題は正直、センスを疑いますが、作品自体は大傑作です。
    誰にでも読んでほしいし、すぐにでも映画化してほしい。
  • 匿名作家は二人もいらない
    作家になりたいフローレンスと匿名のベストセラー作家のモード。モードにアシスタントとして雇われ近くで執筆や生活を見ている前半と徐々に空気が変わり始める中盤からラストまでの展開で目が離せなくなる。作家とアシスタントの何気ない会話や生活の中にある伏線、作家になりたいフローレンスのモードすらも利用してしまお...続きを読む
  • ランナウェイ
    サイモンは大学生の長女ペイジの行方を捜していた。娘は恋人に薬漬けにされたあげく、学生寮から姿を消したのだ。ある日刑事から殺人事件の報せを受けたサイモンは、妻イングリッドと共にペイジと男の塒へ踏み込みが…。著者のフェアな目線と巧みな構成に唸り、奴涛の伏線回収に目を瞠る。そして衝撃過ぎる結末。米国屈指の...続きを読む
  • ランナウェイ
     家族、親子、夫婦、ドラッグ、暴力、ネット、メディア、拡散、殺人、失踪、新興宗教、携帯、遺伝子、etc. etc。現代のミステリーは、犯罪の内容も、手段も、情報も、捜査方法も、過去のそれとは大きく異なってきている。そのことを嫌というほど感じさせる作品。

     ハーラン・コーベンを読むのは実は初めてなの...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    「ステイ・クロース」が面白かったので、ハーラン・コーベンの他の作品も読んでみようと、手に取った作品。

    いやーこれは上手い小説だ。謎また謎の積み重ね(解説の堂場瞬一さんに曰くたまねぎ小説)その重ねようにページを繰る手が止まらない。
    詐欺の手法で、次から次に説得力のあるような根拠のあるような逸話挿話シ...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    前評判も高かったがさすがのハーラン・コーベン。わたし的には今年読んだミステリーの暫定1位。

    アメリカ的な嫌なところも見事に回収。「戦火の勇気」のメグ・ライアンぽい主人公もカッコいい。え、ジュリア・ロバーツで映画化なの?

    解説で堂場瞬一氏が結構な字数を割いてマイロン・ボライターシリーズへの愛着ぶり...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    帯に堂場さんが、風呂敷を広げ過ぎだと書いてあった。読んだ今なら理解できる。
    ミステリーは伏線の回収は絶対だと思う。この本は凄い。見事に回収した。
    海外ミステリーなんてここ数年読んでなかったので、読み始めた頃のように人の名前や関係性で苦戦したが
    話の流れ、面白かった。本当にギリギリまで犯人が分からなか...続きを読む
  • 偽りの銃弾
    コーベンさんの小説を初めてよみました。もともとこういう構成をされる方なのかわかりませんが、最初のほうは表に出されている情報が足りなくて、「そう思って読む」しかないのですが、前半にでてきた後半の回収がすごいです。
    全部で500ページ超の本ですが、100ページくらいまでは、すこしずつ読んでたのですが、1...続きを読む
  • 誰も悲しまない殺人
    映画やアニメや小説などストーリー性エンターテインメントのヒロインや主人公に対して、序盤はほとんど感情移入もしないのに
    ストーリーが進展していくに従ってどんどん親近感を覚えて味方したくなり、魅力的に見えてくる事がある
    そういう作品は自分なりに没入できていると思うし好悪の基準にしている

    この作品もまさ...続きを読む
  • 偽りの銃弾
     比較的最近コーベン・ファンとなったぼくとしては、まだ数作の読み残し過去作品が残っている状況にやきもき。シリーズ作品が中途で未訳となって以来、すっかりスタイルを変えたシリアス系ミステリの単発作品が続くコーベンだが、中にはお馴染みキャラクターを語り継いだセミ・シリーズ作品や、コーベンワールド地続きと言...続きを読む
  • 匿名作家は二人もいらない
    全体的によく練られたストーリー、そして予想外の展開で面白かった。
    ただ、翻訳の問題なのか、たまに文章に違和感があり気になった。
  • すべての罪は沼地に眠る
    臨床心理士であるクロエは、20年前に父が連続殺人犯として逮捕されるという重たい過去を背負っていた。
    だがその傷を乗り越え、またそのことがあったからこそ心理士という職に就いたのかもしれなかった。
    そのクロエが結婚を控えている最中に彼女の周りで少女を狙った連続殺人事件がおこる。
    何故か父と同じ手口なよう...続きを読む
  • すべての罪は沼地に眠る
    闇が濃い… 加害者家族の十字架を背負った女性、心理的恐怖がエグいミステリ #すべての罪は沼地に眠る

    ■あらすじ
    臨床心理士である主人公のクロエは、いつも心の傷手を抱えて生きていた。20年前に父親が少女連続殺害で逮捕をされており、自身の人生に影響を与えていたのだ。
    ある日彼女の周りで、過去に起こった...続きを読む
  • すべての罪は沼地に眠る
    少女6人を殺害したとして父親を逮捕されたヒロインのその後を過去を振り返りながら語られる。丁度その頃、20年前の事件を模した連続殺人事件が起き、ヒロインが疑ったのは、、と言うミステリー。犯人探しも二転三転で全員が怪しく見えるし、最後まで楽しめたが、少し欲張りで詰め込み過ぎた感があった。
  • 匿名作家は二人もいらない
    ちょっと訳の文体が古い箇所があったものの、全体的にすごく読みやすかった。
    途中で、あ、と展開が読めても結末は読めなかったのでとてもハラハラした。ミステリーよりサスペンス寄り。
    映像映えしそうなので映像化には期待できるかなと。