佐々木克のレビュー一覧

  • 幕末史

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    幕末の歴史について、著者自身の研究成果を踏まえながらわかりやすく解説している本です。

    「尊攘派」対「佐幕派」という図式で語られがちな幕末の歴史ですが、著者は「攘夷」ということばにさまざまな意味が含まれていたことを指摘しています。そのうえで、ペリー・ショックによって巨大な軍事力を見せつけられた日本が、挙国一致で困難に立ち向かわなければならないことを自覚し、「破約攘夷」という課題をどのようにして果たすのかという問いをめぐってさまざまな考えかたが交錯する、幕末から明治維新にかけての動乱の模様がえがき出されています。

    「あとがき」に「本書は欧米列強にたいして手も足も出すことができなかった軍事的弱小

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    2021年05月07日
  • 幕末史

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    本作の主張の根拠となる史料の読み方が適切なのか判断できないのだが、なかなかに刺激的で野心的な見解が展開される。特に「攘夷」を巡る主張には耳を傾ける必要ありかと。理由は美しく単純なアウトライン。
    当方の基本的スタンスは、科学的主張は美的センスに満ちていて単純であればあるほど望ましい、です。これは自然科学のみならず、社会科学にも当てはまるかと。
    この点、本作の主張は十分にその条件を満たしているように思える。既存の論者との間で今後建設的議論がなされると有難しだなぁ。

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    2015年01月06日
  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道

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    明治の近代化を「官僚」という視点を軸に書かれている。

    日本の近代化を果たすのに大きな役割を担った近代官僚制。その発生には岩倉使節団に随員した大久保が見た、イギリスの官僚制度があり、さらにはドイツ宰相・ビスマルクの政治手腕にあったとしている。

    また、明六政変を経て、殖産興業に重きをなす内務省設立、大久保の内務卿就任が近代官僚制の一つのポイントとされている(著者自身は、大久保政権は内務卿就任の翌年からと別書に記載)。

    大久保は、自らが活躍した「創業期」(1868〜77)、次の10年を「建設期」(1878〜87)としている。
    この「建設期」として、伊藤の立憲制の模索があてられている。
    この時期

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    2013年12月11日
  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道

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    大久保利通を中心に行われた、官僚主導による上からの国家建設を、肯定的に著述している。クールに国家建設に努力した官僚たちを、評価することは大事だなと思わせる一冊。官僚=悪の固定観念で、中身を見ない評価が蔓延している現代への筆者の提言なのでしょうな。

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    2012年05月23日
  • NHKさかのぼり日本史(4)明治 「官僚国家」への道

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    ”大久保利通”万歳がちょっと気にかかるが、明治初めの国家において、
    リーダーシップを持ち、時代の先を読める人材として。彼は
    欠くことのできなかった人物であったことも確かだ。
    この本のキーワードは、「大久保利通」と「官僚」。

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    2011年12月03日
  • 大久保利通

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    明治維新三傑の一人、内務卿・大久保利通の周囲の人々に対して当時の『報知新聞』記者がインタビューを行った記事をまとめたものであり、大久保卿の仕事ぶりや私生活の様子を垣間見ることができる(もっとも、当時のものをなるべくそのまま掲載しようとしているので、時折訂正等が入り、迂遠な感じがすることはある)。
    大久保卿というと、「有司専制」との批判を想起される人もいるだろうが、私生活面では子供とたわむれている光景などが描き出されており、また、仕事面では木戸孝允の仕事ぶり(人の考えを聞いてそれに必ず一つ二つ付け加える)とコントラストをなす大久保卿の仕事のスタイル(人の考えを聞いて、熟考すべき点がないかを確認し

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    2009年10月04日
  • 大久保利通

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    佐賀の乱で江藤を処刑したとき日記に「醜躰笑止ナリ」とか怖いこと書くので冷血な人なのかと思ってたら家では子煩悩だったとか背が高すぎて鴨居におでこぶつけてたとか、人間味あふれるとこがあってチャーミングな人だとわかって大好きになりました。でも怖い大久保さんも大好き。

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    2010年06月08日