村山斉のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
村山先生が素晴らしいのはわかっていましたが、この本は、聴き手の高橋さんも素晴らしいです。
高橋さんは、質問の内容・レベルが的確なだけでなく、ときおり語る、学問的な知識の背景も、読者を的確に想定したものなっていると思います。
それに加えて、村山先生の回答・語りが絶妙なので、扱っている内容はかなり高度であるにも関わらず、非常にテンポがよく、どんどん読み進めることができます。
高橋さんは、朝日新聞の科学担当の記者として、長年活躍されてきたようですが、その経験が活かされているのはもちろん、高橋さんの矜持を感じる本でした。
ヒッグス粒子、宇宙史を知る上での入門書としては、かなり優れていると -
購入済み
面白かった
私の場合は
理屈としてなんとなくわかるかな
という程度の理解度だけど
面白かった。
スカスカの宇宙に、よく生命が誕生したなと、
超新星の核融合から生じた原子が自分の血肉になってるなんて
信じられないね。
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Posted by ブクログ
ネタバレ宇宙は何でできているのか
ベストセラーとなっているのもうなずける、平明な文章と解説です。特に、各理論のエッセンスを要約し、難しい説明を省く際の思い切りの良さが光ります。
内容的には、ウロボスの蛇をモチーフとした、極大(宇宙)と極小(素粒子)の世界が実は密接な関係があり、現状で物理学・天文学はその真の姿にどれくらい迫れているのか?を教えてくれます。
また、逆に何がわかっていないのか?わかっていないものにはどんな説があるのかに関しても若干触れています。
惜しむらくは、「生物と無生物のあいだ」の福岡先生のようなドラマティックな発見物語や裏話などはないのでその点は期待なきよう。
一昔前は、面白い科学 -
Posted by ブクログ
村上陽一郎著『科学の本100冊』で紹介されていたことがきっかけで本書を読んだ。
2012年に集英社インターナショナルから出版された単行本の文庫化。文庫版の出版を待って購入した。
いま宇宙研究の最前線にいる村山斉(1964-)氏の本が715円。安い。氏は小学生の頃に微分・積分を勉強していたという天才。東大で博士号を取り、カリフォルニア大学バークレー校でも教鞭を取った。そんな氏が、奇をてらわない、中学生にもわかるような噛み砕いた文章を書く才能を持ち合わせていることに驚嘆する。
立花隆は「21世紀は生物学とITの時代」と言った(『21世紀知の挑戦』)が、「宇宙論」の時代でもあるのではないか。無論、今